回復のカタチを『指数高寄与度銘柄』の動きで計る

新型コロナウイルス禍で投資家が考えていること

株式投資家も一市民であり、感じている不安は同様だろう。

  • 自身や家族が感染しないだろうか
  • 発症しなくとも実は感染しているのではないだろうか
  • (仮に発症したとして)充分な医療が受けられるだろうか
  • このまま大不況に陥り、経済的に窮地に陥ることはないだろうか

転じて、

  • 画期的な治療薬・ワクチンの開発を望む
  • 政府の手厚い保障を求める
  • 一日も早く感染拡大が収束して欲しい

というものと予想する。実は今、株式市場への関心は二の次になっているかもしれない。それよりも気に掛けることがたくさんある、というものだ。一方で、株式投資家は株式市場の先見性を十分に認識しており、「日経平均は3月19日の安値16552円83銭以降大幅に反発している。これは何を意味するのか?」と考えを巡らせている側面もあるだろう。各国中央銀行による未曾有の金融緩和や資産の買い取りが行われ、それによって金融危機は避けることができたものの、一部を除き主要企業の業績は厳しく、その中で株価指数が反発していることには疑問があるのも実際のところだ。ただ、株式市場が一段安になってないとすると…「最悪期は脱しているのかもしれない」など、様々な思いが交錯する。こうした中において、多くの投資家が取る初手は「様子見」だろう 。とくに一旦安値からの買戻しが一巡したと考えられる水準ならばなおさらそうなる。他方、この局面が追い風となるサブセクターはすでにはっきりしている「ドラッグストア」、「食品スーパー」、「衛生用品など日用品」、「医療機器」、「通販関連」、「ゲーム関連」などが主だ。しかし、これらサブセクターに属する銘柄がさらに買われたとしても日経平均やTOPIXの目立った上昇にはつながらない。


株価指数を先導する銘柄を明確にしておく

【TOPIX構成比上位銘柄】*2020年2月末段階で構成比1%超の銘柄
ソニー(6758)
キーエンス(6861)
トヨタ自動車(7203)
ホンダ(7267)
任天堂(7974)
三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)
三井住友フィナンシャルグループ(8316)
NTT(9432)
KDDI(9433)
NTTドコモ(9437)
ソフトバンクグループ(9984)

【日経平均株価構成比上位銘柄】*上位10銘柄(=約35%の比率)
ファーストリテイリング(9983)
ソフトバンクグループ(9984)
東京エレクトロン(8035)
ファナック(6954)
KDDI(9433)
ダイキン工業(6367)
テルモ(4543)
京セラ(6971)
リクルートホールディングス(6098)
信越化学工業(4063)

TOPIXが目立って上昇するためには「自動車」、「電機」、「銀行」、「通信」の主力株が上昇する必要があり、日経平均においては上位10銘柄の株価が上昇すれば相当な寄与をすることがわかる。株価の上昇が、多くの人の経済的な不安を打ち消すことは過去のショック安局面でも多く見られた。株価はそれくらい重要なものだろう 。そして、指数を先導するかのように一段高となる銘柄は、その後スター的な存在となったように思う 。
以下の高指数寄与度銘柄が安値から大きく出直っていること注視しておきたい。

キーエンス(6861)

東京エレクトロン(8035)

信越化学工業(4063)

テルモ(4543)

ソフトバンクグループ(9984)

KDDI(9433)


(株式ジャーナリスト 天海源一郎)

※本稿は筆者の個人的な見解であり、eワラント証券の見解ではありません。本稿の内容は将来の投資成果を保証するものではありません。投資判断は自己責任でお願いします。