マーケットは片肺飛行になるのか中央銀行の行動に注目

長いGWが終わり、今年は懸念されたGW中のリスク回避の動きも無く、むしろ米国雇用統計などを受けてリスク選好の流れが継続となるはずでした。

しかしトランプ大統領が再びやってくれました。

米中交渉の進展の遅さに業を煮やして、中国の輸入製品に対する関税引き上げを警告し週明けの上海総合指数は6%超の下落、ダウ先物も2%ほどの下落となりました。

当然ドル円も110円台に下落してリスク回避の円高になっています。

ここまで上昇してきた世界の株価がセル・イン・メイの格言どおりに5月に反転下落となるのか見極める次期に来たのかもしれません。

ここで注目したいのは各国の中央銀行の動きです。為替を見るうえで欠かせないのが中央銀行の政策スタンスですが、年末からここまで株価が上昇してきた原因のひとつが各国中央銀行のハト派的な、あるいはよりハト派的なスタンスへの転換でした。

トランプ発言受けて中国人民銀行はすかさず中小銀行に対する預金準備率引き下げて、これらの銀行の貸し出し余力をサポートしました。

5月は7日に豪準備銀行、8日にニュージーランド準備銀行の金融政策会合があり豪州は据え置きながら利下げ観測も、ニュージーランドは金利引き下げの観測となっています。

このほかに5月は9日にノルウェー、29日にカナダ、6月は6日に欧州、18~19日に米国、19~20日に日本、20日に英国など特に6月は会合が目白押しです。

今回の株価の反発の一因であった米中貿易交渉の進展シナリオが崩れたとした場合に、各国中央銀行のハト派的な行動が株価を支え、円高の歯止めになるのかどうかが注目されます。

米中貿易交渉が暗礁に乗り上げれば、やはり株価の調整は避けられず円高の流れにもなると思われます。その中で中央銀行のハト派スタンスが効果的に発揮されれば下落も限定的になるのではないかと思っています。

短期的にはドル円は109.50~60付近、ユーロ円は122円付近、豪ドル円は75.70~80付近が押し目の目処と見ています。


( 株式会社ADVANCE 代表取締役  YEN蔵)

※本稿は筆者の個人的な見解であり、筆者の所属する組織およびeワラント証券の見解ではありません。本稿の内容は将来の投資成果を保証するものではありません。投資判断は自己責任でお願いします。