相場は過度に悲観的?プット・コールレシオが短期の底入れを示唆

朝鮮半島情勢が緊迫化するなかで投資家のリスク回避姿勢が強まった東京市場ですが、相場格言にあるように「人の行く裏に道あり花の山」と言うように、弱気の見方が増えている状況下では逆に買い向かったほうが良い結果となることがあります。群集心理のバロメーターとも言える「プット・コールレシオ」が日本株市場の短期的な底打ちの兆しを見せています。

逆張り指標としての「プット・コールレシオ」

eワラントには相場上昇で値上がりが期待できるコール型と相場下落で値上がりが期待できるプット型があります。相場に強気な見方が増えるとコール型の取引が活発になり、相場に弱気な見方が増えるとプット型の取引が活発になる傾向があります。「プット・コールレシオ」はコール型とプット型の売買代金に注目した指標で、プット型の取引が増えると「プット・コールレシオ」は上昇し、コール型の取引が増えると「プット・コールレシオ」は低下します。

「プット・コールレシオ」が高まってくれば弱気な投資家が増えてきた、逆に低下してくれば強気の投資家が増えてきた、と考えることができます。絶対的なものではありませんが、「プット・コールレシオ」には次の傾向があり、相場の割高・割安を判断する逆張りの指標として利用できるかもしれません。

  • 割高の判断:相場の高値圏ではプット・コールレシオは低くなる傾向
  • 割安の判断:相場の底では、プット・コールレシオは急上昇し、鋭いピークを形成する傾向

投資家は日本株に対して総悲観

図は2016年12月1日から2017年4月18日までの日経平均株価とプット・コールレシオの推移を示したものです。黄色のローソク足は日経平均株価、青線は「プット・コールレシオ」です。(「プット・コールレシオ」の最新データはeワラントホームページをご覧ください。https://www.ewarrant.co.jp/tools/put-call-ratio/)。

3月以降、日経平均株価はトランプ期待の剥離や朝鮮半島情勢の緊迫化で下落しましたが、「プット・コールレシオ」は4月に入るまで上昇していませんでした。これは3月の相場の下落時に反発を見込んでコール型eワラントの取引が増えたためです。しかし相場はなかなか反発しませんでした。

そして4月に入ってから「プット・コールレシオ」が上昇し始めました。これは相場の反発見込みでコール型eワラントを取引していた投資家よりも、プット型eワラントで下落に順張りする投資家が増えてきたことを示唆しています。

相場は下げばかりが続くことはありません。どこかで反転するものです。相場格言の「人の行く裏に道あり花の山」は大勢が一方向に偏りすぎた場合には、大勢とは逆のポジションを検討せよ、ということです。「プット・コールレシオ」がピークをつけたのは相場に対して悲観的な投資家が多くなりすぎていることを示唆しており、「プット・コールレシオ」で見れば短期的な反発を見込める局面にあると考えられそうです。

「プット・コールレシオ」に基づく投資戦略

eワラントの取引は数日から数週間の相場観で取引されることが多いので、「プット・コールレシオ」が示唆する相場の底入れや天井のシグナルは長期投資よりも数日から1、2週間程度において有効なものと考えられます。従いまして「プット・コールレシオ」を活用して投資戦略を考えるのであれば、長くても1、2週間程度の投資戦略とすべきでしょう。

目先1、2週間程度の投資期間で大きな値上がり益を狙うのであれば、5月10日が満期日となっているコール型eワラントで、権利行使価格が相場水準に近い銘柄を選択すると良いでしょう。満期日近くで権利行使価格が相場水準に近い銘柄は値動きが相対的に値動きが大きくなる傾向がありますので、ハイリスク・ハイリターン型の投資となります。

なお、プット・コールレシオは投資家の心理状態を把握できるという点で、過去の取引価格を観察するタイプのテクニカル分析より“ダマシ”は少ないと思われますが、プット・コールレシオを用いた投資手法が成功するとは限りません。大きな資金を投下し過ぎないなどリスク管理を心がけましょう。

(eワラント証券 投資情報室長 小野田 慎)

※本稿は筆者の個人的な見解であり、eワラント証券の見解ではありません。本稿の内容は将来の投資成果を保証するものではありません。投資判断は自己責任でお願いします。

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