かのうちあやこの「第4回投資フェス」レポート

 9月15日(土)、第4回投資フェスが開かれた。HPによれば、「間違いさがし、答え合わせのイベントではなく、成功者たちの判断理由・判断方法を理解し、参加者が今後、自分自身で考え、プランを立てられるようになるためのイベント」である。

 第1回から関わらせていただいているのだが、出演者も、運営側も来場してくださった方々の声から少しづつ学んで、やっと形になってきたかなという感じだ。

 入場料が必要なセミナーなので、詳しく書くことは控えるが、岡崎良介さんの基調講演では「どうして外国人はこんなに売るのか」というテーマで考察がすすめられた。投資主体別売買動向などは東証が発表するデータだし、岡崎さんが使ったのは他もネットでとれる情報ばかりだ。それをどう加工するのか。少々エクセルが使える必要はあるが、切り口、組み合わせ次第で意外な結果が導き出される。それを利用して、次に外国人が買ってくる局面があれば、ここで勝負してみようという戦略がたてられる。

 坂本 慎太郎(Bコミ)さん、DAIBOUCHOUさんの企業分析のお話は大人気、江守 哲さんの世界情勢の裏話はもっと聞きたいとのご要望があった。私は他のラインだったので、あとでビデオ視聴する予定だ。

 私が担当させていただいた、むらやんさん・ヤーマンさんの対談では、デイトレに的を絞ってお話をうかがった。その日の取引について、ノート、ブログ、エクセルなど何かの形で毎日まとめることは必須だとおっしゃっていた。よく聞くことで、そうだよなとは思うものの、実際にやっていた方に言われると重みが違う。そのデータのなかから、自分の失敗パターンを見つけ出してひとつづつつぶしていくともおっしゃっていた。勝ちパターンを見つけるというよりは、負けパターンを探して修正する。デイトレの場合はそうやって勝率をあげるのが大事ではないかとのことだった。

 夕凪さんにも参加していただいて今回から企業IRコーナーも設けた。

 1社目はプレミアグループ株式会社(7199)。17年12月に上場したばかりのオートクレジットを中心としたファイナンス事業や、自動車保証事業を手掛ける会社。柴田社長が、信販会社から中古車販売のガリバーインターナショナル(現IDOM)というご経歴で、金融と中古車流通の専門家。同社もその専門性を活かした独立系のとてもユニークなポジションにある。「クルマ離れ」と言われる中で、中古車市場は減少しておらず、シェアを高めることでこの10年2ケタ成長を続けてこられた。タイに進出済みで、東南アジア市場への展開は今後の期待が持てるところだ。

 2社目はDIC株式会社(4631)。今度は創業110年の老舗で、旧:大日本インキ化学工業と言えばわかるという方も多いだろう。DIC(ディーアイシー)と社名を変更してからも10年経つのだが、なかなか覚えてもらえないし、業容もずいぶん変わって来たので、と個人投資家さん向けIRを開始したそうだ。最近こうした老舗で個人向けIRを始めたところがいくつかある。IRを行うということは、伝えたいことがあるのだと思うので、こうした会社は要チェックだと考えている。

 インキというのは、顔料と糊にあたるものからできている。色と色を定着させるものだ。この顔料からは液晶材料などが生まれ、糊部分は樹脂であって、自動車向けのPPSコンパウンドなどに使われている。インキというと新聞や出版物に使うイメージだったが、お仕事としてはその他の分野がぐっと増えているのだ。興味深かったのは買収した英国セキュリティインキ会社の事業。セキュリティインキは紙幣やパスポートなどの特殊な印刷に用いるインキで、高い技術力が必要だ。買収した英ルミネッセンス社は技術はあったが、小規模な会社で、国際的な大規模入札に参加できなかったそうだ。それがDICグループの信用力で可能になったという。また、化学会社ということで、環境にも気を使っている。近年財務を立て直してきたことで経営の自由度も高まった。

 もう1社株式会社オークファン(3674)にもご登壇いただいた。私は参加できなかったのでこれもビデオ視聴だ。

 最後のパネルディスカッションは、岡崎さん・坂本さん・江守さん・DAIBOUCHOUさんで行われた。どうやらみなさんTATERU問題をけっこう気にしてらっしゃるようだ。リーマンショックを潜り抜けた企業とそうでない企業。リーマンショックの後くらいにもあった不動産会社で起きた問題。話している間にみなさんどんどん思いだしてくるようで、「あとこれについて15分しゃべりたい」というところで時間切れとなった。

 プロの方々はもちろんだろうが、私達でも話しているうちにそういえば前にもこんな銘柄があったとか、こんな相場つきがあったとか思い出してくることがある。ひとりの講演ではないセッションの面白みはこんなところにありそうだ。個人投資家でもそんな話ができる場があったら楽しそうだなあと思った。

(フリーアナウンサー/証券アナリスト かのうちあやこ)

※本稿は筆者の個人的な見解であり、eワラント証券の見解ではありません。本稿の内容は将来の投資成果を保証するものではありません。投資判断は自己責任でお願いします。