秋は投資の季節?

「食欲の秋」、「読書の秋」、「スポーツの秋」、秋は何をするにもいい季節です。東京2020オリンピック、パラリンピックで、世界のアスリートから大きな感動と勇気をもらった日々が、すでに懐かしく思えてくる今日この頃ですが、今回の大会では地元開催の強みを活かして、オリンピックでは過去最多の58個のメダル、パラリンピックでは過去2番目の51個のメダルを獲得しました。スケートボードやサーフィンなど新競技では若いアスリートの活躍が目立ったほか、車いすバスケットやボッチャでは世界トップクラスの実力を発揮しました。スポーツ人口の増加が見込まれることから、ミズノ(8022)やアシックス(7936)、ゼビオHD(8281)、アルペン(3028)、ゴルフダイジェスト・オンライン(3319)などをはじめとして、スポーツ用品やスポーツ専門店の業績にはプラスに働くでしょう。また、コロナ禍でアウトドアでのレジャーも人気となっていて、「ソロキャンプ(おひとり様キャンプ)」なるジャンルも確立しています。ワークマン(7564)がキャンプ向けウエアの販売を開始したことも話題になりました。

半面、新型コロナウイルスの新規感染者数の伸びは鈍化傾向が見られるものの、外出自粛は続いているため、いまだに巣ごもり消費は旺盛です。家飲みや自宅でのプチ贅沢によって、「お取り寄せ」需要も好調とみられ、チェンジ(3962)やアイモバイル(6535)などは、ふるさと納税事業による業績拡大も期待されています。

そして秋は「投資の季節」でもあります。10月4日が『投資の日』というのはよく知られているところですが、図は日経平均の1970年以降、今年2月末までの中勢6か月投資の平均上昇幅と上昇率を示したものです。ご覧のように、10月は6か月間投資したパフォーマンスが最も良い月となっています(値幅では742円、値上がり率では8.17%)。10月4日が「投資の日」というのは、語呂合わせだけではないとも言えそうです。なお、10月に次いで11月が2位、9月が3位となっていることを踏まえると、秋に買って春に売るのが効率的と言えそうです。米国でも「Sell in May and go away」(5月に売って、相場から離れろ)、それに続けて「But remember to come back in September」(でも、9月になったら戻ってくるのを忘れるな)、ないしは「don’t come back until St Leger day.」(レジャー・デイまで戻って来るな)という、相場格言があります。ちなみに、レジャー・デイは9月の第2土曜日で今年は11日でした。ちょうど同時多発テロから20周年にあたる日でしたが、NY市場は比較的落ち着いた動きでした。

東京市場はすでに8月中旬で底打ち反転となり、9月に入ると一気にトレンド転換となって、日経平均は約4か月ぶりに3万円台を回復、TOPIXは31年ぶりの高値に進みました。ここからは押し目買いが有利になる局面と考えられます。今年の9月末の配当落ち分は日経平均で約180円、TOPIXでは16ポイントほどと試算されていますが、配当落ちに伴う先物の買い需要は日経平均型で約1,300億円、TOPIX型で6,500億円程度とみられています。9月28日が権利付き最終日、翌29日が権利・配当落ち日となるので、その時点で、買い需要が発生することになります。

今年は自民党総裁選や衆院選が予定されているほか、新型コロナウイルスのワクチン接種拡大による経済正常化への動き、米中の景気減速懸念など、楽観、悲観が交錯する場面があるかもしれませんが、お先真っ暗だった時期からすれば、確かに出口の明かりが見え始めていると言えそうです。押し目を丹念に拾って、来年春の収穫期を楽しみに待ちましょう。


(eワラント証券)

※本稿は筆者の個人的な見解であり、eワラント証券の見解ではありません。本稿の内容は将来の投資成果を保証するものではありません。投資判断は自己責任でお願いします。