相場波乱時こそ『投資家的目線』が必要となる

局面変化へ3つのきっかけを想定

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大、世界的景気減速を嫌気して株式市場は波乱の展開となっている。感染の拡大が続いている中では、なかなか下値を見通しにくいのが本当のところだ。しかも、それほど感染者が多いわけでない(27日時点で約60人)アメリカの株価指数までもが急落している。トランプ大統領は日本時間27日午前に「アメリカ国民が新型ウイルスによる感染症(COVID-19)に感染するリスクは非常に低い」とメッセージを発したものの、マーケットの不安を和らげるには至っていない。ここまで独り勝ちの様相を呈していたアメリカ株式市場の急落は金融マーケットにおける不安感をさらに増幅することになる。ここではポジティブな方向への局面変化へのきっかけについて以下の3つを想定しておく。

  1. COVID-19の治療薬が開発され、治療法が確立されること
  2. 中国における日々の感染者数が大幅に減少すること
  3. 事態が悪化することなく時間が経過すること

1.については、インフルエンザ薬と抗HIV薬を組み合わせた治療法確立や新たなワクチンの開発が待たれるところで、劇的な局面変化に貢献することは間違いないだろう。2.については、すでにその端緒が見え始めているかもしれない。ただ、他の地域(欧州や南米)で感染が拡大すると好感されなくなる可能性もある。3.については、株価反転というよりは安値もみ合いとなる公算が大きく、新たな悪材料に脆い側面もある。


安く、買いたい水準になった銘柄は多い

実は多くの個人投資家が「突っ込み買い(=下げ局面での安値買い)」のタイミングを計っていることだろう。過去の波乱局面において、事態を煽るような報道が続き、実際、失策という声もあがっている政府の対応策への不満の声が大きくなり、悪影響を受けることが明白な銘柄(今回は中国関連株とされる銘柄が軸)が充分に安くなり、あまり下げなくなると・・・「買い時」ということを多くの個人投資家は知っているのだ。では、安値買いにおいて具体的にどういう銘柄を優先することができるのだろうか?下げ局面における「突っ込み買い」はもちろんリスキーな売買となる。失敗すれば、下げの途中で買ってしまうことになり、リカバーも含んだ万全の銘柄選択をしなければならない。

  • 十分な流動性が確保できている銘柄
  • 新型コロナウイルス感染拡大の明確なデメリットが認められない銘柄
  • ここまでの株価の下げが限定的な銘柄

ということになるだろう。該当する銘柄は意外なほど多い印象がある。


KDDI(9433・東証1部)

富士通(6702・東証1部)

サイバーエージェント(4751・東証1部) 

神戸物産(3038・東証1部) 

中外製薬(4519・東証1部) 


(株式ジャーナリスト 天海源一郎)

※本稿は筆者の個人的な見解であり、eワラント証券の見解ではありません。本稿の内容は将来の投資成果を保証するものではありません。投資判断は自己責任でお願いします。