サイバーセキュリティ関連株がいよいよ時代の寵児に

「サイバー攻撃で私の証券口座が使えなくなった」

 6月29日(木)前場寄り付き直後の午前9時02分、私がメインで使っているある大手ネット証券の取引サイトがダウンした。「あれ?」と思い、再度ログインを試みるも、HPが開けない状態。次にスマホアプリからログインをしようとするがやはり繋がらない。「これはサーバートラブルの類だな・・・」と思い、確認のためにコールセンターに電話をするもやはりつながらない。こういうときはネットの掲示板を見るのが情報獲得の最速の手段なので(!)、それを見ると、「つながらない」、「あせる」などのほかに「サイバー攻撃の噂」との書き込みが散見された。その後、9時38分にサイト接続回復、同ネット証券からは「大量のデータを送り付ける『DDoS(ディードス)攻撃』とみられるサイバー攻撃を受けた」との一報が流された。欧米などで相次いでいる大規模サイバー攻撃との関連性については、「警察などと協力して確認する」としている。(この件で私に被害はなく、これからも同ネット証券を利用するつもりだ)

 欧州時間6月27日、ウクライナを中心に欧州やロシアで、大規模なサイバー攻撃が起きたことは記憶に新しい。とくに被害の大きかったウクライナでは政府機関のコンピューターのほか、中央銀行を含む金融機関や首都キエフの空港などのほか、1986年に爆発事故を起こした「チェルノブイリ原発」も被害を受けていたことが明らかになり世界中をヒヤリとさせた。チェルノブイリ原発周辺の放射線の自動監視システムの一部が使えなくなり、手動に切り替えたという。このサイバー攻撃は5月に世界規模の広がりをみせた「ワナクライ」の修正版や「PETYA」など、身代金要求型ウイルス(ランサムウエア)との見方が出ているが、発信元は特定されていない。

「サイバーセキュリティ関連株がいよいよ時代の寵児に」

 株式市場では時折「サイバーセキュリティ関連株」が話題となるが、これまでは散発的な動きに終始していた印象が強い。しかし、目に見える形でサイバー攻撃が増えていることに疑いの余地は無い。2017年後半は、もしかするとサイバーセキュリティ関連株がこれまでの「材料株レベル」から「時代の寵児」になるタイミングかもしれないと考えている。サイバーセキュリティ関連企業も手掛ける分野に違いがある。その細部を分析するのもいいが、投資対象として見る場合は、「多くの投資家が参加できる流動性があること」を忘れてはいけないだろう。多くの投資家が参加して、グルグルと資金が回転することによって大化け株になる道筋がついてくるからだ。

・トレンドマイクロ(4704・東証1部)

広く知られるコンピュータウイルス対策ソフト「ウイルスバスター」で国内首位、世界3位企業。各国で発生するウイルスに対応し、研究開発を行う。

・デジタルアーツ(2326・東証1部)
ネット上の有害情報の閲覧や情報漏洩を防止するセキュリティソフト専業企業。セキュリティ対策強化で企業や官公庁中心に展開している。

・アズジェント(4288・JASDAQ)
ネットセキュリティソフトのITベンチャー企業。情報漏洩防止などセキュリティ関連の導入支援ツールが主力。

・ラック(3857・JASDAQ)
日本最大規模のネットワークセキュリティ監視センターを誇り、検査や監視も展開している。

・FFRI(3692・マザーズ)
情報家電やスマートフォンなど組み込み機器分野のセキュリティに強みを持っている。

(株式ジャーナリスト 天海 源一郎)

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