2017年6月26日の特選銘柄

DZHフィナンシャルリサーチ社提供の今週のeワラント特選銘柄です。
提供:DZHフィナンシャルリサーチ 

<今週の東京株式市場見通し>

 今週(6/26~6/30)の東京株式市場は外部環境に左右される展開か。日経平均株価の予想レンジは20,100円-20,500円。欧州の政治、トランプリスク、地政学リスクが少し和らぐなか、ドル円相場が52週移動平均線をサポートに緩やかに円安方向に動き始めており、割安感のある日本株に対する持たざるリスクが少しずつ意識されだしているようだ。

 米国株式市場が底堅く推移している。NY原油先物の下落にもかかわらずダウ平均が大きく調整しないのは、IT・ハイテクセクターの上昇が支えになってきたためである。IT・ハイテク株は直近急落したが早期に持ち直すものも出てきており、今週の日経平均株価はハイテク株主体のNASDAQの値動きに左右される場面が増えそう。韓国の大統領選挙の前後はNASDAQに対してKOSPI(韓国総合指数)の連動性の方がより強かったが、足元は日経平均株価の連想性も同等に強くなっている。

 米国の利上げ予想に向けて、マクロ面もクローズアップされやすい。今後の利上げスピードのポイントになる米6月雇用統計の発表は翌週となるが、米5月耐久財受注、米5月シカゴ連銀全米活動指数、米5月ダラス連銀製造業活動指数(6/26)、米6月CB消費者信頼感指数、米6月リッチモンド連銀製造業指数(6/27)、米6月シカゴ購買部協会景気指数(6/30)などが注目されそうだ。中国では6月製造業PMI、6月非製造業PMI(6/30)が発表される。財新が発表した5月製造業PMIが11カ月ぶりに景気判断の分かれ目となる50を下回ったため、中国経済の変調に対しても市場は敏感に反応するだろう。

 国内経済指標では、5月失業率・有効求人倍率、5月鉱工業生産(6/30)に注目だ。失業率の市場予想は2.7%と前月より0.1ポイント改善、有効求人倍率は1.48倍と43年2カ月ぶりの高水準となった4月と同じ水準が予想されている。結果が予想以上に強ければ、「人材派遣・紹介」、「人工知能(AI)」、「ロボット」関連株の一角に物色の矛先が向かう可能性がある。原油相場の下落も国内企業にとっては、むしろ燃料安メリットで業績の改善要因となる。特に化学セクターや運輸セクターなどが有望だろう。また、新規上昇が4社予定されており、買い方の回転資金が小型株を盛り上げる展開が予想される。

(提供:DZHフィナンシャルリサーチ 日本株情報部 東野幸利)

<今週の注目銘柄>

住友不動産(8830) コール 101回
権利行使価格3,800円(原資産:3,482円) デルタ:0.4

 大手不動産株に、強気で臨みたい。不動産経済研究所から6月15日に首都圏マンション販売戸数の月次データが公表され、5月の契約率は、好不況の分かれ目とされる70%を5カ月ぶりに上回った。在庫減少なども考慮すると、全体的には好調な需給状況がうかがえる内容で不動産セクターにポジティブである。一方、東京のオフィス市場に関しては、2018年以降の供給増により、2017年の年末あたりから市況の軟化が予想されている点は事実。ただし、住友不の賃貸事業は東京都心での開発プロジェクトのパイプラインが豊富である。これらの新規プロジェクトの収益貢献によって、既存ビルでやや賃料収入の減少が起こったとしても、今後4~5年は増益トレンドを続けられると考えられる。大きな景気後退がない限り、賃貸事業の営業利益は年間平均4%強の成長を続ける見通し。今後10 年程度のスパンで見ても、緩やかな増益が続く公算は大きい。

 権利行使価格は強気に3,800円を選ぶ。4月に2,809円の安値を付けてから、ここまで500円程度の株価上昇となっているが、割安感は十分。バリュエーションの観点からみれば、少なくとも4,000円以上が「定位置」と算出することができ、実際、カバレッジの入る証券各社の目標株価も4,000円台が多い。2015年春に5,000円だった株価は、2016年夏には2,500円へと半値に弱含んだ。現状は反転上昇の「過程」にあるとみられ、上値余地はまだまだ拓けよう。なお、2015年夏以降の株価下落時にいったん下げ止まったこと、ならびに、2016年のリバウンド時にアタマを打ったことから、3,700円レベルが「チャートポイント」である可能性も考えられる。金利見通し、経済の状況なども勘案して、ここで今回の株価上昇が止まることは想定していないが、見極める必要はあろう。ここをしっかり上抜けて、株価上昇に弾みがつくことを期待していることも、権利行使価格に3,800円を選ぶ理由である。

CYBERDYNE(7779) コール 12回
権利行使価格1,700円(原資産:1,558円) デルタ:0.4

 日本株の全体相場がリスクオンに傾き、新興市場の銘柄が個人投資家に物色されている中でも動意の見られなかった同社株であったが、前週は久しぶりに市場関係者の注目を集める材料が浮上、力強い株価上昇を見ることができた。米国時間6月19日に、米国の規制当局であるFDA(食品医薬局)に対し、医療用「HAL」の市販承認申請書類を510(k)プロセス(クラス2)にて再提出したと日本時間20日に発表。初回申請時(米国時間2015年6月22日)以来、医療用「HAL」が、(1)患者の歩行を補助する装具や繰り返し動作を患者に行わせるロボットではないこと、(2)患者自身の機能改善・機能再生を目的とした革新的なサイバニクス治療のための医療機器であることについて、FDAの理解を深めるために、使用目的ならびに技術的特徴や医学的治療効果を踏まえて申請内容を再構成したとされる。今回、2016年11月4日(米国時間)にPre-Submission(正式な要望書)を提出し、FDAと正式な協議を重ねてきた結果、今回の再申請に至ったとしている。

 再提出までの経緯から、FDAの認可が得られそうというのが市場コンセンサスであり、実際、その可能性は高いとみる。6月21日の株価急伸を受け、目先は短期筋の利益確定売りで株価調整がある公算はあるものの、カバレッジが入る証券各社の目標株価が2,000~3,000円にあることを勘案すると、割安感が強いことは確かであろう。短期筋・投機筋の売り物をこなした後には、機関投資家の「腰の据わった買い(資金)」が流入することで、株価の戻り基調は鮮明になるとみる。6月21日の株価は日足チャートが示す通り、一目均衡表の雲の上限(1,600円レベル)でキッチリ抑えられたが、早晩ブレイクし、2月24日高値1,829円をトライすると考える。権利行使価格は1,700円を選ぶ。1,500円を選択して押し目買い・反転上昇を狙う戦略も一考ではあるが、一目の雲をしっかり上抜けて「強気相場」入りを確認、上値追いを期待する方が得策と考えたい。

日経平均 プット 843回
権利行使価格134円(原資産:142.15円) デルタ:-0.40

 5月最終週のレポートで日経平均のプット、権利行使価格20,000円を推奨、目論見どおりに6月中旬にかけて下落が見られたが、ここにきて再び20,000円を回復してきている。米ドル円が111円台まで円安に振れ、輸出関連などに買いが入っているとの解説が一般的であるが、このまま円安基調が強まり、米ドル円がグングン上昇する展開は想定し難い。すなわち、日経平均株価の戻りも限定的と見る。前週の新聞報道によると、ここ数年における7月の米ドル円は7割の確率で円高になっているとのこと。外部環境を考慮すると、今年の7月相場も円高に振れる公算大とみる。このところの原油安は一部の中東諸国で原油減産の約束を順守していないためとされ、原油価格の先安観が強い。つまり、米ドル安である。日米など政治情勢、北朝鮮をめぐる状況も、依然として芳しくない。

 日経平均株価に対するベアスタンスを維持し、権利行使価格として5月末時点よりもさらに下、19,500円を選ぶ。6月下旬になってからの20,000円回復は買い戻し、公的資金による買い支え観測が背景にあり、反発は一時的とみる。政府関係者や市場関係者には大台の牙城を何としても守りたいという意図があるようだが、20,000円台は「ガラスのお城」であって、早晩明け渡しとなるだろう。むしろ、6月上旬、下旬と2回高値を付けたことで、ここから下落し、6月15日安値19,755円を下抜けると、テクニカル的に「ダブルトップ」形成ともとらえられる。この19,755円というネックラインを維持できなければ、強い「売りシグナル」が点灯することになるが、その可能性は低くないとみる。権利行使価格として19,500円を選び、下値模索の展開を見込む。なお、日本国内では7月に東京都議選、兵庫県知事選など、注目の選挙が予定されている。これらで与党が負けるとなると、安倍政権続投に「黄色信号」が灯る。それを前にした様子見(ポジション調整)の売りが出やすい地合いであることも、留意したい。

(提供:DZHフィナンシャルリサーチ 日本株情報部 小林由二)

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