かのうちあやこの「リテールテックJAPAN 2018」レポート

 3月6日から9日まで開かれた第34回流通情報システム総合展「リテールテックJAPAN 2018」に行ってきた。人手不足に悩む小売業界向けのシステムなどが多数紹介された。

 私は無人コンビニ、無人レジ、セルフレジに興味があり、いくつか見て回った。
 流通業のユーザー系情報システム会社のVINXのブースでは完全自動セルフレジ機「レジロボ®」を体験した。すでに「ローソンパナソニック前店」で実証実験が行われているものだ。

 それぞれICタグがついている商品を専用のカゴ「スマートバスケット」に入れる。そのカゴごと指定の場所に置く。すると、カゴの底が開いて商品がスライドし袋に収まる。その間に精算されて、金額が表示されている。店員さんがスキャンすることも袋詰めする必要もない。そして、自分でクレジットカードか現金かなどを選んで決済して終了だ。せりあがってきた袋ごと商品を受け取るまで10秒ほどだろうか。

 同じVINXでは、AIによる予測で自動発注するシステムも展示していた。人手不足対策の切り札だそう。天候、気温、最大風速などの過去データから来店客数を予測。関西のスーパーのデータでシミュレーションしたところ、実際の店長さんよりかなり正確だったそうだ。店長さんの負担を減らし、さらに仕入れの精度を上げることができる。

 サインポストの「スーパーワンダーレジ」も体験した。コンビニ店舗と同じような商品陳列棚があり、他にはなにもないし、人もいない。その棚からお菓子をひとつ手に取って進むと、出口のゲート前に立つと自動で認識され、交通系ICカードをかざして決済。ちょうど駅の改札のようだ。するとお菓子が買えていて、レシートが出てきた。複数個でも可能。商品を戻せば戻したことを認識してくれる。天井に設置されたカメラで認識されるそうで、どの商品かを特定するのはAI、機械学習だそうだ。なんの手続きも無しに「店舗」に入ったのだが、買い物をした私はどう特定されたのか、あとから疑問がわいてきた。さらに調べてみたい。

 富士通ブースにあったのはゲート型チェックアウトシステム。ICタグのついた商品をカートに入れてゲートを通るだけというもの。ゲートは高見沢サイバネテックス。そして決済は手のひらで行った!ATMの前にある手のひら静脈認証システムと同じような機器にかざすだけ。手のひらにチャージしておけば、自分の手のひらが交通系ICカードと同じように使えるのだ。

 富士通ブースでは無人カフェも体験。まず、店舗の空き状況が屋外デジタルサイネージに示され、「入る」とボタンを押して入店。席に「チェックイン」。席のテーブルに貼ってあったタグを読み込む。自分のスマホに専用のアプリを入れれば、そのまま注文、決済もできる。よくある注文用の店舗のタブレットは要らないそうだ。

 他にも、棚割など小売業界の問題解決に役立ちそうなシステムがたくさんあった。普及するにはコスト面の問題があろうが、買物シーンは間違いなく変わっていきそうだと感じた。

(フリーアナウンサー/証券アナリスト かのうちあやこ)

※本稿は筆者の個人的な見解であり、eワラント証券の見解ではありません。本稿の内容は将来の投資成果を保証するものではありません。投資判断は自己責任でお願いします。

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