かのうちあやこの「CEATEC JAPAN 2017」レポート

読書の秋、食欲の秋は展示会シーズンでもある。大きなものだけでも東京ゲームショウ、CEATEC、東京モーターショー(10月27日から)と続く。

東京モーターショーは2年に1度の開催で、第45回となる今年は「世界を、ここから動かそう。BEYOND THE MOTOR」をテーマに、東京ビッグサイトで開催される。主催者テーマ展示「TOKYO CONNECTED LAB 2017」が目玉の一つで、約300人が一度に体験できる大きなドーム型360度映像空間で、2020年の東京や将来のモビリティ社会を体験できるようだ。バーチャル空間で試乗体験ができるVRも楽しそうだ。実際の体験・試乗は会場の外に出て、臨海副都心エリアにおいて大幅に拡充して実施される予定。自動車そのものが根本から変わろうとしている今年のモーターショーは要注目だ。

10月3~6日に開催された「CEATEC JAPAN 2017」にも自動車関連の展示はあったが、今回国内完成車メーカーの出展はホンダのみで、車両展示は無く持ち運べるバッテリーなどを見ることができた。「家電見本市」と言われるCEATECに自動車メーカーが出展!と騒いだのは2014年。その時のホンダブースはものすごく大きな小便小僧を使って水しか排出されない燃料電池自動車の仕組みを説明していた。来るべき水素社会への希望が描かれた非常に印象的なブースだった。今年の自動車関連の展示では、三菱電機ブースのEV用非接触充電器やニチコンブースのEVを活用した家庭電力供給システム、自動運転向けのシステムや地図データ、ランプなどがあった。展示内容の変遷からも、燃料電池車よりEV(電気自動車)へのシフトが急速に世界中で進んでいる現状がここからもわかる。

今年のCEATECでは、機械メーカーや金融業界から初出展が話題だった。主催者特別企画展の「IoTタウン」の中にあった三菱UFJフィナンシャル・グループのブースでは、仮想通貨のデモが行われていた。例としてダンベルを持ち上げることで「MUFGコイン」を得ることができ、スマートフォンのアプリで確認できる。そのスマホのQRコードをかざして自動販売機で飲み物を購入した。体験してみると普段交通系決済カードで飲み物を買うのと全く同じなので、拍子抜けするくらい簡単なコトだった。ということは、「仮想通貨」になったとしても、モノを買う=決済するという行動はなんら変わらないのだ。仮想通貨にはまだまだ問題が残っているが、難しさを感じさせないということはこの決済方法が世の中に普及するのはすぐだろうと感じさせた。

富士通のステージで紹介された「デジタルアニーラ」には驚いた。現行の量子コンピュータよりさらに多くの問題を扱える、膨大な組み合わせの中から最適な組み合わせを探す最新アーキテクチャーだそうだ。例えば投資ポートフォリオの最適化では、あのリーマンショックの時でさえ大きく下落しないポートフォリオを作っていた。ブロックチェーン技術の説明にも多くの人が集まっていた。

「変化」はあまり感じない従来の家電見本市的ブースだったのがシャープだが、むしろそこに復活の兆しが感じられた。中央のマルチディスプレイによる大型ステージ。IoTで家電たちがつながった家庭のシーンをストーリー仕立てで紹介。さらに超高精細8Kテレビ。思った以上に綺麗だった8K映像には来場者の感嘆の声があがった。

他にも次世代農業やバイオの展示会もあったこの秋。ホームページだけでもチェックすると、投資のヒントが見つかるかもしれない。

(フリーアナウンサー/証券アナリスト かのうち あやこ)

※本稿は筆者の個人的な見解であり、eワラント証券の見解ではありません。本稿の内容は将来の投資成果を保証するものではありません。投資判断は自己責任でお願いします。