恵比寿ガーデンプレイス リニューアルオープン

東京渋谷区恵比寿の複合商業施設「恵比寿ガーデンプレイス」の新商業エリア「センタープラザ」が11月8日にオープンした。 それに先立って7日に開かれた内覧会に行ってきた。

場所は 2021年2月に閉店した三越の跡地にあたる。

「ライフ・セントラルスクエア」「明治屋」などが入る地下二階のフーディーズガーデンは4月に先行オープンしている。この度、恵比寿エリア初出店となるTSUTAYA bookstoreや 本州最大の売り場面積となる「ゴールドウイン」、業界最大級のホームセンター「DCM」など、新しい業態を含む 25店舗のテナントと 新しい働き方を提案するオフィスエリアが お目見えした。

札幌不動産開発では、リニューアルのコンセプトを人々が集い、緩やかに交流する拠点「ライフクリエイターズリビング」としている。 ライフクリエイターズとは、日々を自分らしく愉しみながら恵比寿のまちに暮らす・働く・訪れる人だ。

そして「共創」という言葉もしばしば耳にした。お店同士が一緒になって、そしてお客さん・街の人々と共に創り上げていきたいという、コロナで リアルの価値が再発見された今、 体験することを重要視しているという。 遊ぶように働く、学びながら遊ぶ といった 価値観の人々が増えている。 お買い物だけではなく ゆったり過ごすリビングのような 存在を目指しているという。

改装のため昨年3月から休館していた「YEBISU GARDEN CINEMA」も再オープンするなど文化面も充実している。(実は12月にはBLUE NOTE PLACEもやってくる)。

まさに商業施設というよりは小さな町である。

実際に行ってみると、サッポロビールの工場跡だけあって広くて開放的。都心なのに緑も豊かだ。中央の広場はベンチが多数あり、お昼を食べている人や くつろいでいる人がたくさんいた。私もフーディーズガーデンでお弁当を買って食べた。 風が通り抜けるととても気持ちがよい。

センタープラザ1階の ゴールドウインは 「プレイアースキッズ」「 ザ・ノース・フェイス」「ニュートラルワークス」の3つのブランドを展開している プレイアースキッズは同社が展開するキッズアイテムを横断的に扱う 初の試みだ。 子供が大きくなって着られなくなった服などを買い取り、リペア・アップサイクルして新たな製品として生まれ変わらせて販売するサステナブル・レーベル「グリーンバトン」の製品を販売する初の店舗でもある。

ザ・ノース・フェイスは キャンプ特化型の店舗になっており 実際にテントを張ったディスプレイがなされていた。狭いところではとてもできない。テントのレンタルも行い、設営を教わることもできるそうだ。

ニュートラルワークスでは 心身を整えるための寝具や食品なども扱う。体を3Dでスキャンし、ニュートラルな状態に戻すためのメンテナンスなども受けられる。会社の帰り、明日スポーツの予定の前にといった使い方が提案されていた。ぜひ行ってみたい。

建物を出たところのシャトー広場では、オープン記念で子ども向けのイベント「プレイアースパーク」を開催するという(~13日)。ゴールドウインとDCM、恵比寿ガーデンプレイスの3社が共同で創った木製の大型遊具が特設されているところだった。ここではDIYのワークショップ、子どもたちと一緒に音楽をつくるコンサートなども行う予定だという。

ホームセンターDCMも体験型の新業態での出店だ。「DCM DIY place(ディーシーエム ディーアイワイ プレイス)」として「やってみたら、自分でできた!」を応援する。本当はやってみたいけれど難しそうだと思っている人々に、知識をもったスタッフが教えてくれる。壁紙の貼り方を練習したり、はがれたフローリングの直し方も教われる。うちの床も実は・・・と相談してしまった。工作室のような「DIYワークスタジオ」が備えられ、毎日ワークショップも開催されるという。

東京都内は各地で再開発が進んでいるが、コロナもあって人々が求めるものは変わってきたように思う。 暮らしを大切にする、良い意味で生活感のある街というのだろうか。商業施設もまた役割が変わってきているだろう。共に創る、育つ街。恵比寿はこれからが楽しみな、また行ってみたくなる場所だった。

(フリーアナウンサー/証券アナリスト かのうち あやこ)

※本稿は筆者の個人的な見解であり、カイカ証券の見解ではありません。本稿の内容は将来の投資成果を保証するものではありません。投資判断は自己責任でお願いします。