2022年のテーマと年初騰落のアノマリー

新年明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願い申し上げます。さて、2022年の株式市場は新型コロナウイルスオミクロン株の感染拡大への懸念が続く中、海外株高、為替の円安、電力送電網への大規模投資のニュースなど、好材料が重なり堅調なスタートとなりました。日経平均は500円を超える急騰となり、4年ぶりに上昇の大発会となりました。また、今年のマーケットをリードするとみられるテーマ関連の中核銘柄であるトヨタ(7203)東京エレクトロン(8035)ソニーG(6758)などが高値更新のスタートとなりました。

しかし、米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録で利上げ前倒しが議論されたことが報じられると、金利上昇懸念から米国株がNASDAQ市場を中心に大幅反落となった流れから、新年3営業日目の6日には日経平均も800円を超える急落となりました。たった数日で荒さを見せる年明けとはなりましたが、コロナ禍からの経済活動正常化に向けた大きな流れは昨年から継続しているとみられます。足元で新規感染者が激増して懸念されている新型コロナウイルスについても、ワクチン効果なのかオミクロン株の特性なのかは不透明ですが、重症者数自体は限られており、引き続き冷静に官民が一体となって対処していくことが求められます。

さて、今年のテーマはこれまでも再三取り上げられていますが、これから先も数年から数十年の間、強い成長が見込まれる「自動車のEV化・自動運転」、「脱炭素に向けたグリーンエネルギー戦略」、「高度なデジタル社会の実現に向けた半導体需要の拡大」が三本柱となるでしょう。いずれも社会構造を大きく変えうるテーマで、市場規模も大きく、関連銘柄のすそ野も広いことから、幅広い銘柄が物色されそうです。中でも、EV化は足元で急速に進展しているものの、インフラの整備はまだまだ進んでいない印象です。コンビニやショッピングセンターなどへの充電設備の設置や家庭用充電器の普及などが必要不可欠です。オリジン(6513)、東光高岳(6617)、ダイヘン(6622)、新電元(6844)などが注目されそうです。また、乗用車以外のバスやトラックの電動化も進むとみられ、いすゞ自動車(7202)や日野自動車(7205)などにも関心が集まるでしょう。

話は変わりますが、実は年初の3日間の騰落が年間の騰落に影響するというアノマリーがあるのをご存知でしょうか?前回ご紹介した干支の相場格言などもそうですが、株式市場では「経験則」などと言われているものです。海外では「セルインメイ」など、背景がある程度説明できるものもありますが、理論的に合理性が見出せない法則のようなものがアノマリーです。今年は大発会の4日が上昇、5日も上昇、6日が下落となりました。上昇を○、下落を×とすると「○○×」のパターンですね。東証再開以来、このケースは過去に8回あって年間の騰落は5勝3敗(上昇確率は62.5%)となります。さらに「○×○」「×○○」を加えた「2勝1敗」をまとめると15勝7敗(上昇確率68.2%)なので、ある程度安心できそうです。 その他、3連騰の「○○○」のケースは過去18回あって勝率は14勝4敗(77.8%)、2021年のように3連敗は7回あって3勝4敗(42.9%)という結果です。こうしてみるとある程度年初の騰落が年間の騰落に影響しているように見えます。ただ、2018年のように3連騰スタートでも、年間で下落したケースも当然ありますし、2021年のように3連敗スタートでも、上昇するケースもあります。100%信じるべきものでもないが、一切気にしないということももったいない…こうした特性がまさにアノマリーたる所以でしょう。1つの視点として、頭の片隅に置いておくと良いかもしれません。


(カイカ証券)

※本稿は筆者の個人的な見解であり、カイカ証券の見解ではありません。本稿の内容は将来の投資成果を保証するものではありません。投資判断は自己責任でお願いします。