まいど、相場の福の神こと、藤本誠之(ふじもと のぶゆき)です。連載コラムでは、株式、eワラントにまつわる様々な話題をご紹介させていただきます。
第6回は、「12月は、東証マザーズ指数の買い場?」です。
ここ数カ月間、日経平均株価は史上最長の16連騰するなど、急速に上昇したのに対して、東京マザーズ指数が出遅れています。今回の上昇の最大の買い手は、外国人投資家だったので、流動性の高い大型株が選好されたのが要因だったようです。しかし、直近は東京証券取引所が発表する投資主体別売買動向で、外国人投資家が3週連続で売り越しに転じるなど、売買動向に変化が生じてきました。
グラフ1:日経平均株価と東証マザーズ指数の相対日足チャート(6か月) 外国人投資家は、年度末となり、またクリスマス休暇もあるため、今後は活発的な買いは期待出来そうにありません。そうなると、中・小型株に注目が集まりそうですが、その注目は、12月12日に東証マザーズに新規上場する一家ダイニングプロジェクト(9266)を皮切りとする12月新規上場の22銘柄が注目を集めそうです。13日に東証1部に上場するSGホールディングス(9143)は今年最大規模の新規公開です。連日、新規上場銘柄があるので、そちらに個人投資家の投機的資金が吸い上げられることになります。また、新規上場銘柄のブックビルディングに応募するため、個人投資家の多額の投機的資金が拘束されることになります。
今年最後の新規上場は、東証2部に12月26日上場予定のオプティマスグループ(9268)です。この銘柄の公開価格決定日は、12月15日なので、これ以降はブックビルディングに積まれていた投機的資金が、新興市場に還流することになります。
12月の中旬までは、新規公開のブックビルディングの申込のため多額の資金が拘束され、また26日までは連日の新規公開銘柄に資金が集まります。しかし、27日以降は、投機的資金の需給が大きく改善することになります。年明けの1月は非常に新規公開が少ないことが多いです。2017年1月は27日のシャノン(3976)だけですし、その前数年間は1月の新規上場銘柄はなかったからです。
3月期決算企業の第3四半期の決算発表が本格化する1月22日までは、大型株の買い材料不足となるため、1月は中・小型の材料銘柄に投資家の資金が集中しそうです。
グラフ2の日経平均株価と東証マザーズ指数の相対日足チャート(1年)で赤丸で囲った場所で判るのは、年末から年初に掛けては日経平均株価に比べて、東証マザーズ指数が大きくアウトパフォームしていることです。
グラフ2:日経平均株価と東証マザーズ指数の相対日足チャート(1年)
今回のまとめ
株式需給の関係から、12月中旬以降は、日経平均株価を東証マザーズ指数が大きくアウトパフォームする展開が想定されそうです。12月は東証マザーズの既存上場銘柄の絶好の買い場となりそうです。eワラントでは、東証マザーズ指数のコール型のeワラントに投資妙味がありそうです。
(財産ネット株式会社 企業調査部長 藤本 誠之(ふじもと のぶゆき))
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