“株価指数波乱時”に強さを見せた銘柄を認識しておく

今回は下落相場入りではない

 日経平均株価は1月23日(火)のザラバ高値24,129円34銭から、2月14日(水)のザラバ安値20,950円15銭まで値幅で3,179円、率にして13.2%も下落した。営業日ベースで16日間の出来事なので波乱といえる。米金利上昇を嫌気したアメリカ株の下落、そして円高進行、さらには高値圏にあったことから利食い売りが進み、それがさらなる投機売りを誘発した格好だ。実態経済に変化がなくとも株価は波乱なることがある。それは「景気回復の実感がないのに株価だけが上げている」と懐疑的な見方をされた時と同じだ。

 しかし、2月27日(火)大引け現在、日経平均は22,389円86銭まで戻ってきている。アメリカ株は日本株以上の反発を見せており、不安感こそ払しょくできていないものの、株価は落ち着きを取り戻している。通常、これを演出するのは「売り方の買戻し」だ。それが一巡することによって落ち着きどころを(少しの時間をかけて)探っていくことになる。このようなパターンを過去の経緯からイメージすることはできるものの、それが日経平均のどの水準で、何時そうなるのかを予想することは極めて難しい(このことも多くの投資家が認識していることだろう)。

任天堂はもとより、意外な銘柄も強さを見せた

 ここでは日経平均に比して、しぶとい動きをした銘柄を確認しておきたい。全体相場の下落によって一旦連れ安したものの、1)他よりも早く水準を回復したもの、2)逆行高をしたもの、が中心になる。これらは、安くなれば買いたいと考えていた投資家が多い、あるいは保有株を売りたくないと投資家に思わせた銘柄ということになる。その背景には材料を持っている、さらには過去の高値から大きく下落した水準にあったため積極的に売買されていなかったものもある。いずれにしても「好需給」という判断になるだろう。好需給となれば、全体相場の回復に合わせて一段高の可能性もあるため、是非とも認識しておきたい銘柄群だ。意外な銘柄でそれに該当しているものもある。

任天堂(7974)
 今の時代の東京市場の中心銘柄が極めて強い動きになっている。新型ゲーム機「Switch」の好調は持続している。ある外資系証券では「株価はコントローラー(7,500円)販売をまだ織り込んでいない」としている。

コーセー(4922)
ファンケル(4921)
資生堂(4911)
 ほとんどの「化粧品株」は、少しの波乱の後、急反発 → 一段高となり昨年来高値を更新している。一群でこのような動きをしているものはここだけと言ってもいいくらいだ。インバウンド消費による業績拡大が理由とされている。

ソニー(6758)
ホンダ(7267)
 日経225採用の主力株の中では、この2銘柄の意外な動きが目立つ。どちらも「アメリカ株下落」「円高」という背景の割には下落幅が小さく、戻りのスピードも速い。すべての主力株が悲観されたわけではないことがわかる。

小野薬品工業(4528)
 がん免疫薬『オプジーボ』が注目される医薬品メーカー。2016年春の5,000円超水準から下落し約半値の水準に。しかし、この局面で出直りの動きを見せ、昨年来高値を更新する動きとなった。安値這いを続けていたことから、ここでも売りが少なかったと思われる。

(株式ジャーナリスト 天海 源一郎)

※本稿は筆者の個人的な見解であり、eワラント証券の見解ではありません。本稿の内容は将来の投資成果を保証するものではありません。投資判断は自己責任でお願いします。