人手不足が追い風に?業務効率化の関連銘柄

 働き方改革の動きや人手不足の影響で、企業は限られた労働力の中で高い生産性を実現することが課題となっています。一般に労働生産性とは、就業者1人当たりあるいは就業1時間当たりの経済的な利益として計算されますが、日本の労働制生産性は諸外国と比較して改善の余地があるようです。2018年6月に政府が閣議決定した「未来投資戦略2018」でも示されているように、労働生産性の向上は国策とも言え、業務効率化は来年の相場の物色テーマになるかもしれません。本稿では企業の業務効率化に関連する銘柄について紹介しています。

BPOからRPAへ

 企業において利益に直接的に関わる部門を直接部門、直接部門を支える部門を間接部門と言うことがあります。従来、業務効率化と言うと、企業の人員などのリソースを直接部門に集約し、間接部門の一部の業務を外部企業に委託することが一般的でした。財務会計などの事務処理的な業務の一部やコールセンター業務を外部委託することを指して、ビジネス・プロセス・アウトソーシング(以下、「BPO」)と言い、企業はBPOを活用して業務の効率化を進めてきました。

 最近では人手不足が深刻化してきており、従来は外部委託されなかった直接部門においても業務の切り分けを行なって、外部委託できる業務を積極的に外部委託したり、業務支援ツールを導入して人手が掛からないようにする企業も増えてきているようです。この背景には人口知能(AI)技術の進歩やクラウドコンピューティングの普及、通信機器の性能向上などがあり、各企業独自のシステムへの入力作業など細やかなニーズに対応できる事業者も出てきています。

 この従来型のBPOを人工知能(AI)や機械学習の技術を用いたロボットによって行なうのがロボティック・プロセス・オートメーション(以下、「RPA」)です。RPAといっても、表計算ソフトへの入力事務やデータ収集作業、メール配信などの単純作業を自動化することを指すこともあれば、ビックデータ解析をもとにロボットが人間に代わって判断を行うことまで指すこともあります。

業務効率化の関連銘柄

 RPAにはすでに大手のシステムベンダーから技術力の高いスタートアップ企業まで多くの企業が参入しています。本稿ではその中でも独自色のある銘柄を紹介します。なお、チャート中には株価のトレンドを示す移動平均線とパラボリックSARを掲載しております。パラボリックSARはローソク足(黄色の線)の下にあれば上昇トレンド、上にあれば下落トレンドを示します。

アバント(3836)

 企業の連結決算、単体決算、海外決算、開示まであらゆる業務をトータルで支援しています。部分的なアウトソーシングにも対応が可能です。

パークシャ(3993)

 機能特化型のアルゴリズムモジュールを開発しています。機械学習を用いた予測エンジンや金融業界向けに与信スコアリングや融資判断、生損保の不正請求対策などの業務支援を行なっています。

サインポスト(3996)

 金融機関及び公共機関に対して、組織の一員となって、情報化戦略、システム化構想、業務改善等を提案し、システムの企画・設計・開発・運用の実行支援やマネジメント支援を行っています。

プレステージ・インターナショナル(4290)

 損害保険会社、自動車メーカー、ディーラーにエンド・ユーザーからの緊急要請に対応して、24時間年中無休のカスタマーコンタクト業務及びロードサービスを提供しています。

グレイステクノロジー(6541)

 生産用機械業界を主な顧客としてマニュアルの制作受託、マニュアルを管理する基幹システムの導入や運営を行っています。ウェアラブル端末と人工知能(AI)を活用した誘導型マニュアルに取り組んでいます。
 グレイステクノロジーは12月3日よりeワラントの対象原資産となっています。同株式を対象とするeワラントはこちら

(eワラント証券 投資情報室長 小野田 慎)

* 本稿は筆者の個人的な見解であり、eワラント証券の見解ではありません。本稿の内容は将来の投資成果を保証するものではありません。投資判断は自己責任でお願いします。