2018年後半の重要イベントをチェック!

 重要な政治日程や政策金利の発表などは、日程が決まっているので市場の反応についてシナリオを立てやすく、予想が的中すれば大きな収益を期待できるかもしれません。本レポートでは、6月以降の年内に予定されている相場を大きく動かすかもしれないイベントの予定と、その中でも特に注目しておきたいイベント及び投資アイディアについて紹介しています。

2018年6月から12月までの主なイベント

 6月から12月までの主な政治・政策金利発表イベントは下表の通りです。最大の注目イベントは11月の米国中間選挙でしょう。下表にはありませんが米国では中間選挙に向けて議員候補者を選ぶ予備選挙も各州で行われており、中間選挙への思惑から相場を動かす材料になるかもしれません。

6月8日 G7首脳会議(~9日)
6月10日 スイスで「ソブリンマネー・イニシアチブ」構想の国民投票
6月12日 米朝首脳会談
6月13日 FOMC政策金利発表
6月14日 ECB政策金利発表
  FIFAワールドカップロシア大会(~7月15日)
6月15日 日銀金融政策発表
6月24日 トルコ大統領選挙
6月28日 一帯一路サミット
7月1日 米国大統領貿易促進権限(TPA)法による通商権限期限
7月21日 G20財務相・中央銀行総裁会合(~22日)
7月26日 ECB政策金利発表
7月31日 日銀金融政策発表
8月1日 FOMC政策金利発表
9月13日 ECB政策金利発表
9月19日 日銀金融政策発表
9月26日 FOMC政策金利発表
9月30日 自民党総裁の任期満了
10月25日 ECB政策金利発表
10月28日 ブラジル大統領選挙
10月31日 日銀金融政策発表
11月6日 米国中間選挙
11月8日 FOMC政策金利発表
12月13日 ECB政策金利発表
12月19日 FOMC政策金利発表
12月20日 日銀金融政策発表

主な注目イベントと投資アイディア

スイスで「ソブリンマネー・イニシアチブ」構想の国民投票(6月10日)
 「ソブリンマネー・イニシアチブ」とは中央銀行だけに信用創造を認める構想です。信用創造とは銀行が貸し出しを何度も行うことで帳簿上のお金が増えていく仕組みを言います。民間銀行はこの信用創造によって収益を得ているわけですが、これが投機を生み金融危機を招いたという主張もあります。しかし「ソブリンマネー・イニシアチブ」は既存の金融システムを否定するとんでもない構想と言えます。
 幸い、世論調査では否決される見通しとなっていますが、もし可決となると週明けの11日はスイスフラン安、欧州の銀行株安となる可能性があります。急激なユーロ高・スイスフラン安に備え、取引価格が安い(いわゆるアウト・オブ・ザ・マネーの)ユーロを対象とするコール型eワラントを買って保険を掛けておくのも一案でしょう。

米朝首脳会談(6月12日)
 トランプ政権にとっては11月の中間選挙に向けた実績作りという選挙キャンペーンのようでもありますが、朝鮮半島の非核化が進み、北朝鮮が市場経済の導入に舵を切る可能性もあるかもしれません。朝鮮半島の非核化に明確なプロセスが示されるなら、防衛関連株は売られることになるでしょう。一方で北朝鮮の開発が進むことが期待され、資源株、商社株、建機株が中長期的な物色対象になるかもしれません。このシナリオなら短期的な目線で防衛関連株のプット型eワラントを米朝首脳会談前に買い、また、中長期的な目線で資源株、商社株、建機株のコール型eワラント、さらに北朝鮮の経済発展の恩恵を受けやすい韓国200種株価指数のコール型eワラントにも妙味があるかもしれません。

米国大統領貿易促進権限(TPA)法による通商権限期限(7月1日)
 米国の通商交渉権は議会が持っていますが、米国大統領貿易促進権限(TPA)法は通商交渉権を大統領に一任するものです。この更新期限が7月1日に到来します。大統領がTPAの更新を要請し、米国議会がそれを否決しなければ3年間更新されることになります。通商交渉を政策の目玉に掲げているトランプ政権はTPAの更新手続きを行うことが予想されますが、米国議会がTPA更新を否決するとトランプ政権による北米自由貿易協定(NAFTA)や日米通商交渉などの交渉が白紙に戻る可能性があります。
 TPAの更新が否決された場合、トランプ政権の強硬な主張がトーンダウンすることで自動車株や機械株など輸出関連株にとって好材料かもしれません。しかし、かえって交渉の先行きに対する不透明感が高まることになるだけという見方もできます。このように自動車株が上下どちらかに大きく動くかもしれないけれども、上下どちらかは予想しにくい場合、自動車株のコール型eワラントとプット型eワラントを両方買って、どちらかが大きく上昇することで片方の下落を相殺し、若干のリターンを狙う両建て戦略が検討に値するかもしれません。TPAの更新申請に関する報道やトランプ大統領のツイートがあれば両建て戦略を実施し、可決・否決の結果が出れば両方とも売却します。

自民党総裁の任期満了(9月30日)
 日銀の量的緩和政策は安倍政権とともに続いてきたことから、安倍首相が交代することとなると日銀の量的緩和政策にも変更があるのではないか、と見る投資家は少なくないかもしれません。中央銀行の独立性についての議論はさておき、海外の投資家は安倍首相の交代が日本株の売り材料になると認識するものと思われます。自民党総裁選前に日経平均株価を対象としたコール型eワラントとプット型eワラントによる両建て戦略を考えます。

米国中間選挙(11月6日)
 今年最大の政治イベントと言えるでしょう。相場が大きく動く可能性がありますが、方向は予想しにくいイベントです。平日ですので11月6日の日本時間に日経平均株価、ダウ平均株価、米ドルなどを対象とするコール型eワラントとプット型eワラントによる両建て戦略で、大勢が判明した7日の日本時間に両方とも売却する戦略を検討します。

(eワラント証券 投資情報室長 小野田 慎)

* 本稿は筆者の個人的な見解であり、eワラント証券の見解ではありません。本稿の内容は将来の投資成果を保証するものではありません。投資判断は自己責任でお願いします。

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