今週のeワラント特選銘柄

フィスコ社提供の今週のeワラント特選銘柄です。
提供:フィスコ社

<今週の東京株式市場見通し>

今週(7/19~7/21)の東京株式市場は上値の重い展開か。日経平均株価の週間予想レンジは27,500円~28,500円。国内市場については週後半が祝日のため、今週は月曜から水曜までの3営業日と取引日数が限られる。立会日数が少ないなか、翌週の7月最終週からは4-6月期決算が始まるほか、米連邦公開市場委員会(FOMC)もあるため、各種イベント前に様子見ムードが一段と強くなりやすい。薄商いのなか、直近決算が発表されたばかりの3-5月期決算の中でインパクトのあったものなど、物色の範囲も限られそうだ。

そのほか、全体的に薄商いが続くなか、値動きの軽い直近の新規上場(IPO)銘柄などには物色が継続して向かいそうだ。半導体パッケージ用の電解銅箔の製造販売を手掛ける日本電解(5759)や、営業DXツールの開発・活用支援を手掛けるアイドマHD(7373)、通信インフラの構築・運営・保守にITを持ち込んだインフラテック事業を展開するベイシス(4068)、法人や医療機関向けのPR支援サービスを提供するEnjin(7370)など、テーマ性だけではなく業績好調な直近IPO銘柄では、初値形成後も値持ちの良いものが多い。バリュエーション面では既に割安感があるとはいえない水準にまで買い進まれているが、収益の伸び率など業績モメンタムを考慮すれば正当化できないわけではない。ボラティリティー(変動率)は激しい点には留意が必要だが、値動きがよいからこそ、物色が継続して入りやすいともいえる。

今週も、20日には、マザーズ市場に法律・弁護士業界とITを結びつけたリーガルメディア事業などを展開するアシロ(7378)のほか、21日にはJASDAQ市場に、中古不動産の買取販売や買取り後のリフォーム・リノベーションなどを手掛けるランドネット(2991)が、新規上場を予定している。引き続きIPOを中心に新興市場を主体とした相場展開となりそうだ。

一方、東証一部などの主力株については、上述したように決算シーズン本格化を前に様子見ムードが強いなかではあるが、足元の動きが総じて良くない。9日に発表された製造業決算の前哨戦にも当たる安川電機(6506)の決算は、実績および上方修正後の通期計画ともに市場予想を大幅に上回り、受注動向も含めて総じて良好な内容だった。しかし、株価は週明け12日こそは大きく上昇したものの、翌日から週末までは総じて冴えない動きとなり、結局、週初の上昇分をほとんど帳消しにしてしまった。あれだけの好内容でも株価の反応が冴えないとなると、今後の決算に対する期待値も上がりにくい。むろん、それがハードルを下げてくれることでポジティブな株価反応につながればよいが(その可能性は低いだろう)。

もちろん、安川電機の冴えない株価反応については、東京五輪開催を目前にした新型コロナ感染再拡大やワクチン接種ペースの鈍化、今後の政局動向など、国内外部環境における不透明要素による部分が大きい。これらの要因を背景に海外勢が日本株を積極的に買ってこないがゆえに、買いが続かないとも考えられる。そうであれば、今後、ワクチン接種に再度弾みがつき、感染第5波も早期に収束できるのであれば、政権求心力も向上し、各種不透明要素の後退を通じて日本株に対する海外勢の見方も変わってくる可能性もあろう。ただし、それが4-6月期決算シーズンの7月下旬から8月中旬にかけて実現されるかについては時間的な問題から難しそうだ。そのため、安川電機のように、好決算でも発表直後は買いが続かないケースも想定され、見直し買いが入るまでには時間がかかる可能性も考慮しておいた方がよいだろう。

そのほか、冴えないところとしては半導体関連株が挙げられる。前週は、半導体業界の国際団体SEMIが、2022年の半導体製造装置の世界販売額の予測を、20年12月時点から3割超も引き上げたものの、相場への影響は限定的だった。また、半導体受託製造で世界的最大手の台湾積体電路製造(TSMC)が15日に発表した4-6月期決算で、純利益が市場予想を下回ったことや粗利率の悪化が嫌気され、日米ともに半導体関連株が大きく売られた。国内では、東京エレクトロン(8035)アドバンテスト(6857)など代表的な銘柄のチャートを見ると、25日移動平均線や26週移動平均線を割り込むなど、右肩下がりのトレンドが続いている。

しかし、半導体については年後半からの在庫調整などへの懸念があったが、今回の決算でTSMCは「年後半にかけてメーカーは在庫積み上げに動く」としたほか、「自動車やiPhone向けの半導体製造が年後半に増加する」と言及した。懸念要素が一部払拭されたこともあり、半導体関連株も、国内の不透明要素の後退による海外勢の動きや今後の決算次第では、調整局面からの持ち直しもありうるかもしれない。また、半導体関連のなかでもIoTなど産業向けも手掛けるルネサスエレクトロニクス(6723)や、電気自動車(EV)向けのパワー半導体を手掛ける富士電機(6504)などは底堅い動きを継続しており、関連株が軒並み売られているわけではない点にも留意したい。

なお、今週は決算では、20日にディスコ(6146)、21日に日本電産(6594)、オービック(4684)、OBC(4733)、野村不動産(3231)などが、経済指標関連では19日に6月首都圏マンション発売、20日に6月全国消費者物価指数、米6月住宅着工件数、21日に日銀金融政策決定会合議事要旨(6/17~開催分)、6月貿易収支、22日にECB定例理事会、米6月中古住宅販売などが予定されている。

<今週の注目銘柄>

ファーストリテイリング(9983)プット 282回
権利行使価格76,000円(原資産:77,520円) デルタ:-0.43


前週末に第3四半期決算を発表、3-5月期は599億円と前年同期比で黒字に転換した。一方、通期予想は従来の2,550億円から2,450億円、前期比64.0%増に下方修正。国内ユニクロ事業が下振れたほか、海外のユニクロ事業もアジアでの新型コロナ感染拡大の影響を受けているようだ。下方修正幅は限定的であるものの、世界経済の先行き不透明感を強めてしまったほか、依然として意識される株価の割高感も重しとなった。長期の200日移動平均線を大きく割り込んでいることからも、株価の停滞が長引きそうだ。

ビザ(V)コール 37回
権利行使価格260米ドル(原資産:248.55米ドル) デルタ:0.43


米国では大規模な財政金融政策によってマネーが溢れており、経済活動の正常化に伴い、株式市場が活況となっているだけではなく、国内総生産(GDP)の観点では実体経済もコロナ前の水準をすでに回復している。株高や住宅価格の上昇に伴う資産効果も相まって力強い個人消費が継続している。カード決済額も増加していると想定され、同社の好調な業績推移が期待できそうだ。

ヤマトホールディングス(9064)コール 93回
権利行使価格3,000円(原資産:3,240円) デルタ:0.70


中計「Oneヤマト2023」を掲げ、データ分析に基づく経営合理化、拠点再配置によるインフラ強靭化、「EAZY」など新サービス投入によるEC向け配送の強化など、事業改革を積極的に推進している。前年の巣ごもり需要の反動減が警戒される中でも、足元では、6月までの宅配便実績が好調に推移するなど懸念要素を後退させる動きもみられている。中長期的にも期待が持てそうだ。


(提供:株式会社フィスコ)

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