2017年5月29日の特選銘柄

DZHフィナンシャルリサーチ社提供の今週のeワラント特選銘柄です。
提供:DZHフィナンシャルリサーチ 

<今週の東京株式市場見通し>

今週(5/29~6/2)の日経平均株価の予想レンジは19,500円-19,800円。東京株式市場は動意に乏しい展開か。6月FOMC(米連邦公開市場委員会)直前の重要指標である、週末の米5月雇用統計までは売買を手掛けづらい。

短期的に重要なのは米国の景気動向である。米長期金利の上昇で円安に振れれば、日経平均株価は足元以上に堅調な展開につながりやすい。2万円手前で大幅に日本株を買い越した海外投資家による買い意欲が再び高まるためには、円安による企業業績への期待感が高まることが不可欠である。今週の主な米国の経済指標は、5月CB消費者信頼感指数(5/30)、5月シカゴ購買部協会景気指数、ベージュブック(5/31)、5月ADP雇用統計、5月ISM製造業景況指数(6/1)、5月雇用統計(6/2)などがある。ほか、中国では政府発表の5月製造業PMIや、財新5月製造業PMI(5/31)などもあり、世界的な景気モメンタムを維持できているかが株価の材料になる。

日経平均株価の過去6月相場を簡単に振り返ると、1996年~2016年までの21年間における騰落状況は14勝7敗と大幅に勝ち越し。2015年は年間の高値、2016年は年間の安値を付けた。

今年は昨年のようにイギリスのEU離脱是非を問う国民投票など大きな政治イベントはないが、6月FOMC(米連邦公開市場委員会)前後の米国の長期金利の動きに注目が集まるほか、欧州債務懸念なども突発的にクローズアップされる可能性もあり注意が必要である。需給面では、裁定取引にともなう買い残が2兆137億円(5/19現在)程度と最近では比較的高水準である。前回2兆円を突破したのは昨年末(12/26)で、当時はそこから日経平均株価の上昇が止まった経緯がある。

一方、東証1部の騰落レシオ(25日)は164.60%(5/24)まで上昇。アベノミクス相場以降での最高は昨年12/15に付けた165.56%である。当時に肉薄する水準まで上昇したことになるが、当時と違うのはその直前の株価がどうだったかである。当時はトランプ相場で上昇したあとに付けたものに対して、今回はもみ合い相場が続くなかでの現象である。また、この騰落レシオは必ずしも株価の天井と一致する指標ではなく、アベノミクス相場以降でも、騰落レシオが低下しながら株価の上昇が続いたケースは幾度か散見される。つまり、見た目ほどの過熱感はなく、足元の米国株の上昇に加え、円安の材料が日本株に付加されれば日経平均株価の2万円超えはさほど難しくない。ただ、過去の値動きから見込まれる上値メドが20,300円~20,500円処に集中しており、その水準でいったん頭打ちが予想される。

(提供:DZHフィナンシャルリサーチ 日本株情報部 東野幸利)

<今週の注目銘柄>

ソニー(6758) コール 287回
権利行使価格4,000円(原資産:4,009円) デルタ:0.5

株価は堅調である。当面の上値メドとみられていた節目の4,000円を超えたことで、一段の上値余地が広がったととらえられる。2015年の株価上昇時にはいったんアタマを抑えられていたが、2年越しでの高値更新。4月中旬の3,400円レベルから1カ月間で600円の急伸となったことで、さすがに利益確定売りにより上値が重くなっているが、売り物をこなして高値圏を保っていることは特筆できる。それまでレジスタンスとなっていた4,000円の水準が、今度はサポートラインとなる公算大。権利行使価格として4,000円を選び、株価の一段高を予想する。

5月23日に開催された経営方針説明会およびIR Day 2017は、市場関係者から好感されたようである。これを受けての証券各社のレポートは、大半がポジティブな内容のものであり、目標株価は4,500円~5,000円に設定されているものが多い。平井一夫社長のプレゼンテーションでは、これまで取り組んできた経営改革によって「自信と元気に満ちたソニーが戻ってきた」とコメント。第2次中期経営計画の最終年度である今18.3期の数値目標「ROE10%以上、営業利益5,000億円以上」を着実に達成していくとされた。ゲーム、半導体、音楽、金融などの貢献に加えて、テレビやデジカメなど民生用エレクトロニクスの立て直しが進んだことで、グループ全体の業績が回復。マーケットのソニーに対する目線は明らかに上向きとなっており、少なくとも、コール 287回の満期日である6月14日までは持続しよう。

カカクコム(2371) プット 30回
権利行使価格1,600円(原資産:1,570円) デルタ:-0.5

順張りで、株価は下落との見方をとりたい。株価は2016年1月高値2,497円から中長期の下落トレンドの中にあり、「チャートの教科書」に沿った値動きをたどっている。例えば、日足の一目均衡表では、4月の戻り局面でいったんは雲の中に突っ込んだものの跳ね返され、雲を下抜けた。週足の一目均衡表では、2016年秋以降のリバウンドでも雲の下限でアタマを抑えられた。この間の戻り高値を結ぶとレジスタンスラインを描くことが可能であり、当面、このラインはかなり強い抵抗線と考えられよう。なお、2014年における下落局面で2回、1,400円レベルでサポートされており、ここが今回の下落局面でも下値メドとして意識される。足もとの株価水準からはまだ100円以上の下げ余地があり、安易な押し目買い、値ごろ感からの買いは危険である。それらのストップロス(損切り注文)も巻き込むことで、下値余地が開ける可能性もある。

前17.3期第4四半期決算では、食べログ事業の増収率鈍化がみられた。有料レストラン数の純増ペースや広告収入鈍化は一過性と会社側では見ているもようであるが、足もとの株価推移などから、市場は会社の見方を懐疑的にみていると推察される。飲食店を取り巻く事業環境の厳しさ(忘年会や新年会需要の鈍化、人材不足など)を背景に飲食店の広告予算が削減されたと会社では説明会でコメントしているが、その真偽を見極める必要がある。飲食店の事業環境の変化が、向かい風となるのか、オンライン予約を従量課金型として成果報酬色が強くなった食べログに追い風となるのか、目先は状況を見守る局面である。

日経平均 プット 815回
権利行使価格20,000円(原資産:19,686円) デルタ:-0.6

日経平均株価は19,500円~20,000円の高値圏での「ボックス相場(レンジ相場)」に入ったとみる。報道や証券会社のレポートでは、依然として「日経平均株価20,000円」への期待は高い。5月に入って2度、先物では2万円にタッチし、現物でも2万円目前まで上昇したが、米国トランプ政権への不安などを材料にいったん弱含んだ。ここにきて下げ止まり、再度の反転上昇、2万円ブレイクへのトライが見込まれているが、少なくともプット 815回の満期日である6月14日までは上下どちらにも動き難い株価推移が見込まれ、2万円を超えてグングン上昇する可能性は低いと考える。権利行使価格として20,000円を選び、戻り売りの展開を見込む。

2万円を超えて一段高になるためには、米ドル円が115円を超える(あるいは、超えるような上昇モメンタムがみえる)必要があるだろう。5月上旬の日本株の強さは、米国景気の見通しの明るさ、日本経済の先行きに期待する見方を背景としたリスクオンで為替が円安気味に推移し、輸出株や景気敏感株が上昇した。一方、5月下旬以降の日本株の上昇(戻り)は輸出株や景気敏感株の上昇が鈍く、内需株、材料株物色によるものという側面が強い。また、今2018年度は企業の設備投資意欲が強く、ガイダンスも保守的とはならなかったため、足もとの株式相場が決算通過後に堅調に推移したという点も留意したい。マーケットは今期計画の堅調さを素直に好感したが、ガイダンスが現実的ということは、その後の業績上方修正余地は少ないということにもなる。この点、為替が円安に推移し、企業の想定為替レートよりも円安で推移していれば、投資家の業績上方修正への期待値は高まりやすい。すなわち、日経平均株価の上値余地が開ける。米ドル円の上昇が腰の据わったものになるには、6月FOMCを通過し、米利上げの確度が高まってからとなるだろう。現状、市場関係者の多くは、FRBの利上げ見通しに対して懐疑的である。

(提供:DZHフィナンシャルリサーチ 日本株情報部 小林由二)

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