まいど、相場の福の神こと、藤本誠之(ふじもと のぶゆき)です。連載コラムでは、株式、eワラントにまつわる様々な話題をご紹介させていただきます。
第39回は、『スガノミクス「地方再生」で騰がる銘柄はコレだ!』です。
安倍前首相の辞任後、9月14日の自民党総裁選で圧勝した菅首相は、秋田県の出身です。代打・ワンポイントと揶揄される向きもありますが、安倍前首相のように長期政権になるかは、噂されているとおり解散・総選挙で勝てるかにかかっていると考えられます。現在は、高い支持率があるため、年内にも解散・総選挙の可能性、また、解散がなくても来年夏には、衆議院の任期満了選挙があります。
国政選挙で勝つには、都市部だけでなく、地方票を獲得することが必要です。地方票獲得のためにも、「地方再生」は菅首相の重点施策となりそうです。
今回は、東京以外に本社があり、国策となりうる「地方再生」が大きな追い風となり、株価上昇が期待出来る銘柄をご紹介いたしましょう。
前田工繊 (7821)東証1部
株価 2,706円 時価総額873億円

福井県坂井市に本社があります。人絹の機織工場として出発し、「繊維」と「土木」という異なる技術領域を融合した「ジオシンセティックス」という新技術を基盤に飛躍的な成長を遂げた、河川、道路補強等の防災用建築・土木資材の大手企業です。国土のインフラづくり、産業界のインフラづくりから、農業用品、アルミホイールまで、事業領域は多岐にわたります。
★福の神ポイント
トップメッセージには、「前田工繊は混ぜる会社です。」とあり、積極的なM&Aを行っています。買収する企業は、ニッチな分野ですが、トップシェアを誇る地方に本社がある高収益企業です。
様々な日本全国の独自技術を持つ会社の独自技術を融合して、今までにない独自製品を産み出し続けていることから、まさに「前田工繊は混ぜる会社」といえそうです。
防災・減災、国土強靱化は国策であり、国策銘柄として外国人・投信の保有比率も高い状況です。
今期は、コロナ禍もあり減益ですが、経常利益率は11.2%と、日本の製造業の中では高く、防災・減災、国土強靱化の国策に乗って大きな成長が期待出来そうです。
タカショー (7590)東証1部
株価 651円 時価総額96億円

和歌山県海南市に本社があるガーデンライフスタイルメーカーです。設計施工を必要とする商品を販売しています。プロユース事業と、自分で買って楽しみたいという方向けの個人向けホームユース事業の2つの事業を展開しています。
★福の神ポイント
タカショーは、独自の新商品の開発力で、“風、光、水、緑”をコンセプトとして“心で感動する”をテーマに、人間の心を癒す製品を、和歌山から全国・全世界に届けている企業です。
ウィズコロナ時代では、人間は庭を含む自宅で過ごす時間が増えるため、タカショーの果たす役割は益々大きくなるのではないでしょうか。
VR/ARを徹底的に活用した、販売・マーケティングのデジタルトランスフォーメーションも進めています。
足元の業績も好調で、今後も大きな成長が期待出来そうです。
リーガル不動産 (3497)東証マザーズ
株価 903円 時価総額28億円

大阪市北区の梅田駅近くに本社があります。不動産の価値を再創造(Re-creation)し、任意売却物件の仲介コンサルティングのみならず、賃貸ビル・マンションの経営やマネジメント、戸建・マンションの分譲事業等に進出、また、東京、神戸にも拠点を設ける総合不動産デベロッパーです。
★福の神ポイント
リーガル不動産は、創業の成り立ちから、様々な場所・種類の不動産案件に対して、上手く再創造(Re-creation)することが可能です。また、他社があまり手掛けない数億円程度の競合の少ない案件に注力することにより、高い利益率を確保しています。
“ファンドバブル”と“リーマンショック”を乗り越え、今回のコロナ禍も上手く乗り越えられそうです。
不動産業界は、IT化が遅れた業界ですが、この業界のデジタルトランスフォーメーション(DX化)を進める成長企業として注目を集めそうです。
リグア (7090)東証マザーズ
株価 5,150円 時価総額69億円

大阪市中央区淡路町に本社があります。「国民の健康寿命延伸に寄与し、生きることを楽しむ社会を実現する」という企業ビジョンを掲げて、接骨院向けソリューション事業と金融サービス事業が2本柱の企業です。人が生きるにあたって最も重要な『健康』と『お金』に関する問題を解決してくれる企業です。
★ 福の神ポイント
リグアの最大の強みは、接骨院に関しては、1店舗の個人から、数多くのチェーン店を持つ企業まで、一気通貫でサポートできる体制にあると思います。
健康寿命を延ばすためには、高齢者が適度な運動をし続けることが重要で、そのサポートが出来る接骨院は、今後さらに進む高齢化社会で、大きく伸びる成長産業です。その成長分野のニッチトップのオンリーワン企業であるリグアは、高成長が期待出来ます。
また、『お金』に関しても、保険代理店・金融商品仲介業を行う事により、既存の金融機関とは異なった、実際に相談可能な、ワンストップサービスを提供可能で、成長分野です。
人間にとって生きるにあたって最も重要な『健康とお金』の問題解決企業で大きな成長が期待出来そうです。
株価データは2020年9月25日終値ベース
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(財産ネット株式会社 企業調査部長 藤本誠之(ふじもと のぶゆき))
※本稿は筆者の個人的な見解であり、eワラント証券の見解ではありません。本稿の内容は将来の投資成果を保証するものではありません。投資判断は自己責任でお願いします。