2017年6月12日の特選銘柄

DZHフィナンシャルリサーチ社提供の今週のeワラント特選銘柄です。
提供:DZHフィナンシャルリサーチ 

<今週の東京株式市場見通し>

 今週(6/12~6/16)の日経平均株価の予想レンジは19,800円-20,300円。イギリスの総選挙やコミー前FBI長官の議会証言、メジャーSQなどの大きなイベントが通過し、6/13-6/14に開催されるFOMC(米連邦公開市場委員会)が焦点となる。米5月雇用統計で非農業部門雇用者数の伸びは前月から鈍化したものの、失業率は約16年ぶりの低水準となった。好調な雇用状況が続いており、6月の利上げはほぼ既定路線になっている。今回はイエレン米連邦準備理事会(FRB)議長の記者会見が予定されており、議長発言を受けて市場の利上げ見通しが多少なりとも修正されるかが注目材料となる。4.5兆ドル(約500兆円)にのぼる米連邦準備理事会(FRB)のバランスシートの縮小(保有する国債や住宅ローン担保証券を減らす)時期や、縮小規模への言及が多少でもあれば金融市場の変動要因となる。

 東京株式市場がFOMCの結果を最初に織り込むのは6/15の相場となる。それまでの週前半は、様子見姿勢が強くなりやすく、テーマ株物色や業績動向、出遅れなどを理由に選別物色が予想される。週後半は、メジャーSQ直後の週とあって、FOMCの結果次第では先物中心に短期売買が活発化する可能性が高い。決算時期にあるロングショート系のヘッジファンドなどは動きづらい一方、CTA(商品投資顧問業者)やマクロ系ファンドなどが一斉に動きだせば、ボラティリティが高まる展開が予想される。

 日経平均株価は短期的な微調整が続いているが、25日移動平均線(19,834円 6/9現在)までの調整にとどまれば一段高が期待できる局面である。依然として5月前半からの高値もみ合いに近い動きといえるが、年初来高値を更新したことで上昇トレンドに追随するスタンスが基本となる。ただ、早々に株価に強い反発がみられないと、25日移動平均線の上昇がストップし、6月後半ぐらいまで調整(もみ合い)を長引かせる要因になる。

 国内の経済指標やイベントでは、4月機械受注(6/12)、4-6月期法人企業景気予測調査(6/13)、日銀金融政策決定会合(~6/16)(6/15)、黒田日銀総裁会見(6/16)などが重要だ。海外の経済指標では、中国の5月鉱工業生産などの主要統計のほか、米国では5月小売売上高(6/14)、米6月NY連銀製造業景気指数、米6月フィラデルフィア連銀製造業景況感指数(6/15)など、米長期金利の変動のカギを握る指標が予定されている。

(提供:DZHフィナンシャルリサーチ 日本株情報部 東野幸利)

<今週の注目銘柄>

富士通(6702) コール 162回
権利行使価格700円(原資産:798.7円) デルタ:0.7

 株価は高値圏でのもみ合いとなっているが、しだいに上値の重さが嫌気されて、短期の調整に入るのではないだろうか。4月28日発表の前17.3期決算ならびに今18.3期計画が好感され、株価はマドを空けて急伸し、700円から800円を超える水準に100円ほど上昇した。今後、会社の今18.3期営業利益57.5%増(前期比)の達成確度を検証していくステージに移るが、マネジメントの自信は評価できるものの、「意欲的すぎる」「野心的」と見る向きが市場関係者の中に多いのも事実である。為替市場で円の先高観が強まってきたことなども相まって、利益確定売りに押され、いったんは株価急伸前の水準に値を戻すと見て、権利行使価格は700円を選ぶ。だが、基調が弱気に転換したわけではなく、あくまでも上昇基調における「調整」である。マド埋め完了後、再び上値を取りに行く公算が大きい。2015年につけた高値860円台も視野に入りそうだ。

 決算後の注目イベントとされてきた経営方針説明会が6月6日に開催され、田中達也社長のプレゼンテーションや質疑応答が行われた。証券各社のレポートを見る限り、ネガティブ視する向きはないもよう。基本方針や業績目標についての変更はなく、サプライズはなかったとの見方が大勢。2016年10月の経営方針説明会で示された達成時期を明示しない業績目標(営業利益率10%以上、FCF1,500億円以上など)に変更はなし。今18.3期営業利益率5%ゾーンの達成が視野に入った(会社予想の営業利益率4.5%)として、来19.3期営業利益率6%ゾーンを目指すことが新たな数値情報として示されたが、ある国内証券では、現行コンセンサスとも大きくかい離することから、この6%を織り込むのは時期尚早と指摘。一方、別の国内証券では、収益性向上にこだわる姿勢が打ち出されたことをポジティブにみるとされている。同説明会で目先の注目材料は出尽くし、前述のように、これから各数値の達成確度を検証していくことになるが、保守的な会社計画を立てる企業が多い中、アグレッシブ経営陣の姿勢は評価できよう。

任天堂(7974) コール 247回
権利行使価格37,000円(原資産:34,820円) デルタ:0.3

 力強い株価上昇が続いている。当初、多くの市場関係者から先行きについて懐疑的に見られていた「ニンテンドー・スイッチ」だが、いざリリースされると大盛況である。依然として「スイッチ」の業績貢献を限定的と見る投資家も少なからず散見されること、短期間での株価上昇を受けて過熱感を警戒する向きもあることなどから、さすがにこれまでのような強力な株価上昇モメンタムは弱まるかもしれない。だが、チャート的には強いレジスタンスは特に見当たらず、上値を拓く展開はまだ続きそう。2007年に7万3,000円台の高値を付けた後、2012年には8,700円台まで弱含む場面も見られた任天堂株であるが、5年程度の安値圏でのもみ合いを経て、反転上昇は始まったばかりである。上下動を繰り返しながら、スピード調整を行いながらも、株価の戻りを試す動きは、「スイッチ」への期待値上昇に伴って、当面続くとみる。

 ここに来て、証券会社のレポートや業界誌などで、「スイッチ」の販売台数予想を上方修正するケースが増えている。6月5日付けの国内証券のレポートでは、販売台数は今18.3期:970万台→1,400万台、来19.3期870万台→1,900万台、22.3期の累計販売台数は4,310万台→7,550万台と予想を上方修正。手元資金の積み上がりによって、M&A(合併・買収)や株主還元の強化も想定され、「単にスイッチがどれだけ売れたか」にとどまらず、会社の「構造の変化」に着目すべきと指摘している。一方、外資系証券からは「株価は数倍になる公算」として、目標株価を57,500円と算出するものもみられる。「ポケモンGO」のヒットで株価は2倍になったが、「スイッチ」では2倍以上の株価も見込めるとの見方。権利行使価格として、年初来高値よりも上である37,000円を選び、強気のスタンスで臨みたい。

豪ドル ドル安(プット)型 357回
権利行使価格81円(原資産:83.239円) デルタ:-0.40

 4月以降、81.50円~84.50円レベルのボックス相場を形成しているが、下放れを予想する。(1)2月高値88.20円→4月安値81.50円のほぼ半値戻しである84.50円で上値の重さが見られ、かつ、5月以降の戻りを試す局面では戻り高値の水準が切り下がってきている、(2)日足の一目均衡表では、雲の下限でアタマをしっかり抑えられている、この2点により、ボックス相場の上放れは難しいと考える。81円台前半や81円割れの水準に観測されるストップロス(損切り注文)が行使されれば、一気に節目の80円割れを試す展開になることも想定される。権利行使格としてボックス相場の下限の下、81円を選び、80円割れから下値模索の展開を見込む。

 このところ発表された、豪州の経済指標には芳しくないものが目立つ。6月7日に発表された1~3月期実質GDP成長率は前期比+0.3%と市場予想に沿った着地となったが、低成長に変わりはない。また、6月8日発表の4月貿易収支+5.55億豪ドルで、市場予想+19.50億豪ドルに届かなかった。さらに、豪ドルへの影響が大きい中国の経済指標も、弱いとまでは行かなくとも「無難」な数字にとどまるものが多く、豪ドルを買う動機には至らない。

(提供:DZHフィナンシャルリサーチ 日本株情報部 小林由二)

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