2017年11月13日の特選銘柄

DZHフィナンシャルリサーチ社提供の今週のeワラント特選銘柄です。
提供:DZHフィナンシャルリサーチ 

<今週の東京株式市場見通し>

 今週(11/13~11/17)の東京株式市場は不安定な展開か。日経平均株価の予想レンジは22,000円-22,900円。指数はいったん頭打ちとなったムードもあるが、自律反落ぐらいでは日銀によるETF買いが入ることが心理的な支えとなることや、上昇相場で利益確定した待機資金による押し目買いが入りやすい。売り方の買い戻しが底堅さを維持する力に働く、好需給相場が続く展開が予想される。 国内企業の4-9月期の決算発表は一巡するが、株価が調整しているメガバンクが決算発表を予定しており、持ち直しの材料になるかが注目される。NT倍率(日経平均をTOPIXで割ったもの)が最近で急速に拡大していることからも、TOPIXへの寄与度が大きい銀行株の上昇によって、NT倍率が反動で低下していく展開を想定することができそう。また、決算発表後のアナリストによる評価によって、上げ下げを強める個別株が続出する可能性が高そうだ。

 国内の経済指標では、7-9月期の実質GDP(11/15)の発表が注目される。米国の経済指標では、11月NY連銀製造業景気指数、10月小売売上高(11/15)、11月フィラデルフィア連銀製造業景況感指数(11/16)、10月住宅着工・許可件数(11/17)などが予定されており、12月にFOMC(連邦公開市場委員会)を控え、米長期金利の反転上昇につながるかがポイントとなる。

 特に小売売上高に注目か。9月は前月比1.6%増と2年半ぶりの大幅増。「ハービー」や「イルマ」などのハリケーンにおける復興需要が増え、自動車は買い換え需要で3.6%の大幅増となった。10月の市場予想は0.1%増と小幅増が予想されている。予想に反して大幅増の着地となれば感謝祭やクリスマス商戦に向けて消費への期待が高まり、12月の利上げ実施の追い風となりそうだ。金利の低下にもかかわらず円安基調を維持しているドル円は、再び1ドル=115円付近までの円安もありえよう。一方、月初めに発表されたISM製造業景況指数のように弱い結果だと金利上昇につながりづらく、円高方向に緩やかにキャッチアップしていく展開が予想される。

 11/9の日経平均は高値と安値の値幅が約860円程度に広がり、ちょうど1年前のトランプ波乱(昨年11/9)以来の大きさとなった。ローソク足でみると、上値と下値にほぼ同値幅のヒゲをともなった「波乱線」を形成。上値と下値どちらかに明確に抜けた方向に強い動きが生じやすい。ただ、いずれにしても、日経平均とTOPIXの戻り高値更新で日本株は中長期的に新たな局面に入った可能性が高く、バブル高値を目指す波動は時折加速をみせながらの動きが予想される。 

 一方、SQ算出前後が相場の分岐点になってきたことも少なくない。週足では先週が「9週目(基本数値)」の上昇のタイミングであったため、当面の高値を付けた可能性も高い。

 上値メドは、昨年11/9安値から3/2高値までの上昇幅を高値に加えたE計算値23,225円前後、4/17安値から6/10高値までの上昇幅の2倍を高値に加えた24,506円前後と考える。下値メドは、10日移動平均線(22,494円、11/10)、10/31高値22,020円、10/20高値21,489円が考えられる。変化日は、11/8~11/9(9/8安値から42日目)、11/22(9/8安値から51日目)、12/1(6/20高値から9/8安値までの対等日柄)、12/13(9/8安値から65日目)が考えられる。

(提供:DZHフィナンシャルリサーチ 日本株情報部 東野幸利)

<今週の注目銘柄>

日産自動車(7201) コール 226回
権利行使価格1,150円(原資産:1,093円) デルタ:0.4

 国内向け車両の完成検査工程において、不適切な取り扱いがなされたとの材料がネガティブ視され、日本株のマーケット全体が活況な中、同社株は上昇基調に乗れずに取り残されている。日産では不適切な検査を通じて生産された車両について、リコールして再検査する意向であり、追加的な費用発生が懸念される。また、再発防止に向けた費用発生、生産停止に伴う補償費用なども見込まれよう。何よりも、長年にわたって国内工場の大半で同様の不適切な検査がなされていたとのことで、会社のガバナンスを疑問視する報道も多くなされている。これらは信用低下につながり、顧客離れにつながるリスクともなる。

 一方、これに伴う費用計上や、車両生産停止の影響は今18.3期内にとどまるとみられ、来19.3期業績への影響は軽微と考えられる。上期決算シーズンを通過し、投資家の目線が来期の業績へと移るにつれ、日産の業績回復を期待する向きが徐々に詰まるのではないだろうか。なお、11月8日午後の取引時間中に発表された2017 年度上期決算では、日本の完成検査に関する問題と米国での集団訴訟の特別な費用を除くと、連結営業利益は年度当初の会社想定に添った着地となった。未定とされていた今18.3期の年間配当予想は53円で、前期実績48円から5円の増配となる。不適切検査の影響など、いわゆる「ノイズ」を考慮しなければ、評価に値する決算と言えよう。悪材料を嫌気した売り物は出尽くしたとみられ、戻りを試し、さらに上値を拓いていく展開を想定。今春以降、アタマを抑えられ続けてきた1,150円レベルのレジスタンスを抜けられれば、2016年12月の高値1,220円をうかがう上昇も見込めよう。

ソフトバンクグループ(9984) プット 335回
権利行使価格9,000円(原資産:9,705円) デルタ:-0.3

 11月6日に発表された、今18.3期第2四半期決算の数字自体は悪いものではないが、市場予想にインラインでサプライズはなく、買い材料でも、売り材料でもない。一方、ここにきて急浮上した、傘下の米スプリントがTモバイルUSとの統合協議を打ち切るとのニュースは、市場関係者の間でも見方が分かれている。ここにきて株価はアタマ打ちとなり、上昇トレンド一服となっているが、これはスプリントの行く末を見極めたいとの向きから、様子見に転じる投資家がポジションを閉じているといった解説が自然であろう。確かに、統合を期待した投資家も少なくはないだろうが、仮に統合しても、ビジネスに貢献するよりも、財務や信用の負担になると指摘する向きもある。スプリントによる業績貢献を重視する投資家も、スプリントを傘下に持つという業績の足かせを懸念する投資家もいる。会社側はスプリント株を追加取得し、保有割合を高める方針をひとまず示しているが、孫社長の「次の一手」を待っている。方向性が見えるまで、ソフトバンク株は上値が重いのではないだろうか。

 もう1つ、ソフトバンク株の上昇へ向けて気がかりなのは「ビジョンファンド」である。これもマーケットで見方が分かれているもので、ファンドの実態が見えにくいとの指摘が多く見受けられる。利益貢献するもの、損失となっているもの、いずれもあると見受けられるが、ファンドの規模(金額)が大きいがために、これをもとに「買い推奨できない」という証券会社もみられる。国内の通信事業は順風であるものの、有利子負債の多さは引き続き気になるもので、ここにきて、融資する銀行団が会社との付き合い方を見直す向きも出てきたとする新聞報道もみられる。株価は節目の10,000円を突破したが、ここから上値を拓いていく余地は、現状では小さいとみられる。株価は9,000円を下抜けると利益確定売り、高値で買い参入した投資家の見切り売りが相次ぐとみられ、権利行使価格に9,000円を選ぶ。

カナダドル ドル安(プット)型 241回
権利行使価格91円(原資産:89.506円) デルタ:-0.6

 産油国通貨「カナダドル」が、足もとで堅調な地合いとなっている。10月31日につけた87ドル台の安値から、現状はリバウンドの過程にある。世界的な株式市場の堅調地合いを背景に、金融マーケット全体がリスクオンに傾いており、原油や石炭といった商品市況にも資金が流入し、しっかりである。コモディティの中でも、とりわけ原油相場が堅調であり、冬を前に需要拡大を期待した先回り買いがあるもよう。また、中東情勢の不安定化も原油価格の上昇につながっている。サウジアラビアで、王族少なくとも11人を含む多数の富豪が逮捕されたことが報道された。さらに、サウジアラビア南部で11月5日、同国の王子1人と当局者数人を乗せたヘリコプターが墜落し、王子が死亡したことも伝えられている。原油供給への懸念も、足もとでの原油価格上昇につながっている。

 目先では、11月30日に開催されるOPEC(石油輸出国機構)総会で、実施中の“減産”期間延長が決定されるかが、最大のイベントである。決定ならば原油価格が上昇し、カナダドル高につながるだろう。だが、前述のように中東情勢が不透明化していることに加え、北朝鮮情勢がやはり気がかりであり、ここからもコモディティ相場が堅調地合いを保てるかは半信半疑である。すなわち、カナダドルの上昇も一服する可能性が高い。仮に節目の90円を超えられても、9月15日につけた91円台の高値をブレイクするのは困難とみて、権利行使価格に91円を選び、戻り売りの展開を予想する。

(提供:DZHフィナンシャルリサーチ 日本株情報部 小林由二)

※記載の銘柄情報はDZHフィナンシャルリサーチとの情報利用契約に基づき、eワラント証券が利用料を支払って掲載しています。また、分析対象の選定およびコメントは、DZHフィナンシャルリサーチ独自の調査・判断に基づくものであり、eワラント証券による投資情報ではありません。