もう確定している『東京市場のトランプ関連銘柄』

 米大統領選後の株式市場の乱高下→上昇を経て、やっと「こうなのだ」と言えることがある。もちろん「トランプ関連銘柄」についてだ。トランプ大統領の正式就任は来年1月20日でまだ随分と時間がある。選挙後ここまでトランプ氏は選挙戦時の“暴言”とも言える物言いを封印しただけでなく、新政権作りを進める中での“情報漏れ”についても、それが起こらないように気を配っていると考えられる。これは株式市場にとってフレンドリーな状態と言える。投資家を失望させる情報が出てこない事を意味するからだ。「インフラ投資の増大」、「規制緩和」といった投資家を歓喜させるものはすでに発信されている。ここでは「失望させる情報」が出てこないことが重要ポイントなのだ。

 東京株式市場のここまでも様子を見ると「トランプ銘柄」はハッキリしている。

 売買代金が膨らみ、株価が急伸したものがそれに該当する。「三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)」、「三井住友フィナンシャルグループ(8316)」、「みずほフィナンシャルグループ(8411)」のメガバンク株は空前の活況を続けている。米金利の上昇が運用環境の改善につながると好感されている。なかでもMUFGユニオン・バンクを傘下に持ち、さらにモルガン・スタンレーを持分法関連会社とする「三菱UFJフィナンシャル・グループ」はその本命といえる。今後、米金融規制緩和が取りざたされるたびに株価は動意づく可能性があると見ている。運用環境の改善という意味では「第一生命ホールディングス(8750)」、「T&Dホールディングス(8795)」、「MS&ADインシュアランスグループホールディングス(8725)」、「東京海上ホールディングス(8766)」の生損保株も同様の見方が当てはまる。二番手グループに「SOMPOホールディングス(8630)」などが位置する格好だろう。

高流動性銘柄に追い風となりそう

 東京市場の流動性が高まった状態が続くと、「高流動性銘柄」は売り買いが交錯する中で株価が堅調に推移することが多い。「トランプ政策」とそれほどつながりがなくとも、激しく、グルグルとした資金回転によって東京市場が活況になればそうなりやすいということだ。ゲーム大手の「任天堂(7974)」は新ゲームの発表を控えていることもあり注目がさらに集まっている。11月9日の終値22,915円から一気に(8営業日で)27,000円台に乗せてきた。他方、高流動性銘柄の象徴的な存在「ファーストリテイリング(9983)」も高くなってきている。同社の主力事業は「ユニクロ」「GU」だが、とくに「トランプ政策」とは関係がないように思える。それでも株価は堅調に推移しているのだ。同株の「高流動性」がそれを演出しているとみていいだろう。

(株式ジャーナリスト 天海 源一郎)

※本稿は筆者の個人的な見解であり、eワラント証券の見解ではありません。本稿の内容は将来の投資成果を保証するものではありません。投資判断は自己責任でお願いします。