株価の先見性から判断すると消費は急回復する

 年初来高値更新銘柄をウォッチしていると興味深いことに気付く。それは「消費に関わる銘柄が多い」というものだ。本稿を執筆している27日は『カラオケ本舗まねきねこ』を直営展開する「コシダカホールディングス(2157)、ドラッグストアの「ココカラファイン(3098)」、「ウエルシアホールディングス(3141)」、カメラや高級時計など専門性高い商材の中古品や新品をネットと店舗で販売する「シュッピン(3179)」、さらにはアフィリエイト(成果報酬型)広告の「ファンコミュニケーションズ(2461)」、「バリューコマース(2491)」なども年初来高値を更新している。少し前には、ボウリング・ゲーム・カラオケ・時間制スポーツなどのレジャー施設運営の「ラウンドワン(4680)」、婦人服主体のカタログ通販大手「ベルーナ(9997)」も高値を追っていた。

 もちろん年初から高値を更新していた外需系銘柄が全体相場の一服とともに売られ、逆に内需系銘柄に物色が向かった側面もあるだろうが、それを差し引いても高値が目立つ印象がある。「株価の先見性」に忠実に判断するならば、景気の回復は個人消費にも及んでいることになる。

実感がない、との解説はこれからも続く

 内閣府が発表した2月の景気動向指数では「景気改善」の見方が維持され、3月以降も回復傾向は続く見込みとされている。そうなると第2次安倍政権が発足した2012年12月から続く景気拡大が52カ月を迎え、1990年前後の「バブル景気」を抜いて戦後3位の長さに達することになる。

 ただ、解説記事などでは必ず「企業収益の改善が支えているものの、個人消費は低迷し、家計には好景気の実感が乏しい」との注釈がつき、ともすれば「今景気回復とはその程度のものだ」という受け止めをしている部分もある。27日の日銀金融政策決定会合では、最新の経済予測「展望リポート」で景気判断は上方修正された。好調な生産や輸出を踏まえ、従来の「景気は緩やかな回復基調を続けている」を「景気は緩やかな拡大に転じつつある」に引き上げている。「拡大」の表現は2008年3月以来、実に9年ぶりのものだ。それでもやはり「実感がない」と解説されるだろう。

 しかし・・・どうしても「株価の先見性」が気になって仕方がない。投資をされたことがある人であれば、物事が確定してから株価が動くのではなく、その前に一部の投資家が動きだし株価に反応がでることをご存じだろう。生き馬の目を抜く株式市場ではそうなるのだ。その前提では、景気動向なども株価の動きから感じるものであって、のちに発表される統計から判断していては(投資としては)遅いことがほとんどだ。

 消費動向は、かつて「百貨店株」の動向から判断する傾向があったが、もうそういう時代ではない。もっと身近で安価な消費、それを手掛ける企業の株価から判断するのかもしれない。この見方が正しいのであれば、アベノミクスの成果がついに「消費」にも回ってきたことになるのではないだろうか。

(株式ジャーナリスト 天海 源一郎)

※本稿は筆者の個人的な見解であり、eワラント証券の見解ではありません。本稿の内容は将来の投資成果を保証するものではありません。投資判断は自己責任でお願いします。リンク先はeワラント証券が管理・運営しているページではありません。

  1. やはり株価から判断すると消費は急回復すると確信する – eワラントジャーナル
  2. やはり株価から判断すると消費は急回復すると確信する – eワラントジャーナル