暴落、暴騰の時に有効!オプションを買ったのに、お金がもらえるって本当?リスクリバーサル戦略の解説(前編)

皆さんは、オプション価格は何で決まるかご存じでしょうか?
(以前、連載記事として掲載しました「eワラントトレーダーがぶっちゃける!」を参考にしていただけると理解し易いかと思います)

満期日、権利行使価格、原資産価格、金利、配当…など色々あるのですが、最も重要な価格決定要因として、ボラティリティがあります。

そして面白いのは、同じ原資産・満期日でも、権利行使価格によって、使われるボラティリティの値が異なるということです。

上図は、横軸をオプションの権利行使価格、縦軸をボラティリティと定義した時の、一般的なボラティリティカーブの形状を表しています。

オプション価格の計算に使われるボラティリティ(インプライド・ボラティリティ)が権利行使価格によって異なっていることが分かるかと思います。
また、現値より左右に等間隔だけ離れた位置のボラティリティを比較した際、現値よりも左側の方が(現値より安い権利行使価格)、右側(現値よりも高い権利行使価格)よりもボラティリティが高いことが分かります。

これは、相場が下落した場合の方が、上昇した場合よりも、相場のボラティリティが一般的には高くなるためです。

実は、この現値の左側と右側でボラティリティ曲線の傾きが違うことをスキューと呼び(アップサイドのボラティリティに対するダウンサイドのボラティリティの比率)、このスキューを戦略に使おうとしたものが、リスクリバーサルという戦略になります。

そしてこのスキューの値(ボラティリティ曲線の形状)は相場が暴騰、暴落をした時に大きく変化することが知られています。

下図は相場の暴落時の一般的な変化を表しています。Z
暴落後には、全体的にボラティリティの水準が上昇していることに加えて、現値よりも左側(ダウンサイド)のエリアで、ボラティリティが大きく上昇していることが分かります。
つまり、スキューの値が大きく上昇したことになります。

次の図は相場の暴騰時の一般的な変化を表しています。
暴騰後にも、全体的にボラティリティの水準が上昇していることに加えて、現値よりも右側(アップサイド)のエリアで、ボラティリティが大きく上昇していることが分かります。
つまり、スキューの値が大きく下落したことになります。

テキスト ボックス: ボラティリティ

今回のお話はここまでにして、次回はいよいよ暴騰、暴落時に大きく変化するスキューを戦略にいかしたリスクリバーサル戦略について解説していきたいと思います。

是非、次回も読んでいただければと思います。


(eワラント証券 マーケティング部ヴァイスプレジデント 吉野 真太郎)

※本稿は筆者の個人的な見解であり、eワラント証券の見解ではありません。本稿の内容は将来の投資成果を保証するものではありません。投資判断は自己責任でお願いします。