選び方が分からな~い!そんなあなたにオプションの選び方を解説します【後編】

前編中編に続き、後編も読んでいただき有難うございます。

前編では権利行使価格を変化させた場合に、オプション価格や各種パラメーターの値がどのように変化するのかを視覚的にご覧いただきました。
また中編では満期日を変化させた場合に、オプション価格や各種パラメーターの値がどのように変化するかを見てきました。

シリーズ最終回の後編では、権利行使価格、満期日は一旦固定して、ボラティリティを変化させることによって、同じようにオプション価格や各種パラメーターの値がどのように変化していくのかを解説したいと思います。


ボラティリティが違えば、それぞれの変数はどう変化するか?

前提としては、日経平均を原資産とするオプションを想定したいと思います。
そして、以下の条件下で、それぞれのボラティリティでの、それぞれのパラメーターの値を表にしたものが次の表になります。

  • 残存日数:30日で一定
  • 権利行使価格:20,000円※1
  • 日経平均の現在値:20,000円
  • タイプ:コールオプション

視覚的に分かり易くするために、グラフにしてみました。

如何でしょうか?

  1. レバレッジはボラティリティが小さければ小さいほど高くなる。
  2. ボラティリティが大きくなるにつれて、セータ(日々の時間的価値の減少)の金額も大きくなっていく。
  3. ボラティリティが年率10%程度の商品であれば、約1%程度の保険料で1カ月満期のATMオプションを購入できる。

以上の3点が言えるかと思います。

まずは1番について。
「オプションを使えば高いレバレッジ投資が可能だから、ボラティリティの高い銘柄のオプションは物凄い値動きをするはずだ」と考えていらっしゃる方もいるかもしれません。
もちろん、元々ボラティリティの高い銘柄にレバレッジがかかるわけですから、変動率の数字自体は大きい値になってきます。
しかし、ことレバレッジの倍率においては、そうではありません。
オプションの損益曲線をイメージしてもらえれば良いのですが、ボラティリティの高い銘柄ほど、曲線の曲がり具合(ガンマとも言います)が小さくなります。
そのためレバレッジは自ずと低くなってしまいます。
またボラティリティの高い銘柄ほど、保険料(プレミアム)が高くなります。
従って、「少額で高いレバレッジ投資を」と考えるのであれば、ボラティリティの低い銘柄を敢えて狙って投資をしていくのが効果的と言えるでしょう。

次に2番についてです。
ボラティリティの高い銘柄ほどプレミアムは高いわけですから、1日当たりに目減りしていく金額はボラティリティの高い銘柄ほど大きくなります。
従って、ボラティリティの高い銘柄のオプションに投資する際は、短期投資で利用するのが得策と言えるでしょう。

最後に3番についてです。
上記の1、2を踏まえたうえで、低ボラティリティとも言える5%~10%程度の銘柄を前提にした場合、元本に対して0.6%~1.1%程度の保険料で30日間、高いレバレッジのオプション投資が可能となります。
来るアメリカ大統領選挙というビッグイベントに向けて、ヘッジとして使うもよし、一か八かの投資に使うもよし、使い方は色々です。


(eワラント証券 営業部ヴァイスプレジデント 吉野 真太郎)

※1 アット・ザ・マネー(ATM)で比較しました。

*本稿は筆者の個人的な見解であり、eワラント証券の見解ではありません。本稿の内容は将来の投資成果を保証するものではありません。投資判断は自己責任でお願いします。