かのうちあやこの「SECURITY SHOW 2019」レポート

3月6日~8日、東京ビッグサイトで開かれた日経メッセ 街づくり・店づくり総合展の中の「SECURITY SHOW」を見てきた。AIを活用した防犯カメラやテロ対策、サイバーセキュリティなど、最先端のセキュリティ情報が総合的に発信された。

スマートフォンでも使われるようになり身近になった「顔認証」は会場でも各社花盛りであった。

まず、この分野では先行してきたと思われるNECへ。安全性を高めるには手間がかかるが、NECではゲートをスルーで通れるものを提案。

1秒間に何回も認証するので、認証しながらスムーズな通行が可能だという。既に発売されているオフィス向けの「顔認証ソリューション」は顔認証AIエンジン「NeoFace」を用いた商品群が連携する。安全性の向上だけでなく働き方改革にもつながるとのことだ。

指静脈と指紋のハイブリッド用の小型機器なども展示されていた。

NECの生体認証「Bio-Idiom」は、顔、虹彩、指紋・掌紋、指静脈、声、耳音響の6つを使い、ときには組み合わせる。どんな場面で使うのか、どの程度の精度を要求されるのか、それと扱う人間の手間などとの兼ね合いで使い分けることになるそうだ。

第一実業では、世界初となる非接触のマルチ生体認証システムを展示していた。

「BACS Quattro」は、指紋・顔・虹彩・静脈の 4つの認証を、1つのデバイスでできるシステム。

認証にかかる時間は1.0 秒以下だそうだ。展示されたものは顔より一回り小さい黒っぽい球体に作ってあり、ドアの横にあっても違和感がない。

カジノなど特殊な需要があるそうだ。

三菱電機ではハンズフリー認証装置を展示していた。

壁などから電波を飛ばしてあり、ICカードの代わりに無線タグを持っていればその場所を通過できるが持っていないと大きな音で通知される。

自動車の無線キー技術の応用だそうだ。ゲートが設置できない場所にも対応でき、心理的圧迫もない。

書類を手でかかえていたり、台車搬入など手がふさがっている状況で入退室する機会も多く、近づくだけで認識されるのは便利だ。もちろん入退時間なども管理することができる。

また、参考出品された「映紋」は、工場作業員の動きなどを映像分析して作成する独自のパターンで、工程の抜けなど異常をリアルタイムに検知検出する技術だそうだ。

事前に熟練作業者の動きを分析し、作業効率化を進めることもできるという。

実はこれは圧縮する過程で出てくるものを拾っただけで、新しいAI などではないのだそうだ。監視カメラの映像など、意外な使い道があるのかもしれない。

ソニーは、現場の状況をリアルタイムに送信する「ウェアラブルカメラ」や、ソフトバンクの基地局を利用して自治体などが防災用に使う定点観測カメラなど、カメラやセンサーの技術を活かしたシステムを展示していた。

また、SNSリアルタイム速報サービス「Spectee」は、SNSに投稿された情報をAIが解析し、必要な情報のみを自動で収集するもの。

普段ニュースなどで見かける「視聴者映像」がこうして拾われていることがわかった。

例えば、「自動車事故」と検索すると見ているうちにも、事故のつぶやきが上がってきた。これは鉄道の安全情報として使われたり、口コミ収集やクレームの未然対応といったマーケティング活動にも利用できるという。

セキュリティ、安全にかかわる展示会だが、マーケティング、働き方改革にも使えるというのが共通項としてあったように思う。また、病院などでの見守りの需要も多そうだった。


(フリーアナウンサー/証券アナリスト かのうちあやこ)

※本稿は筆者の個人的な見解であり、eワラント証券の見解ではありません。本稿の内容は将来の投資成果を保証するものではありません。投資判断は自己責任でお願いします。