出遅れているのは投資家の方かもしれない

「先頭バッター『安川電機』が場外ホームラン!」

 3月期決算企業の第一四半期(4-6月期)決算発表が始まっている。今回の四半期決算は内需・外需を問わず、概ねいい数字(実績)が予想され、通期見通しも上方修正されるのはないか、増配が発表されるのではないか、と期待されている。

 7月20日(木)に先頭をきってサーボモーターとインバーターで世界首位、産業ロボットも手掛ける「安川電機(6506)」の決算発表があった。同社の決算(2018年2月期/変則決算)は連結業績予想が上方修正された。純利益は従来予想250億円→300億円の大幅な上方修正。2018年から2月に決算期を変更するが、3月期に直すと純利益は前期比57%増の320億円と過去最高を更新するすさまじい好決算だ。かねてより「為替要因以外は絶好調」とのアナウンスが会社側からされていたが、その言葉を映した格好だ。翌7月21日の安川電機の株価は2,806円+256円と大幅高になり、その後、7月26日にはザラバ高値3,015円をつけ、堂々の上場来高値更新となった。同社決算は、同じく産業ロボットを手掛ける「ファナック(6954)」の株価にも好影響を与えた。中型株が超大型株に波及するサプライズ展開となったのだ。この株価の動きからは「市場の予想を超える好決算」が「株価に織り込まれていなかった」ということになる。

「クリーンナップ、3番『日本電産』、4番『任天堂』もアベック砲!」

 7月26日(水)には、さらに注目度が高い「日本電産(6594)」、「任天堂(7974)」の第一四半期(4-6月期)決算発表があった。もともと日本電産の決算に不安を抱く投資家は少なかっただろう。そして期待通りの好決算となった。2017年4-6月期の連結決算(国際会計基準)は、車載向けや産業向けのモーターが伸び、純利益が前年同期比28%増の281億円。2018年3月期の業績予想も上方修正された。翌27日の同社株価は12,230円+605円と5%強の上昇を見せた。

 任天堂については、やはり新型ゲーム機「Switch」の動向が注目されていた。2017年4-6月期の連結決算は最終損益212億円の黒字(前年同期は245億円の赤字)だった。もちろん「Switch」の販売好調がけん引した格好だ。翌27日の同社株価は38,490円+2,720円と7.6%も上昇した。相当なポジティブインパクトを投資家が感じたことになる。

 好決算によって株価が上昇するのは当然のことだが、それでも「程度」というものがある。通常はある程度それを見越して、事前に織り込んでいることから、大型株がここまで上昇することは少ない。(注:日本電産、任天堂ともに非日経225採用銘柄のため日経平均株価への直接的な寄与はない)

 もしかすると・・・今回の好決算期待は株価に織り込まれていないのかもしれない。政治のゴタゴタや欧米金融当局の政策変更示唆などによって、投資家が出遅れているのかもしれない。もしそうであれば、この先も「好決算銘柄」の株価がかなりの高値を付けることが予想される。想定されている以上に重要な四半期決算ではないだろうか?

(株式ジャーナリスト 天海 源一郎)

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