継続高銘柄の変化に注意せよ!

 「信越化学工業(4063)」、「安川電機(6506)」、「キーエンス(6861)」などの銘柄は引き続き強い動きを継続している。昨年来高値どころか上場来高値を更新するものも多い。いずれも優良株として知られる銘柄だ。
相場の見方として重要になるのはこれら「継続高銘柄」の値保ちだろう。これまで強い動きを継続してきた銘柄が反転安になれば・・・それは相場が変化したと見ることができる。相場の変化は、先頭を走っている銘柄に真っ先に表れることに疑問の余地はない。これらの銘柄の値動きはその銘柄を売買するかしないかに関わらずウォッチしておくのが良さそうだ。

(実は本稿では「個別銘柄の動きから相場を読む」を訴えようとしている)

 ここにきて急速に強い動きになっている銘柄群も、もしかするとこの先の相場を映している可能性がある。石油元売り株の「出光興産(5019)」、「JXホールディングス(5020)」、「コスモエネルギーホールディングス(5021)」も年明け以降一段高になっている。日経平均も総じて堅調な動きを見せているものの、それを上回る動きだ。
このほか「三井金属鉱業(5706)」、「DOWAホールディングス(5714)」の非鉄株の一角、「古河電気工業(5801)」、「フジクラ(5803)」の電線株の一角も同様の動きだ。これらは資源、素材のいわゆるオールドエコノミー株とされるところだが、足元の上昇があまり話題にされず、目立っていない印象がある。そして「新日鐵住金(5401)」、「JFEホールディングス(5411)」の東京市場屈指の流動性を誇る鉄鋼株も高い。
これらの動きからは「世界景気回復」が読み取れ、「株式市場活況継続」という極めて大きな動きが示唆されているのかもしれない。

 「全体相場一段高には金融株の上昇が欠かせない」
これは本当によく言われることであり、TOPIXの構成からも金融株の上昇なしに一段高は難しい。実際、「トランプラリー」では金融株の上昇が全体相場を引っ張った経緯がある。しかし、ここ最近は少し大人しい印象もある。詳しく足元の株価の動きをみていきたい・・・。(ここで言う金融株とは主に「メガバンク株」「保険株」「証券株」)。

「三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)」
昨年来高値773.3円(2016年12月12日)
直近安値696.0円(1月18日)を経て752.9円(1月27日終値)

「三井住友フィナンシャルグループ(8316)」
昨年来高値4,768.0円(2016年12月15日)
直近安値4,362.0円(1月18日)を経て4,598.0円(1月27日終値)

「第一生命ホールディングス(8750)」
昨年来高値2,134.0円(1月27日)

「MS&ADインシュアランスグループホールディングス(8725) 」
昨年来高値3,878.0円(1月27日)

「野村ホールディングス(8604)」
昨年来高値784.0円(2016年12月12日)
直近安値668.8円(1月18日)を経て725.5円(1月27日終値)

「大和証券グループ本社(8601)」
昨年来高値785.0円(2016年12月12日)
直近安値699.5円(1月18日)を経て740.9円(1月27日終値)

 1月17日~18日は日経平均が終値で1万9,000円を割り込んだ日だ。上のメガバンク株と証券株はそこで直近の安値をつけている。しかし、その後の株価の戻りはなかなか力強いと言えるだろう。保険株は足元で昨年来高値を更新している。ここでは改めてこの動きを評価しなければならないと思う。
 「一段高には金融株の上昇が欠かせない」は言い換えると、金融株の人気が離散する相場はしんどい、ということにもなる。そして現実の株価の動きは「出直り」が見られている。これら個別銘柄の動きは、東京市場の先行きは思いのほか明るいことを示しているのではないだろうか。

(株式ジャーナリスト 天海 源一郎)

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