日銀がETF買入増額を発表。今後の狙い目は、売買代金が落ち着いた後の後場!?

2020年3月16日、日銀は緊急の決定会合を開き、年間6兆円を目安にETFを買い入れる現行のルールを変更し、年間12兆円に増額すると発表しました。
これを受けて、株式市場は反発すると思いきや、発表後下落し、2020年3月18日現在、日経平均株価は17,000円台を割り込み16,000円台となっております。

「なんで日銀が買っているのに、株価は下がるんだろう?」と思われている方も少なくないのではないでしょうか?

増額前には1日あたり約700億円を買い入れていたものが、3月17日には約1,200億円も買い入れています。

それにも関わらず、何故相場は反転しないのでしょうか?


大切なのは市場全体の売買代金に対する比率!

下図をご覧ください。


東証全体の売買代金の10日移動平均と、その値に対する日銀のETF買入金額の比率をプロットしたものです。
過去、日銀の買入インパクトは1日の売買代金に対して2%~3%程度であることが分かります。
では、買入金額を2倍に増額したのですから、5%~6%程度まで上がったかと言うと、足元はそうなっていません。
なぜならば、急落に伴い売買代金が通常の額の2倍に膨れ上がっているからです
従って、日銀が2倍の量を買ってはいるものの、その効果が薄れているとも言えます。

では、日銀の発表した政策は今後も効果を発揮しないのか?

私はそうは思っておりません。
東証の売買代金は、相場が落ち着きを取り戻せば、約2兆円程度であることが知られています。
従って、今後そのような相場になれば当初想定した通り、日銀によるインパクトは5%を超えてくる可能性が高いかと思われます。

ただ、ここでひとつ不確実な点があります。
「相場が落ち着けば、日銀は買入増額の政策を当初の額に戻すのではないか?」

確かにその可能性はありますが、私はその可能性は低いのではないかと考えております。

世界の中央銀行が、景気が良いにも関わらず今なお量的緩和政策を止めることができないのが良い例です。一度甘い汁を吸ってしまった株式市場は、中央銀行が政策を元に戻すことを中々許してくれないのです。

従って、日経平均が急落前の24,000円程度まで戻るまでは少なくとも既存の増額政策が維持される可能性が高いのではないかと考えております。


まとめると?

今後の狙い目は、  
  ①売買代金が2兆円程度まで落ち着く。
  ②前場に1%程度、下落している。
以上の、2点が揃った時に、後場から大引けにかけて相場は戻す可能性が高いと考えられます。

前述の日銀によるインパクトは1日の売買代金に対してですが、実際に日銀が買入を実行するのは後場から大引けにかけてと言われています。
従って、前場と後場の売買代金が同額であると仮定するならば、日銀によるインパクトは(後場の売買代金に対する)10%を超えてくるものと想定されます。

売買代金の比率で10%を超えるプレイヤーがいれば、相場はそのプレイヤーの取引する方向に動く可能性は高いのではないでしょうか?

是非、今後試してみてください。


(eワラント証券 マーケティング部 ヴァイスプレジデント 吉野 真太郎)

* 本稿は筆者の個人的な見解であり、eワラント証券の見解ではありません。本稿の内容は将来の投資成果を保証するものではありません。投資判断は自己責任でお願いします。