トレンドフォローという相場の定説は果たして正しいのか?過去10年を徹底検証です。

皆さんは、順張り派でしょうか?それとも、逆張り派でしょうか?
私が担当してきたトレーディングという世界においては、トレンドフォロー、つまり順張りスタイルのトレーディングを得意とするトレーダーがほとんどでした。

しかし、日本人ほど逆張りスタイルを好む国民はいないとよく言われるのも事実です。
私も以前、外国人の同僚に「何故、日本人は下がったら買うんだ?下がったなら売るべきだろう」と言われたことが何度かあります。欧米人に限らず、中国や韓国などのアジア諸国でも、「上がったら買う、下がったら売る」の順張り投資が主流なのです。

これは日本において平成バブル崩壊以降、長い間、株価がボックス圏で推移してきたことが背景にあるのかもしれません。

では、順張り投資と逆張り投資、果たしてどちらが正しい手法なのでしょうか?

過去10年の相場データで検証してみました。


検証方法

以下の条件で、検証してみました。

  • 2010年~2020年における、日経平均株価の日時データを使用。
  • 順張りの定義
    • 終値ベースで前日比プラスならば、終値で買い、翌日の終値で反対売買。
    • 終値ベースで前日比マイナスならば、終値で売り、翌日の終値で反対売買。
  • 逆張りの定義
    • 終値ベースで前日比プラスならば、終値で売り、翌日の終値で反対売買。
    • 終値ベースで前日比マイナスならば、終値で買い、翌日の終値で反対売買。


検証結果

分析した結果、以下の表の通りとなりました。

この結果から言えることは、

  1. 順張りスタイルが「投資の王道」という風潮がありますが、勝敗の割合でいくと、順張りも逆張りも、ほとんど変わらない。
  2. 2010年~2020年で言えば、順張りスタイルの投資成果が+63%だったのに対し、逆張りスタイルの投資成果が+95%であり、むしろ逆張りで投資し続けたほうが効果的だった。
  3. 1年の値動きが上昇・下降トレンドなのか、ボックス相場なのかは、順張り・逆張り投資の結果とはあまり関係がない。

1に関して。
順張り・逆張りの互いの勝率データを見ればお分かりになると思いますが、サイコロを振るのと同じと言っても過言ではないくらいの結果となっております。
また値幅に関しても、1日あたりの平均値幅を下の表にまとめましたが、特に順張りの方が、得られる値幅が大きいというわけでもないようです。

2に関して。
2010年~2020年までのデータにはなりますが、完全に順張り王道論を覆した結果となりました。
もし逆張りで投資し続けていれば、32%のリターンを得られていたことになります。
逆張り主流の日本人投資家が間違っているのではなく、順張り主流の外国人投資家が間違っているとも言えるでしょう。

3について。
例えば2013年は年始の株価が10,688円に対して、年末の終値は16,179円であり、1年通せば強い上昇トレンドの1年でした。しかし結果は、毎日逆張り投資で運用していれば、+58%というパフォーマンスを叩き出せた年でもありました。
つまり、1年を通してトレンドが出ているかどうかは、1日単位の順張り・逆張り戦略とは関係がないとも言えるでしょう。

以上のことからまとめると、この10年の傾向から日経平均株価に限定するならば、逆張り投資も十分理にかなった手法だということです。
逆張りが大好きな方は、今後も胸を張って逆張り戦略を追求してもらえればと思います。


(eワラント証券 吉野 真太郎)
* 本稿は筆者の個人的な見解であり、eワラント証券の見解ではありません。本稿の内容は将来の投資成果を保証するものではありません。投資判断は自己責任でお願いします。