緊急事態宣言発令迫る?過去事例に学ぶ傾向と対策

今年1月に発令された緊急事態宣言が全面的に解除されてから1カ月ほどしか経っていませんが、大阪では新規感染者数が連日で1,000人を超えるなど関西圏で再び新型コロナウイルス感染が拡大しています。東京でも2週間連続で新規感染者数が前週の数値を上回るなど感染拡大の傾向が見られます。このような状況を受けて、大阪府・兵庫県・京都府・東京都は政府へ緊急事態宣言の要請を行ったことを明らかにしました。

今回の緊急事態宣言では、飲食店に加え、百貨店やレジャー施設も休業要請の対象となることが検討されているほか、大規模イベント等の中止要請等も盛り込まれる可能性があると言われています。これらの事業を手掛ける企業の業績には大きな影響を与えることになりそうです。

以前のレポート(緊急事態宣言発令!株価はどうなる?!)では昨年4月の緊急事態宣言発令前後の日経平均と個別株の物色動向の変化について分析を行いましたが、今回は今年1月に発令された2度目の緊急事態宣言についても同様に確認し、近く発令される見込みの緊急事態宣言下での対策について検討してみたいと思います。


2度目の緊急事態宣言時の株価と物色動向の変化

下図は2度目の緊急事態宣言が発令された2021年1月7日前後の日経平均株価の推移です。1度目の緊急事態宣言発令時との大きく異なるのは株価水準です。1度目に緊急事態宣言が発令されたときは3月中旬につけた16,000円台の大底から回復基調にあったとはいえ、依然として安値圏にありました。一方、2度目の宣言発令時は昨年11月から続く株価上昇局面の途上にあり、昨年末に約30年ぶりの高値を更新したばかりのタイミングでした。


一方、共通していたのは、宣言発令直前に株価が軟調に推移していたことと宣言発令後も全体的には上昇基調を続けていたことです。これは、新規感染者数の増加自体は嫌気されながらも、宣言発令そのものは悪材料視されなかった又は宣言発令後の感染者数減少・正常化を見込んでポジティブに捉えられたと考えられます。

続いて、宣言発令によって個別株の物色動向に変化があったのかについても確認していきたいと思います。下表は日経平均採用銘柄225社のうち、11月17日から宣言発令の1月7日まで(35営業日)のパフォーマンス上位・下位5銘柄が1月8日から3月2日まで(35営業日)にどのようなパフォーマンスを示したかを表したものです。

発令前のランキング上位を見ると、重電系の企業が目立ちます(川崎重工業、日立造船、IHI)。世界的に気候変動が課題として認識される中で、脱炭素を訴えるバイデン氏が米大統領選挙に勝利したことで、カーボンニュートラルやカーボンリサイクル関連銘柄として物色が進んだと考えられますが、前回予想したように利益確定売りに押され、発令後のパフォーマンスは相対的に悪化していました。唯一、シャープ(6753)は宣言前後ともに良好なパフォーマンスを示していましたが、期間中の11月18日に日経平均に新規採用されたという特殊要因があったと考えられます。

また、発令前のランキング下位を見ると陸運(京成電鉄、東武鉄道、東急)や空運(ANAHD)が目立ちます。旅客量の減少が響く空運各社の増資が陸運各社にも波及して売り込まれていましたが、こちらも予想した通り、発令後は買戻しの動きからかパフォーマンスは良化していました。

以上を踏まえると、緊急事態宣言発令前に下げ渋っていた又は上昇していた銘柄が発令後に売り込まれ、逆に発令前に大きく下げていた銘柄に見直し買いが入っていたことがわかります。つまり、前回のレポートにおいて分析した1度目の宣言発令時と同様の現象が2度目の宣言発令時にも見られたと言えそうです。


3度目も同様の事象が見られるとすれば?

1度目、2度目と同様の事象が今回も起こると考えるのであれば、既に売り込まれている銘柄を買い付けておき、上昇している銘柄を売り建てることで利益を上げられるかもしれません。そこで、同様に日経平均採用225銘柄のうち3月2日から直近の4月19日まで(35営業日)の騰落率上位・下位10銘柄をピックアップしたのが下表です。

3/2~4/19のパフォーマンス上位10銘柄

RANK社名コード騰落率
1川崎汽船910743.30%
2日本郵船910133.78%
3商船三井910429.19%
4昭和電工400428.36%
5SCREENホールディングス773526.79%
6三井E&S HD700325.39%
7荏原製作所636123.87%
8東海カーボン530122.25%
9日本製鉄540122.11%
10ジェイエフイーHD541121.89%

3/2~4/19のパフォーマンス下位10銘柄

RANK社名コード騰落率
216中川製薬4519-6.33%
217電通グループ4324-7.02%
218野村ホールディングス8604-8.26%
219東海旅客鉄道9022-8.33%
220西日本旅客鉄道9021-8.61%
221京王電鉄9008-8.89%
222キッコーマン2801-9.05%
223京成電鉄9009-10.58%
224ファーストリテイリング9983-13.10%
225Z HD4689-13.41%


なお、表内赤字で書いてある銘柄はeワラントの対象になっています。eワラントは小額から投資が可能ですし、レバレッジが効いているので、株価が予想通り動けば大きなリターンが期待できます。また、万が一、株価が予想とは逆に動いてしまった場合でも信用取引ではありませんので最大損失は買付代金までに限定されています。この機会に是非eワラントのお取引をご検討ください!


(eワラント証券)

* 本稿は筆者の個人的な見解であり、eワラント証券の見解ではありません。本稿の内容は将来の投資成果を保証するものではありません。投資判断は自己責任でお願いします。