第18回ソフトバンク(9434)初値+上場後の値動き 相場の福の神がズバリ予想

 まいど、相場の福の神こと、藤本誠之(ふじもと のぶゆき)です。連載コラムでは、株式、eワラントにまつわる様々な話題をご紹介させていただきます。

 第18回は、「ソフトバンク(9434)初値+上場後の値動き 相場の福の神がズバリ予想」です。

 今週の水曜日には、日本では史上最大の資金調達を行ったソフトバンク(9434)が新規上場してきます。ソフトバンクグループ(9984)の携帯電話子会社です。

 今回は、相場の福の神が、ソフトバンク(9434)初値+上場後の値動きをズバリ予想してみましょう。

 今回の新規上場では、今までにない異例な事が、2つありました。一つ目は、仮条件が1,500円と一本値であったことです。通常は、〇〇〇円~△△△円と値幅があり、その範囲でブックビルディングによって、公開価格を決定します。今回は、ブックビルディング自体は行いましたが、一本値なので、当然1,500円で決定しました。

 このことから判ることは、できる限り高く売りたいソフトバンクグループと、あまり高い株価では、売れ残りのリスクが高くなるので、公開価格を安くしたい野村証券を中心とする主幹事証券会社の交渉の結果だと思います。また、郵政3社も11月に新規上場しましたが、超大型銘柄の上場なのに、年末も押し詰まった12月19日の上場というスケジュールから察するに、厳しい交渉がされたようです。
 また、公開価格1,500円だと、配当性向85%を発表しており、現時点では75円の予想配当です。予想配当利回り5%です。やはり、この5%を割ると、販売しづらいと考えた結果なのでしょう。

 もう1つの異例な事は、引受手数料が、対面(2.5%)、ネット証券(1.75%)、機関投資家(1.5%)と、販売先別に変えたことです。より手間のかかるほうに、手数料を高く支払うという手法のようです。
 この影響は、今回の公開株の販売の過半が、対面証券の個人投資家向けに販売されたことに出ています。

 対面証券では、予想配当利回り5%を全面に押し出して、新規顧客の開拓と、新規で資金を入金してくれる大口の個人投資家を中心に販売したようです。藤本も年間300社程度の企業訪問を行っているので、上場企業の社長とワンオンワンミーティングを行うのですが、そのミーティングが終わった後、数多くの社長さんから、「ソフトバンクどう思う」と、今回の公開株に投資したら良いか相談をされました。対面証券会社の大口顧客担当から、数億円単位で買わないかとの勧誘が数多くあったからです。それで、藤本の意見を聞きたいとのとなのでしょう。全般の株価下落・通信障害・ファーウェイ問題など、様々なネガティブ要因はあり、一部ではキャンセルもあったようですが、2倍以上の需要を集め、完売できたようです。できる限り、現在株式投資を積極的に行っている短期投資主体で、初値ですぐに売るような投資家には、販売を行わなかったようです。

 ネット証券では、いままで新規公開と言えば、数百倍もの需要で、抽選でも中々当たらず、数万株単位で応募しても100株しか当たらないというのが、当然でした。しかし、SBI証券が主幹事に入るなど、ソフトバンク(9434)では、桁違いの販売株数があったので、数多くの投資家が当選したようです。当たらないので、本来買おうと思う株数より多めに需要を申告した投資家に、満額当たったケースもあったようです。買えないものは、どうしても買いたくなるのですが、このように全部当たってしまい、周りでも当たっている投資家が多いので、不安になってキャンセルした投資家が多かったようです。それでも、何とか売り切ったようです。
 機関投資家向けに関しては、引受手数料が極端に低くなり、引受リスクには見合わないので、非常に配分が少なかったようです。だから、海外投資家向けに関しては、配分数1億7,640万株の4倍以上の需要があったと伝えられています。

 まずは、ずばり19日の初値予想ですが、ずばり1,575円から1,463円の間で公開価格1,500円の確率が60%、1,501円~1,575円が25%、1,499円~1,463円が15%ぐらいの確率だと思います。

予想①「公開価格の上」

 上場日の前日12月18日に東証から、新規上場日の初値決定前の気配運用についてが発表されますが、上方向については、更新値幅75円、更新時間10分になると想定されます。やはり、ネット証券で購入した短期投資家を中心に、ある程度の売り圧力が想定され、積極的に初値を買う個人投資家は少なさそうです。例え買い先行で始まったとしても、まずは公開価格の1500円買い気配からスタートして、次の気配値更新の9時10分の1,570円までには寄り付きそうです。その場合、対面証券会社での売却手数料を1%程度とすると、1515円程度の売り指値が多いと考えられるので公開価格1,500円の1%上の1,515円当たりの可能性が高そうです。

予想②「公開価格と同じ」

 短期的な投資家の多くはキャンセルをしたので、公開価格1,500円を割り込んでまで売ろうとする投資家は限られています。手数料損を覚悟して、同値での売り指値が多く、結果として、同値の1,500円で寄り付くいう事です。やはり、現状ではこの可能性が最も高いと思っています。

予想③「公開価格より下」

 最悪公開価格を割れた場合は、1,463円になりそうです。オーバーアロットメントが1億6,037万株もあり、1,463.75円が国内引受価額となっているので、そのカバー取引が入るので、今回の販売株数の1割以上の売り注文がなければ、ここで寄る可能性が高いからです。大口顧客に重点的に配分していることもあり、極端に初値が下落してしまうと、大口顧客との関係が悪化することが想定されます。ですから、本来はできるだけ安く買ったほうが主幹事証券は儲かるのですが、コストのところでカバー取引が入りそうです。

 初値形成後に関しては、公開価格を上回った場合は、翌日の20日か翌々日の21日の前場まではじり高となる可能性が高そうです。逆に、同値や下の場合は、一旦下落しそうです。その場合でも、国内引受価格の1,463円は下値支持線として機能しそうです。

 その後の値動きに大きな影響を与えそうなのが、インデックス買いです。株式市場では、大きく3つのインデックス買いが想定されています。

12月26日前後 FTSE 5,300万株
1月8日前後 MSCI 1億1,500万株
1月31日 東証株価指数(TOPIX)1億3,200万株

 あくまで市場観測なので、この通りの数字になるかどうかは、判りません。しかし、単純合計すると、約3億株もの買い需要が想定されます。多少は、公開株を買った可能性もあるので、全株を市場で買い付けるとは分かりませんが、このような場合は、事前に織り込む可能性が高いので、3月期決算企業の決算発表が本格化する1月25日の前あたりまでは、高い配当利回りを求める投資家や、投機的な投資家の買いで、反発相場が期待出来そうです。

 時価総額5,000億円以上の東証1部上場企業で、予想配当がソフトバンクの5%以上の銘柄は、下記のたった5銘柄しかないからです。

7201日産自動車6.08%
7270SUBARU5.69%
5002昭和シェル5.32%
2914JT5.21%
8035東京エレクトロン5.13%

 しかし、過去の大型上場の銘柄は、その後株価下落した銘柄が多いです。インデックス買いが終わると、値動きが悪くなり、見切り売りが増加するからです。

日本郵政(6178)

 今回のソフトバンク(9434)に関しては、インデックス買いによる株価上昇は想定されますが、じっくりと時間分散を行い、空売りポジションをじっくりと作って2月以降の株価下落局面で、これもじっくりと買い戻し戦略が良さそうです。
 eワラントでは、親会社のソフトバンクグループも連れ安の可能性があるので、プット買いに注目ですね。

 注意)「予想」は、ひらがなでは、「よそう」、逆から読みと「うそよ」、漢字にすると、「嘘よ」となります。(笑)あくまで、相場の福の神こと、藤本の独自予想ですので投資にあたっての最終決定はご自身の判断でお願します。

*本サイトで紹介する意見や予測は、筆者個人のものであり、所属する会社や会社のアナリストとしての意見や予測を表わすものではありません。また、紹介する個別銘柄の売買を勧誘・推奨するものではありません。投資にあたっての最終決定はご自身の判断でお願いします。

*正確かつ信頼しうると判断した情報源から入手しておりますが、その正確性または完全性を保証したものではありません。

(財産ネット株式会社 企業調査部長 藤本誠之(ふじもと のぶゆき))

※本稿は筆者の個人的な見解であり、eワラント証券の見解ではありません。本稿の内容は将来の投資成果を保証するものではありません。投資判断は自己責任でお願いします。