カジノ・IR関連株にもeワラントでレバレッジ投資ができる!

3月26日、政府はカジノを含む統合型リゾート(IR、Integrated Resortの略)施設の要件などを定める施行令(以下、「IR実施法施行令」)を閣議決定し、IR実施法施行令の一部が4月1日から施行されました。IR施設の要件が定まったことで、IR事業に参入する企業などの動きが加速すると思われ、再びカジノ関連株が物色の対象になるかもしれません。

IR実施法施行令のポイント

IRとはカジノ、宿泊施設、国際会議場や展示会場(MICE*施設)、商業施設を含んだ複合施設のことで、IR施設の設立を推進するため、2016年12月に「特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律」(いわゆる「IR推進法」)が成立し、これを受けて2018年7月に「特定複合観光施設区域整備法」(いわゆる「IR実施法」又は「IR整備法」、本稿では「IR実施法」と呼びます)が成立しました。

*MICE…企業等の会議(Meeting)、企業等の行う報奨・研修旅行(Incentive Travel)、国際機関・団体、学会等が行う国際会議(Convention)、展示会・見本市、イベント(Exhibition/Event)の頭文字

今年の4月から一部施行されたのはIR実施法の要件を定めた「IR実施法施行令」です。法律では具体的な要件を定めずに、政令で定めることが多いため、「IR実施法」の具体的な要件はその政令である「IR実施法施行令」に定められています。

「IR実施法施行令」の主なポイントは次の通りです。

  • MICE施設の基準…収容人数や会場面積で3区分【1条、2条】
  • 魅力増進施設の要件…日本の観光の魅力に増進に資する劇場や演芸場、音楽堂、競技場、映画館、博物館、美術館、レストランなど【3条】
  • 送客施設の基準…次の①から④のすべてを満たすこと。①日本の観光の魅力や旅行者向け情報をVR等の最先端技術等を活用、②旅行計画の提案や必要なサービスの手配、③前述の①と②を英語を含め複数の外国語で提供、④多数の来訪客に対応できるスペースの具備【4条】
  • 宿泊施設の基準…客室の床面積の合計がおおむね10万㎡以上【5条】
  • カジノの床面積…IR施設の床面積の合計の3%まで【6条】
  • カジノ現金取引報告の対象…100万円を超える現金の受払いが行われる取引には報告義務【16条】

これらのうち、1条から5条については4月1日から施行されています。

日本のカジノ・IR関連株

「IR実施法施行令」を受けて、カジノを含むIR事業に関係する企業の株式はふたたび株式市場の物色の対象となるかもしれません。建設業やゲーミング機器が思い浮かぶところですが、大規模な宿泊施設の運営、VR等によるコンシェルジュサービス、外国語による案内サービスを手掛けている企業にも注目が集まりそうです。

eワラントの対象原資産となっているカジノ関連銘柄としては次の銘柄があります。

大林組(1802)

2025年に開催が決定した大阪万博に関して、関西地盤の建設会社には追い風となることが期待。同社は大阪本店内に「大阪万博・IR室」を新設。

ユニバーサルエンターテインメント(6425)

フィリピン・マニラにてカジノを含むIR施設を運営。

バンダイナムコHD(7832)

カジノ用ゲーミング機器の製品開発で豪大手と提携し北米・豪州で展開するほか、マカオを拠点とする大手メーカーとも提携しアジア市場に展開。

オリックス(8591)

IR大手の米MGMリゾーツ・インターナショナルと共同で大阪府と大阪市が誘致を目指すIR事業に参入。

コナミHD(9766)

北米をはじめ全世界でゲーミングライセンスを取得し、ゲーミング機器およびカジノ・マネジメント・システムの開発・製造・販売・サービスを展開。

カジノ・IR関連株にレバレッジ投資

図は2月に日経平均株価が終値で20,333円17銭という直近の安値を付けた2019年2月8日からの前述のゲーム関連株と日経平均株価の推移を比較したもので、2月8日を100として指数化しています。

この期間、日経平均株価が+7.2%であったのに対して、大林組(1802)は+12.8%、ユニバーサルエンターテインメント(6425)は+9.4%、バンダイナムコHD(7832)は+7.2%、オリックス(8591)は+1.6%、コナミHD(9766)は+12.1%となっていました。

これらのカジノ・IR関連株はeワラントの対象になっており、eワラントを活用すれば現物株投資よりもハイリスク・ハイリターン投資が可能ですので、相場が上昇すると思えばコール型eワラントを購入して現物株投資のように値上がり益を狙います。

「IR推進法」ではIRの推進が、観光や地域経済の振興と財政の改善に資するものであるとしており、国として取り組む事案ですから、カジノ・IR関連株は国策銘柄と言えるでしょう。また、国内事業であることから海外の動向に影響を受けにくいテーマとも言えます。今後の「IR実施法施行令」の全面施行のタイミングでふたたびカジノ・IR関連株が物色されるかもしれません。


(eワラント証券 投資情報室長 小野田 慎)

※本稿は筆者の個人的な見解であり、eワラント証券の見解ではありません。本稿の内容は将来の投資成果を保証するものではありません。投資判断は自己責任でお願いします。