2017年3月21日の特選銘柄

DZHフィナンシャルリサーチ社提供の今週のeワラント特選銘柄です。
提供:DZHフィナンシャルリサーチ 

<今週の東京株式市場見通し>

今週(2017/3/21~3/24)の日経平均株価の予想レンジは19,400円-19,900円。東京株式市場は4日立会いとなり、先週に比べると大きなイベントがない。材料がないから動かないというわけではないが、日本の3連休中に米国市場でダウ平均などが再び高値を更新するような動きがみられれば、いよいよ動意付く週になる公算が大きい。主に3月本決算銘柄への権利・配当取り目的の駆け込み的な買い需要の発生が予想される。2016年度の配当総額は12兆円に迫る勢いで、過去最高水準になっているという。
一方、円高が主力株全般にとっての重荷となる可能性も高い。ただ、かつてみられた為替と株にデカップリング(連動しなくなる)がみられるかを確認するタイミングであるように思われる。株価が高水準を維持するなかで円高になれば恩恵を受けるのは海外投資家であり、4月に向けて投資スタンスに変化がみられるかが注目される。
連邦公開市場委員会(FOMC)において予想通り政策金利が0.25%引き上げられ、年内の米利上げ見通しがこれまで同様3回にとどまったことが米国株式市場に安心感を与えた。ただ、金利見通しがハト派的と受け止められ、米長期金利が急低下しドル売りにつながったもよう。日本株にとっては焦点の絞りづらい局面である。ドル円相場が1ドル=113円台定着ムードなら円高を理由に輸出主力株は手掛けづらい。米長期金利低下で銀行株や保険株に対しては手控えムードになりやすい。そこでまず考えられるのは、米長期金利低下によって新興国からの資金流出懸念が和らぐといった見方である。米利上げがあった当日、NY原油先物が上昇、ブラジルボベスパ指数が相対的に大きく上昇、上海総合指数も堅調(全人代終了後のアノマリーか?)となったところをみると、商社株や鉱業株などの資源関連株への買い戻しが予想され、今月に入って最も下落している鉄鋼株などもセクター内で出遅れ感が強く買いが向かいやすいとみられる。
来週は日米の経済指標に主だったものはなく、注目は3/22に全米不動産協会(NAR)から発表される米2月中古住宅販売件数ぐらいか。ただ、住宅系の好調な結果に米長期金利上昇→ドル買いで反応するかどうかは微妙だろう。米国株の上昇にとっては追い風になる公算が大きい。

(提供:DZHフィナンシャルリサーチ 日本株情報部 東野幸利)

<今週の注目銘柄>

大成建設(1801) コール 49回
権利行使価格850円(原資産:821円) デルタ:0.5

国内の建設大手を取り巻く事業環境は、やはり良好のようである。3月15日の大引け後に、鹿島(1812)が今17.3期業績予想の上方修正を発表。修正後の連結営業利益は市場コンセンサスを上回り、25年ぶりにピークを更新するとされ、ポジティブに評価できる。収益拡大の原動力となったのは完工総利益率の改善とされ、建設コストに対するクライアントの理解の浸透を指摘する証券会社のレポートも散見された。これは、鹿島はもとより、業界全体にとって評価できるもので、大成建設の業績上振れにも期待がもてよう。なお、鹿島では併せて、配当予想の引き上げも発表。これを受け、他の建設株の動向にも注目が集まるが、大成建が増配を発表する公算は大きくなったとみる。加えて、自社株買いを公表する可能性も考えられる。

権利行使価格として850円を選び、株価の一段高を予想する。日足チャートの一目均衡表を見ると、足もとで雲の上限を上抜けて、強気相場の様相を強めてきたことがうかがえる。まずは850円のチャート・ポイントのブレイクに期待が固まるが、結論として、上抜けは可能と考える。850円は昨年12月、今年1月と2度にわたって株価のアタマを押さえられた水準であるが、足もとでは業績上振れに対する市場期待、株価上昇モメンタムの高まりがうかがえる状況にあり、「3度目の正直」でブレイクし、その次のチャート・ポイントである900円の節目を目指すと想定。ただし、昨年7月に付けた高値929円のブレイクには至らないとみられ、900円にタッチする場面、上昇モメンタムに陰りが見られるようであればポジションを閉じたい。なお、同社は期初の会社計画を保守的に出す傾向があり、それを市場が素直に(額面通りに)受け止めて、株価上昇が一服する可能性があることには留意されたい。

ダイフク(6383) コール 1回
権利行使価格2,600円(原資産:2,838円) デルタ:0.6

昨年11月以降、いわゆる「トランプ相場」の流れにも乗って、株価はすこぶる堅調である。株価は1,800円レベルから2,800円超へ、この4カ月ほどで1,000円以上、率にして6割ほど上昇。2月10日には今17.3期通期計画の上方修正が発表されており、株価の上昇ピッチに拍車がかかっている。ダイフク単体での安定した収益力に加えて、米国子会社の大幅な増益などが寄与している格好。eコマース市場の拡大などを背景に、幅広い商品の取り扱いや迅速な出荷対応のための旺盛な物流施設の需要は、中長期的に続く見込み。同社を取り巻く事業環境は、当面良好とみて間違いはなさそうだ。

しかし、さすがに株価の上昇ピッチは速すぎるのではないだろうか。買い推奨、強気の見方をする証券会社でも目標株価は3,000円前後に設定されており、1つの目安として2,900~3,000円まで来ると、高値警戒感を意識すべきと考える。実際、2月にはいちよし経済研究所が株高を理由に株価レーティングを「A」→「B」と引き下げている。1月に、ゴールドマン・サックス証券が投資判断を「中立」、目標株価2,600円で新規カバレッジを開始しているが、このあたりをフェアバリューとみて権利行使価格2,600円を選び、株価上昇の一服、短期調整を見込む。足もとの株価上昇で当面の好材料は織り込まれたとみられ、中長期的に一段高が見込まれるにしても、期末・期初のタイミングで「スピード調整」に入ると考える。2月に2,500円→2,600円とマドを空けて急伸していることから、このマドを埋める動きもあり得るかもしれない。それでも、前述のように引き続き好業績が見込まれることから、株価の下押し(深押し)までは行かず、あくまでも「スピード調整」である。2,600~3,000円の高値圏でのもみ合いを経て、再度の上値追いといったイメージを描いている。

アップル(AAPL) プット 65回
権利行使価格132米ドル(原資産:140.69米ドル) デルタ:-0.4

株価は1月31日発表の2016年10~12月期決算が好感され、足もとで堅調に推移している。売上高は前年同期比3%増の783億5100万ドル(約8兆8,400億円)で過去最高を更新、増収は15年10~12月期以来となった。単価の高いスマートフォン「iPhone」の大画面モデルの好調な販売が寄与した格好で、実質的な1株利益は3.36ドル(前年同期は3.28ドル)。ただし、これは競合の韓国サムスン電子のスマホが発火し、販売中止になった「敵失」が背景にあることは見逃せない。

株価は節目の140ドルに乗せてきたが、オシレーター系の株価指標では「買われ過ぎ」を示すものがみられており、ここからの一段高には力不足と考える。140ドル達成に伴う利益確定売りなどで、徐々に上昇ピッチに陰りがみえるにつれて売り物に押され、株価急騰前の120~130ドルに値を戻す展開を想定、権利行使価格として132ドルを選ぶ。アップル株の今後を占ううえで、目先のカタリストは「iPhone 8」の動向である。コンセンサス予想に対して上振れとの見方もある一方で、スペックや価格といった詳細が固まっていないため、生産が本格化するまでに時間がかかる公算。3Dセンサーカメラの搭載、非接触式充電の実現、筐体内の部品の高密度化などで組み立てが複雑になり、当初は歩留まりが低水準にとどまりそうとの専門家の見方もある。これらの不透明要因がクリアになるまで、目先の利益を確定したいとする投資家の売り物に押され、株価上昇が一服すると見るのが、妥当ではないだろうか。

(提供:DZHフィナンシャルリサーチ 日本株情報部 小林由二)

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