そろそろ“突っ込み買い”の準備をしておこうか

突っ込み買いとは何か?

 突っ込み買いとは何か?明確な定義はないものの、概ね、悪材料などで株価が急落したあとに、反発を狙って買う投資手法と理解していい。似たような手法に「押し目買い」というものがあるが、こちらは上昇トレンドの中の一時的で小幅の下落局面を買いに出るものだ。5%程度なら「押し目」だが、10-20%もの下落となり、下落が数か月に及ぶのであれば、「突っ込み」であり、反転を目論んで買いに出ることは「突っ込み買い」となる。ちなみに株価が半値にまでなったあとに買うことは「押し目買い」でも「突っ込み買い」でもない。

 「突っ込み買い」の対象となる銘柄は、下落した銘柄すべてというわけではない。たとえば、確定した業績悪で下落した銘柄などは株価が下げて当然ということになり、目にしている株価は「突っ込み」ではない。株式市場で妥当な評価を受け、株価が下落していると考えたほうがいい。そうではなく、確定したわけではないものの投資家の間に拡がった「懸念」により、株価が10-20%程度下げた銘柄がその対象となろう。足元、主に業績の先行きに「懸念」が出て、株価が下落した「優良株」はその対象となると考えられる。
 (注)主観による部分が含まれていることにご理解いただきたい。

タイミングは中国の姿勢に負う部分が大きい

 足元の懸念は「円高進行」、「森友学園問題」、「米トランプ政権の保護貿易姿勢」だ。「円高進行」は今後、輸出企業の業績見通しが保守的なものになるのではないかと不安視される。「森友学園問題」の最大の懸念は、首相をはじめとする政治家の国有地取引への不当関与と公文書書き換えに対する指示の有無だが、3月27日に国会で行われた佐川前国税庁長官の証人喚問で、同証人はキッパリと否定する証言をした。株式市場では同証人の言を信用する見方が支配的だと感じられる。残る「米トランプ政権の保護貿易姿勢」がもっとも投資家が懸念している事柄だ。主には中国に対して貿易の均衡を求めるものではあるものの、中国の対米輸出鈍化が中国需要の減退につながり、ひいては中国関連の日本企業の業績悪化を招くのではと懸念されている。

 すでに米政府の姿勢は示されている。気になるのは中国側の姿勢だ。米国からの輸入品に対し報復関税を広範囲にかけていく強硬姿勢をとるのであれば、米中貿易戦争が本格化し、突っ込み買いどころではなくなるだろう。逆に、限られた範囲の報復関税や、米国の要求を甘受する姿勢を見せれば、懸念が薄れる格好となる。中国の姿勢を見極めてからでも遅くはない。しかし、準備はしておきたい。

 以下のような銘柄は、その時に突っ込み買い対象となり得ると思われる。

ファナック(6954)
安川電機(6506)
オークマ(6103)
牧野フライス製作所(6135)
コマツ(6301)
(株式ジャーナリスト 天海 源一郎)

※本稿は筆者の個人的な見解であり、eワラント証券の見解ではありません。本稿の内容は将来の投資成果を保証するものではありません。投資判断は自己責任でお願いします。