今週のeワラント特選銘柄

フィスコ社提供の今週のeワラント特選銘柄です。
提供:フィスコ社

<今週の東京株式市場見通し>

今週(6/27~7/1)の東京株式市場はもみ合いか。日経平均株価の予想レンジは 26,000~27,500円。当局による積極的な金融引き締めが景気後退(リセッション)を招くとのオーバーキルへの懸念が加速しており、企業業績の悪化に対する警戒感もくすぶる中、景気敏感株を中心に上値の重い展開が続きそうだ。

先週、米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は上院及び下院での議会証言に臨んだ。そこではインフレの抑制を強く公約すると同時に、インフレ抑制にあたっての制約はなく、「無条件」で取り組むとした。景気を犠牲にしてでもインフレ抑制を最優先にする非常にタカ派的な姿勢と捉えられ、積極的な引き締めがリセッションを招くとの警戒感が一段と強まっている。

リセッションを織り込む動きが加速する中、将来の景気動向などを映す米10年債利回りは23日に3.08%と、6月14日に付けた高値3.48%から大幅に低下。また、期待インフレ率の指標とされる米10年物ブレーク・イーブン・インフレ率(BEI)も、リセッションに伴うインフレ減速を織り込む動きから、同日に2.50%まで低下し、4月21日の最高値3.02%からの下落率は大きなものとなっている。

こうした中、S&P500種指数の構成企業を対象とした12カ月先予想一株当たり利益(EPS)は5月末時点で年初から6%以上も上昇しており、アナリストによる企業業績悪化の織り込みはまだ進んでいない。4-6月期決算が発表される7月中旬以降に業績予想の下方修正が増えることが想定され、米国市場を中心にリセッション・企業業績悪化を織り込む動きが続きそうだ。

一方、ようやく新型コロナ前の水準にまで戻したに過ぎない米国株と比べて、日本株については、株価バリュエーションは既にヒストリカルで見て相当低いところまで低下している。グローバルな景気敏感株とされる日本株が、世界の株式市場の下落の余波を完全に免れることはできないだろうが、下落余地は米国株に比べて限定的だろう。

ここに来てにわかに動意づいているのがグロ-ス(成長)株だ。先週末の東京市場ではマザーズ指数が急伸し、東証プライム市場でもグロ-ス株が久々に強い動きを見せた。リセッションを急速に織り込む傍ら、FRBが想定よりも早い段階で利上げの打ち止め、再緩和への転換を強いられるのではないかと捉える向きが増えていると推察される。

金利の急伸が止まり、低下基調にあることは確かに相場にとってポジティブにも捉えられるが、リセッションを反映した金利低下であることを踏まえれば、手放しで喜ぶことはできない。また、直近の高官発言から、FRBは7月以降も0.75ptの大幅利上げを続ける可能性が高まっている。さらに、6月から始まった量的引き締め(QT)は9月からは2倍のスピードに加速する。

数十年ぶりの大幅利上げの連続実施に加えて、過去にない急速なペースで進めるQTという異例の組み合わせによる引き締め策の進行を踏まえると、グロ-ス株の本格復調を期待するのはまだ気が早いだろう。

当面はインフレ懸念とリセッション懸念の間を行ったり来たりする不安定な相場が想定され、物色動向も定まりにくいと考える。グロ-ス株の上値を追うのも一策だが、小まめな利益確定が必要だろう。足元急速に値を崩している資源関連株や防衛関連株も、それまでの株価上昇の背景にあったストーリーが完全に崩れ去ったわけではないため、売りが一巡した後、再び脚光を浴びる可能性がある。大きく上昇したら利確、大きく下げたところは押し目買いなど、逆張り戦略が奏功しやすい環境と思われる。

今週、国内では小売やサービスなど内需系企業の3-5月期決算の発表が始まる。原材料費の高騰や円安進行を背景に厳しい内容が想定されるが、あく抜け感が高まるかなどに注目したい。また、海外では米国で物価関連の指標や半導体大手マイクロン・テクノロジーの決算が発表される。中国では6月製造業購買担当者景気指数(PMI)が発表予定で、海外市場の動向にも注目したい。

今週は27日に日銀金融政策決定会合の「主な意見」 (6月16~17日開催分)、米5月耐久財受注、28日に米4月S&Pコアロジック・ケース・シラー住宅価格指数、米6月消費者信頼感指数、29日に5月商業動態統計、米1-3月期GDP確報値、北大西洋条約機構(NATO)首脳会議、30日に5月鉱工業生産、5月住宅着工統計、中国6月製造業/非製造業PMI、米5月個人所得・個人支出、マイクロン・テクノロジー決算、7月1日に5月失業率、5月有効求人倍率、6月都区部消費者物価指数、中国6月財新製造業PMI、米6月ISM製造業景気指数などが発表予定。

<今週の注目銘柄>

クボタ(6326)プット64回
権利行使価格2,250円(原資産:2,058.5円)デルタ:-0.68

世界経済の二大国である米中を中心にリセッション懸念が強まる中、景気敏感株については冴えない展開が続くと想定。同社に関しては直近決算で原材料費の高騰などのマイナス影響が想定以上に強く、ネガティブに捉えられる決算だったこともあり、特に上値の重さが意識されると考える。

アップル(AAPL)コール201回
権利行使価格150米ドル(原資産:138.27米ドル)デルタ:0.45

リセッション懸念が急速に強まる中、米長期金利や期待インフレ率が大幅に低下している。こうした背景から、先週にかけては長らく株価上昇が続いていた資源関連株や景気敏感株が大きく売られる一方、厳しい下落基調が続いていたハイテク・グロ-ス株に強い買い戻しが見られた。自律反発の域を出ていないとも言えるが、こうした物色傾向が目先は続く可能性が高いと考えられ、関連株の中でも財務健全・業績好調のクオリティ株としての性質が強い同社に着目したい。

味の素(2802)コール51回
権利行使価格3,100円(原資産:3,273.0円)デルタ:0.64

23日、塩調味料やコンソメ製品について10月から2~12%値上げすると発表。原材料費、包材費や物流費の上昇を一部転嫁することが背景。採算改善への期待から、週末に株価は大きく上昇した。強力なブランド力を背景に値上げは順調に浸透すると推察されるほか、足元の不安定な相場環境の中、ディフェンシブ性の高さから注目されそうだ。

(提供:株式会社フィスコ)

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