東証1部維持基準で注目すべき株主数3,000人以下銘柄!

まいど、相場の福の神こと、藤本誠之(ふじもと のぶゆき)です。連載コラムでは、株式、eWARRANTにまつわる様々な話題をご紹介させていただきます。

第27回は、「東証1部維持基準で注目すべき株主数3,000人以下銘柄!」です。

東証1部上場銘柄は、2019年9月17日現在で2,152銘柄(うち外国株2銘柄)あります。上場企業にとって東証1部であるか、そうでないかは大きな問題です。最も大きな影響は、東証1部上場銘柄は東証株価指数(TOPIX)の構成銘柄になることです。

現在、機関投資家の株式運用は、インデックス運用が主体となっており、その大半はTOPIX連動となっています。東証1部上場銘柄のほぼすべての銘柄の大株主に、日本マスター信託口、日本トラスティ信託口がありますが、この多くがTOPIX運用の保有分です。

日本最大の機関投資家であり、国民の皆さんの年金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が最大保有者ですが、最近では日本銀行も上場投信(ETF)を通じて大量の株式を取得しており、その過半がTOPIX運用です。

東証1部から東証2部に指定替えされると、この運用から外れることになります。銘柄によっても異なりますが、時価総額のおよそ9%程度の株式が売却されるとも言われており、株価下落の要因となりうるのです。

東証1部の維持基準には、いくつかの基準がありますが、
 時価総額 20億円
 株主数 2,000人
以上の2点が、最も注目されやすい維持基準です。
この基準に抵触すると、市場第二部への指定替え猶予期間に入り、株主数・時価総額が決められた日までに基準を回復しないと、2部に指定替えになります。

逆に考えれば、この基準に近い企業は、株主数・時価総額の増加の為に、様々な手段を講じてくると考えられます。
株主還元の強化(増配または株主優待の実施・改善)や、個人投資家向けIRの強化などです。また、株主数増加に向けた立会外分売実施などの可能性もあります。

藤本は、様々な企業の経営者とのワンオンワンミーティングを行っています。取材依頼は、メールやWEBフォームを通じて行いますが、無視する会社や、お断りされる会社なども数多く、依頼した企業のうち3、4割しか会えません。一方で、会ってくれた企業はトップ自らが先行きについて自信があることが多いです。

最近では株主数3,000人以下の企業を主体に取材依頼をしています。今回は、藤本の取材依頼に応じていただいた東証1部上場で株主数3,000人未満の企業を紹介しましょう。


アニコム ホールディングス(8715)【株主】  [単]2,754名<19.3>
ペット保険の最大手企業。社員の6人に一人が獣医師免許を持ち、犬・猫の遺伝病防止に向けた研究開発に注力しています。


プレステージ・インターナショナル (4290)【株主】  [単]2,837名<19.3>
自動車関連に強いBPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)企業です。秋田・山形・富山など日本海側にBPO拠点を持っています。


日工 (6306)【株主】  [単]2,227名<19.3>
今年創業100周年を迎えたアスファルト・セメントなどの土木用プラントメーカーの最大手企業。


メディアドゥホールディングス (3678)【株主】  [単]2,299名<19.2>
電子書籍取次で国内のガリバー企業で、過半のシェアを保有しています。漫画中心の電子書籍が一般書籍にも広がれば、更なる成長の可能性も。


日本システムウエア (9739)【株主】  [単]2,592名<19.3>
独立系のシステムインテグレータ。組込み系ソフトに強く、半導体設計部門も保有しており、IoT関連に注力しています。


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(財産ネット株式会社 企業調査部長 藤本誠之(ふじもと のぶゆき))

※本稿は筆者の個人的な見解であり、eワラント証券の見解ではありません。本稿の内容は将来の投資成果を保証するものではありません。投資判断は自己責任でお願いします。