2018年12月25日の特選銘柄

DZHフィナンシャルリサーチ社提供の今週のeワラント特選銘柄です。
提供:DZHフィナンシャルリサーチ

<今週の東京株式市場見通し>

 今週(12/25~12/28)の日経平均株価の予想レンジは19,800円-21,000円。東京株式市場は年内最終週となる。国内外の経済指標やイベントに目立ったものはなく、基本的には日経平均先物を中心に短期筋による売買が中心か。先週末はトヨタ自動車や信越化学などが寄り付きから数分寄り付かない場面があるなど、国内機関投資家や特定のファンド系などによる現物売りは先週でいったん一巡した可能性があり、今週は自立反発が予想される。短期的には米主要指数やNY原油相場の反発がカギを握ろう。

 2018年の大発会はロケットスタートとなり幸先の良いスタートとなったが、2019年の年明けも現在の下落相場が反転する分岐点となるかが注目される。いずれにしても、今回は大納会と大発会の間に6連休を挟む。大型上場株の株価低迷などを通じて投資家心理は悪化しているが、東証1部の騰落レシオ(25日)が68.9%(12/21)、裁定買い残の減少などから、冷静に判断すれば相場はいつ反発に転じても不思議ではない。

 今週は新規上場が2社に減少する。今年の上場株へのセカンダリー投資や、小売企業を中心とした9-11月期の決算銘柄、テーマ性のある中小型株への自律反発狙いの買いも予想される。

 前回のFOMCでは利上げが決定された。一方、2019年の利上げ見通しは前回の3回から2回に減少。ドル円は1ドル=111円台まで円高が進んでいる。ただ、第4四半期末に向けた米企業の資金の本国送金)や年末・年始のドル需要などがあり、200日移動平均線などが下値サポートになりやすい。

 今後の注目材料は、来年1月に開催される「日米物品貿易協定(TAG)」に関する日米通商協議や、現在進行中の米中通商協議の進展度合いとなる。1月はドル円のボラティリティ(変動率)が拡大する公算が大きい。

 主要な国内経済指標の発表やイベントでは、11月鉱工業生産(12/28)。海外の経済指標やイベントでは、米11月シカゴ連銀活動指数(12/24)、米11月新築住宅販売件数、米12月消費者信頼感指数(12/27)などが注目される。

(提供:DZHフィナンシャルリサーチ 日本株情報部 東野幸利)

<今週の注目銘柄>

武田薬品工業(4502) コール 172回
権利行使価格4,700円(原資産:3,835円) デルタ:0.2

 2019年の相場を見通す上で、不透明感が2018年以上に強く、主力株や輸出関連株の上昇を予想し難い。内需株や株主優待制度で個人投資家から人気の銘柄を選好するのが無難と考えるが、大型株の中であえて株価上昇が見込める銘柄を挙げれば、武田であろう。同社のカタリストはいうまでもなく、アイルランドの製薬大手シャイアーの買収である。「買収価格が高すぎるのでは?」、「資金繰りは大丈夫か? 増資懸念はないのか?」といった懸念から、同ニュースが伝えられてからの株価は急落したが、これらはすでに織り込まれ、ポジション調整も済んだと見ている。確かに、短期的な財務悪化リスクは否めず、現にムーディーズなどの格付け会社から、実際に格下げされたり、クレジットウォッチに指定されたりしている。だが、経営陣がそれらも承知の上での大型買収であり、さほどネガティブ視するべきではないと考える。むしろ、2019年はシャイアー買収に伴う業績への貢献、シナジー(相乗効果)創出に目を向けるべきである。

 シャイアー買収決定を受けて、証券各社のレポートを見ると、好意的な反応がほとんどである。日本の人口減少がこれから進んでいく状況下、海外に打って出る経営判断は必然であり、大型買収を懸念する投資家にとっては「買収決定で悪材料出つくし」、好感する向きにとってはシナジー期待となり、いずれにせよ株価上昇につながりそうである。株主総会や各説明会で、株主やアナリストから「増資はあるのか?」「減配はないのか?」などと質問され、現行の株主に不利益にならない意向を示しているのだから、上記の懸念材料は「可能性が低い」と見てよいであろう。長期スパンで見れば、現行の株価水準は絶好の仕込み時であるとみる。日足チャートで一目均衡表の雲を上抜けた、4,700円を権利行使価格に選ぶ。

ソフトバンクグループ(9984) プット 356回
権利行使価格7,500円(原資産:7,621円) デルタ:-0.4

 2018年の株式市場で最大の注目であった、通信子会社ソフトバンク(9484)の新規上場は、非常に残念なものであった。売出価格1,500円は強気すぎるとの指摘が多かった一方、高い知名度や好配当利回り、個人投資家の人気で問題ないとの解説も少なからず聞かれたが、結果は日本株マーケットのムードを一段と冷やす結果を招いた。親会社であるソフトバンクGからすれば、子会社株を高値で売れたという「実績」はプラスの側面なのであろうが、それとは引き換えに、投資家、とりわけ同社を強く応援してきた個人投資家の失望を招き、損失を被った投資家の反感を買った点はネガティブである。

 親子上場の問題点を考慮しなければ、報道などで解説されるように、親会社のソフトバンクGは投資会社、新規上場したソフトバンクは通信事業会社と明確に区別がつくようになったことは良いのかもしれない。だが、今回の通信子会社株の軟調な上場スタートで、ソフトバンクG株はこれまでのように、個人投資家の買い支えは見込み難いであろう。また、多額の負債があることから、金利上昇はネガティブである。サウジアラビアをめぐるリスク顕在化も、引き続き懸念材料であり、2019年のソフトバンクG株は、これまでの好循環が逆回転するリスクをはらんでいるとみている。月足チャートをみると、下方にある雲はさほど厚みがなく、下抜ける公算は小さくはないとみる。全体相場の地合いしだいでは、株価の一段安から、長期スパンでの「弱気相場」入りの可能性も十分あるだろう。

日経平均 コール 1193回
権利行使価格20,000円(原資産:20,166.19円) デルタ:0.6

 2018年最後のレポートとなったが、日本株は想定どおりの軟調な相場であったと総括している。年初のアナリスト、エコノミスト、識者のコメントは「トランプ米政権の政策で株高」「米利上げ期待の高まりで米ドル円は上昇、ひいては日本株は大幅高」といったものが多かったが、それらは明確に誤りであった。確かに、市場関係者の見立てどおりに、トランプ大統領はさまざまな政策を繰り広げた。トランプ氏にとって、それらは「株高に向けて、良かれと思って実行したもの」であるだろう。だが、トランプ氏の見立てと、市場関係者の描くシナリオは異なるものであった。トランプ氏の打ち出した政策は米国、さらに言えば共和党支持者にはフレンドリーなものであったが、日本を含めて、世界経済にはアンフレンドリーなものといえる。ここに来て、テレビや雑誌などでアナリスト、エコノミストらの「反省の弁」が聞かれるが、妙である。トランプ氏は大統領選を戦っている最中から、米国だけを意識した政治を行うとずっと述べている。このようになることは事前に予想されたことであり、彼らの予想は性善説に立ったものであったが、甘いといえよう。

 2019年は引き続き、米国の政治リスクに加え、米中貿易摩擦の見通し、英国のEU離脱問題、フランス国内の政治・経済の混乱など、不透明感は一段と高まっている。ドイツのメルケル政権の基盤が揺らいでいることも気がかりだ。何よりも、トランプ政権の貿易摩擦の矛先が、いよいよ日本に向かってくることもリスクとして挙げられる。さすがに新年の日本株見通しについてトーンは下がりがちのようだが、2019年の日経平均株価は、おおむね20,000~22,000円程度で、例年に比べると狭いレンジ内でのもみ合いになるとみている。どちらかといえば、ベクトルは下方向であり、一時的には20,000円の節目を割り込むことも想定されるが、大きな下押しの公算は小さいと見る。世界経済の見通しが悪化するにつれ、ファンダメンタルズが比較的良好な日本市場に、投資資金が「逃避的に」流入すると見るためだ。前述のように、欧州は各リスクが懸念されるため、資金は流出しよう。また、本来は米国市場に流入、もしくは回帰すべき資金も、トランプ政権の政策リスクを嫌気し、日本市場に逃げ込んでくるとみる。以上から、売り圧力は強くても、買い物も相応に入り、底堅さを見せると考える。

(提供:DZHフィナンシャルリサーチ 日本株情報部 小林由二)

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