2017年7月10日の特選銘柄

DZHフィナンシャルリサーチ社提供の今週のeワラント特選銘柄です。
提供:DZHフィナンシャルリサーチ 

<今週の東京株式市場見通し>

 今週(7/10~7/14)の日経平均株価の予想レンジは19,700円-20,200円。東京株式市場は米6月雇用統計などの手控え材料を通過した。だが、材料不足で当面は東証1部の売買代金の増加は見込めず、週末のSQに向け引き続き売り買い交錯の地合いが予想される。ただ、米中の景気指標の改善を背景に、6月に弱かった「鉄鋼」「非鉄」「自動車」といった米中関連業種に買いが入りやすいほか、バリュー買いとの理由付けで大黒柱の「銀行」に買いが入りやすく、相場全体の底堅さは維持されそうだ。

 一方、米国株式市場は7/14に発表されるJPモルガンやシティグループ、ウェルズファーゴなどの金融機関の決算発表を前に方向感に乏しく、原油相場の上昇一服などが足かせとなれば大型株の上値を抑える要因となろう。米国株式の調整が続く場合、ドル売りに加え、米金利上昇一服が予想される。つまり、足元で日本株を支えてきた上記の業種が上昇の反動で売られ、指数は「夏枯れ」相場の始まりを示唆する下落幅となるシナリオも想定される。 欧州株式市場もECB理事会後のドラギ発言以降、相対的に不安定さが増しており、欧州発の株安がリスクオフ姿勢を強めかねない。日本市場、欧州市場、米国市場の各オプション取引の変動率から算出されるボラティリティー指数を比べると、欧州市場のVSTOXX指数は3月から唯一下値が切り上がっており、日本や米国よりもボラティリティーが高まりやすい状況にあるからである。

 そういった中、今週は再び小型株物色が注目されそう。マザーズやジャスダック銘柄などへの資金流入が新興指数の下支え要因になることが予想される。

(提供:DZHフィナンシャルリサーチ 日本株情報部 東野幸利)

<今週の注目銘柄>

安川電機(6506) プット 25回
権利行使価格2,100円(原資産:2,352円) デルタ:-0.20

 2016年7月より右肩上がりのチャートを描いていたが、ここにきて上下動が見られ始めている。3月に2,300円にタッチすると、いったんは2,000円まで調整。ここでサポートされると再び上昇に転じ、2,518円の高値を6月9日に付けたが、足もとでは2,300円台まで弱含んでいる。上昇トレンド継続の中での健全なスピード調整という見方もできなくはないが、上昇モメンタムの一服から、徐々に上値の重さが意識され、株価下落、トレンド転換までみてみたい。野村証券では6月2日付けのレポートで、レーティング「Buy」を継続したうえで、新目標株価を2,550円と設定しているが、今回、ちょうどその目標株価の水準でアタマを打った。他の証券各社でも2,500円前後に目標株価を設定しているケースが多く、ここが上値のターゲットであると判断。ここからの株価上昇の可能性は低いと考える。

 強気派の主張は「サーボモーターの高回転・拡販が止まず、業績・株価は最高値圏を目指す」というもの。今17年度は決算期変更で「業績の数字が見えにくい」というのが正直なところであるが、業績の見方として「けん引役は世界シェアが首位級(推定2割弱)のサーボモーターで、値頃感が評判の「Σ7」シリーズは生産設備のキー・デバイスの1つとして、モノづくりの高度化・省人化が急務の中国で引き続き拡販」(野村のレポート)が見込まれる。だが、ここにきて、同社営業利益の50%以上を占めると推定されるAC サーボ分野の動向に変化の兆しが見られ始めている。中国企業のロボット分野への参入が急増し、2016 年後半からロボット関連需要でACサーボ分野の増勢が顕在化していたが、1年経過する今18.2期3Q以降に鈍化する可能性が指摘され始めた。3Q以降の伸び鈍化の可能性が株価に織り込まれるにつれ、株価上昇の勢いも削がれると想定、日足チャートで一目均衡表の雲の下限である2,100円を権利行使価格に選ぶ。下値メドとして、まずは節目の2,000円が意識されるが、これを下抜けて、「弱気相場」に転換する公算もあり得ると考える。

LIFULL(2120) コール 1回
権利行使価格800円(原資産:935円) デルタ:0.70

 6月以降の株価は堅調に推移しており、700円レベルから、7月3日には996円まで値を上げた。ブランド(社名を「ネクスト→LIFULL」)変更や決算期を3月期→9月期と変えたことで、春先まで様子見姿勢が強まっていたのとは一変し、ここにきて市場の注目を集めている。全体相場がこう着する中で出遅れ銘柄物色の流れに乗り始めると、6月19日には国土交通省が主体となって推進する「全国版空き地・空き家バンクの構築運営に関するモデル事業」の実施事業者として採択されたと発表。さらに、6月22日には楽天とともに「楽天LIFULL STAY」を設立し、新会社を通じて国内における民泊事業に参入すると発表。これら相次ぐ施策が好感され、株価を一気に押し上げている。

 ただし、急ピッチな株価上昇のため、足もとでは節目の1,000円を手前に調整モードに入ったもよう。今週に入って北朝鮮リスクが再び意識され始めたことも相まって、これまでの順張り投資の流れ(買われている銘柄がさらに買われて高値を更新し続ける展開)にブレーキがかかっている。個人投資家の心理を好転させた任天堂株のアタマ打ちは、同様に個人投資家の買いで上昇してきたLIFULL株の上値も抑えるとみられる。しかしながら、これはチャートポイントを目前にして利益確定売りに押されているに過ぎず、上昇トレンドが変わったわけではないと判断。日足の一目均衡表の雲が横たわる800円を権利行使価格に選び、株価調整後の反転上昇、高値更新を期待する。なお、民泊本格参入に際しては、海外からの送客で世界最大級の民泊サイトを運営するホームアウェイを同社は活用する。LIFULLの800万件の掲載物件、楽天トラベルなど国内顧客基盤、ホームアウェイの月間サイト訪問者数約4,000万人が活用でき、民泊のプラットフォームとして競争力が高まると考えられる。中長期的には、昨年4月に付けた高値1,400円レベルまでの上値余地を見込んでいる。

LINE(3938) プット 11回
権利行使価格3,400円(原資産:3,845円) デルタ:-0.40

 個人投資家を中心に新規上場時から注目を集めた同社株だが、その陰りは否めない。最近では、マーケットで話題にのぼることが少なくなった。さえない業績、尻すぼみにみえる事業展開などが嫌気され、株価の上値も重いようにみえる。2016年9月に5,230円の上場来高値を付けてからは株価の下押しを強め、2017年2月22日には3,490円まで弱含む場面も見られている。その後は上昇と下落を繰り返しているが、株価の方向性に乏しく、「新たな材料待ち」といったところではなかろうか。4月以降の各戻り高値を結ぶとレジスタンスラインを引くことが可能であり、かたや、前述した2月22日の3,490円を起点に、5月1日の3,655円、7月に入ってからの安値を結ぶとサポートラインも引くことが可能。すなわち、この2つのラインで「三角保ち合い」を形成している最中である。チャートの教科書的には「三角保ち合い」を上下どちらかに放れると、相場が大きく動くということになる。

 この「三角保ち合い」について、下放れを予想する。権利行使価格として上場来安値更新後の3,400円を選び、下値模索の展開を想定する。チャートから「三角保ち合い」が煮詰まってくるのは8月ごろとみられるが、ちょうど今17.12期第2四半期決算が発表されるタイミングであり、それがネガティブ視される展開を予想。会社四季報・夏号では業績について「大幅減額」としているが、会社計画の下方修正もあり得るとみる。現状、同社は開発加速など「投資」を優先するステージにあり、配当実施はまだ先になるとみられる。中長期スパンでの投資ならば一考の余地がないわけではないが、既存株主の多くは短期筋とみられ、さえない決算を額面通りに受け止められ、株価下落を想定。日本株全体の相場の地合いによっては、下値の節目3,000円程度までの深押しリスクもあると考える。

(提供:DZHフィナンシャルリサーチ 日本株情報部 小林由二)

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