8月1日のeワラント特選銘柄

フィスコ社提供の今週のeワラント特選銘柄です。 提供:フィスコ社

<今週の東京株式市場見通し>

今週(8/1~8/5)の東京株式市場はもみ合いか。日経平均株価の予想レンジは27,500~28,000円。国内で本格化する4-6月期決算を中心とした個別株物色を中心としながらも、米国で発表される経済指標を受けた景気睨みの展開となりそうだ。

週末に発表予定の米金融政策の動向を占う7月雇用統計を前に全体は様子見となりそうだ。こうした中、米国ではアップルなどの通称「GAFAM」と称される大型テック企業の決算を終え、主要企業の決算発表が一巡してきた一方、国内ではまだ最中であり、決算を受けた個別株物色が中心となろう。

他方、米サプライマネジメント協会(ISM)が発表する7月製造業景気指数を筆頭に、中国7月財新製造業購買担当者景気指数(PMI)や米7月ISM非製造業景気指数など重要な景気指標が発表される。米ISM製造業景気指数は前回6月分が予想を大幅に下回って大きく悪化した。その後に発表されている米企業センチメントを図る指標も軒並み予想を下振れており、前月並みが予想されている7月分も更に悪化すると、投資家心理を悪化させそうだ。中国財新PMIも、「ゼロコロナ」政策による行動制限が続けていられる中、前回6月分は改善したものの、今回の7月分は回復が鈍い可能性がある。エネルギー価格の高騰を背景に景気後退懸念がより強まっている欧州を含め、世界経済の中心である米・中・欧の3地域の景気低迷は相場全体の重荷になりそうだ。

週半ば以降に予定されている石油輸出国機構(OPEC)加盟国と非加盟国で構成されるOPECプラス会合と英国金融政策委員会にも注目。バイデン米大統領は先日、サウジアラビアのムハンマド皇太子などと会談し、原油増産を要請したが、その後明確な増産メッセージは伝えられていない。OPECプラス会合の結果が現行ペース維持もしくは小幅な増産ペース拡大にとどまれば、原油先物価格が再び上昇する可能性がある。また、インフレが加速している英国では大幅な利上げの可能性が高まっており、利上げ幅によっては再びグローバルな金融引き締め懸念が台頭する可能性があろう。

7月の米連邦公開市場委員会(FOMC)では予想通り0.75ptの利上げ幅が決定され、米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は次回9月会合の利上げ幅は「経済データ次第」とした。議長は会見で米経済における消費や雇用の減速を認識し慎重な姿勢を示したこともあり、市場は景気後退に伴う利上げペース減速への期待を高めている。

しかし、FRBは依然としてインフレ抑制を最優先事項として掲げている。その物価指標にまだ明確な減速の兆しは見られていない。インフレピークアウトを主張する強気派が挙げている資源価格の下落も、足元では一服。むしろ、WTI(ウェスト・テキサス・インターミディエイト、9月物)原油先物価格は7月14日に一時1バレル=88ドルまで下落した後は、足元で再び100ドルを窺う水準まで戻している。そのほか、欧州ではロシアとドイツを結ぶ天然ガスパイプラインの稼働問題などを背景に天然ガスの価格が急騰しており、米国でも猛暑に伴う冷房需要を背景に天然ガスの価格は大幅に上昇している。

米雇用統計での平均賃金の伸びも6月分まで前年比+5%以上と高い水準が続いている。今週末に発表される雇用統計でも平均賃金にピークアウトの傾向が確認されなければ、翌週8月10日に控える米7月消費者物価指数(CPI)の発表を前に再び警戒感が高まるだろう。

力強い動きを見せてきた米主要株価3指数も既に100日移動平均線近辺まで戻してきた。今年前半のリバウンド局面ではいずれもこの100日線が戻り一服の目処になってきたことで、そろそろ売り方の買い戻しも一巡してくる頃合いと考えられる。FOMC結果公表があった当日には買い戻しだけでなく、軽い新規買いも入っていたとの声も聞かれたが、当日の株式取引量は過去3回のFOMC当日の取引量と比較して25~35%程少なかった。決算発表が本格化する中でのFOMCとしてはかなり少ないといえる。株式市場は上に行きたがっている様子が窺えるものの、そのエネルギーは余力に乏しそうだ。

日経平均も大きくリバウンドしてきた一方、節目の28,000円回復には至っておらず、一段高には材料不足、エネルギー不足のようだ。これまで欧米株対比での日本株の底堅さに繋がってきた為替の円安・ドル高もピーク時に付けた1ドル=139円台から大きく円高・ドル安に傾いてきており、支援要因が無くなってきている。景気後退懸念が深まる中、グローバルな景気敏感株とも称される日本株にとっては逆風が強くなっているともいえ、日経平均の28,000円定着には時間がかかりそうだ。

なお、今週は8月1日に7月新車販売台数、中国7月財新PMI、米7月ISM製造業景気指数、3日に米6月製造業受注、米7月ISM非製造業景気指数、OPECプラス会合、4日に英国金融政策委員会、米6月貿易収支、5日に6月毎月勤労統計調査、米7月雇用統計、米6月消費者信用残高などが発表予定。

<今週の注目銘柄>

メタ・プラットフォームズ(META) プット143回
権利行使価格170米ドル(原資産:160.72米ドル)デルタ:-0.58

4-6月期業績は四半期ベースで初の減収となった。グローバルな景気後退懸念から広告主からの広告出稿需要が後退していることが重荷となったほか、中国のTikTok(ティックトック)など競合との競争激化も引き続き足かせになったとみられる。収益化が遠いメタバース分野での投資先行により関連部門での赤字も継続。成長期待を支える材料に乏しく、株価は上値の重い展開となろう。

住友電気工業(5802)コール88回
権利行使価格1,450円(原資産:1,473.5円)デルタ:0.57

一昨年から深刻化していた半導体需給の逼迫の影響は、パソコンやサーバー向けに供給が優先されていたことを背景に、供給が後回しにされていた自動車業界で特に大きかった。ただ、景気後退懸念が強まる中、半導体需要が急速に調整に向かい始めており、これにより、自動車業界の半導体不足が解消され、年後半からの自動車の挽回生産が期待できる状況になってきた。自動車生産に使われるワイヤーハーネス大手の住友電気工業にとっても業績回復の確度が高まってきたといえよう。また、情報通信やエレクトロニクス、環境エネルギーなど他分野で堅調な業績拡大を続けている点も評価材料だ。

アドバンテスト(6857)プット219回
権利行使価格7,500円(原資産:7,850円)デルタ:-0.37

台湾積体電路製造(TSMC)や韓国SKハイニックスなど世界の主要半導体企業が設備投資計画を下方修正している。米インテルの4-6月期決算も低調で通期計画は下方修正された。こうした中、米調査会社ガートナーの予測によれば、世界の半導体売上高は今年、前年比で+7.4%となる見通しで、3カ月前に予測されていた+14%から大幅に引き下げられた。また、2023年には減少し始める予想としている。アドバンテストが発表した4-6月期決算は堅調で、通期計画も上方修正されたが、同社の計画は市場動向に比して強気過ぎるともみられ、株価が再び調整を強いられる可能性があろう。

(提供:株式会社フィスコ)

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