『日本に夜明けは来るのか…』

 8月10日に第2次岸田内閣が発足しました。報道によれば、入閣した議員のうち6人に世界平和統一家庭連合(旧統一教会)との接点が確認され、その後に決まった副大臣や政務官にも接点のある人材が登用されているようです。票集めないし支持者づくりを行わなければならないという政治家の性質上、付き合う組織・団体を厳しく精査しているいわゆる「クリーンな政治家」自体がもともと少ないであろうことを前提に考えると、各々が実際にどの程度関与していたのかは正直なところ不透明な印象です。とはいえ、今回の内閣改造のポイントは「イメージ刷新」と捉えていた国民も多かったはずです。例え関与度合いが軽微であった人材、今後は関わらないと口約束している人材でも、残せばイメージ刷新は中途半端なものとして国民の目に映るのは当然の結果です(逆に全て外した結果、人材不足で政策遂行能力が大きく下がる可能性も十分あるので悩ましいところなのかもしれませんが…)。

 実際、読売新聞の世論調査によれば、岸田内閣の支持率は前回調査時(内閣改造前)から6ポイント下落の51%で過去最低だったとのこと。やはり、今回の内閣改造は中途半端との評価ということでしょう。自民党に取って代われる野党も現状は存在しないとして、消去法的に支持している国民も多いとみられ、厳しく見れば実態としてはもう少し支持率は下と判断しても良いのかもしれません。政治家の方々には、「失われた●●年」に対する責任感を持って、そしてその期間を延々と伸ばしかねないぐだぐだの現状を早急に打破して欲しいと筆者も一国民として願っています。

 さて、前述の通り岸田内閣の継続性については、残念ながら足元で急速に不透明感が増してきてしまいましたが、そことは関係なく「防衛力の強化」については、世界情勢も相まって着々と進む見通しです。直近でも防衛省が2023年度予算に関し、概算要求で過去最大の5兆5,000億円台を計上すると報じられています。また、「防衛力の5年以内の抜本的強化」に資する項目は概算要求部分と別建てとなっているようです。米国のペロシ下院議長の訪台をきっかけに、台湾に対して中国からサイバー攻撃が活発化したことも明らかとなっており、複合的な防衛力の整備拡充に対する緊迫感はさらに増しています。防衛関連の銘柄に関心が向かう局面は、今後も増えるとみられますから、投資家の方は中長期的に値動きに注目しておいても良いでしょう。

 また、決算発表のピークを通過したことで、目先的な物色という観点からは、好業績銘柄の見直しが期待されるところです。全体相場の不透明感の後退で日経平均も6月の戻り高値を突破、東証グロース市場の値動きも戻り歩調を継続しており、投資家のマインドは改善傾向にあると言えます。今のところ期待感は薄いですが、政治的な変革=日本の夜明けを楽しみに待ちつつ、好業績銘柄を改めて見直して、投資対象を選別しておきましょう。

(カイカ証券)

※本稿は筆者の個人的な見解であり、カイカ証券の見解ではありません。本稿の内容は将来の投資成果を保証するものではありません。投資判断は自己責任でお願いします。