2018年3月19日の特選銘柄

DZHフィナンシャルリサーチ社提供の今週のeワラント特選銘柄です。
提供:DZHフィナンシャルリサーチ 

<今週の東京株式市場見通し>

 今週(3/19~3/23)の日経平均株価の予想レンジは21,600円-22,000円。東京株式市場は4日立会いとなるが、3/20からの米連邦公開市場委員会(FOMC)、3/21はFOMCの結果発表とパウエルFRB議長の記者会見がある。FOMCでは政策金利の0.25%引き上げが見込まれる。昨年3月は年内の利上げ見通しが大きく変わらなかったことで米国株式市場に安心感を与えた。先日のパウエルFRB議長による下院の議会証言では、景気に対する強気発言で利上げ加速への思惑が台頭し、米長期金利の急騰と株価大幅安を招いた。その後に行われた上院の議会証言ではタカ派姿勢を緩和した経緯がある。

 今回も引き続きタカ派姿勢を緩和する姿勢が示されれば、米長期金利の低下により株価上昇につながる公算が大きい。ただ、米長期金利の低下はドル円の上値を一層重くする要因になりかねず、日本株にとっては悩ましい局面につながることが予想される。一方、米長期金利の低下で新興国からの資金流出懸念が和らぐといった見方につながれば、ブラジルボベスパ指数などの新興国株の持ち直しが鮮明となり、そうなると連想から日本株も資源・市況関連株に資金シフトが起きるシナリオも考えられる。今月の東証33業種の騰落率をみると、ワースト3位に資源・市況関連株の鉄鋼、海運、非鉄金属が綺麗に並んでおり、買い戻しの対象になることが予想される。また、FOMC後は主に3月本決算銘柄への権利・配当取り目的の買い需要の発生が予想される。

 海外投資家は3月1週まで9週連続で日本株(先物・現物合算ベース)を売り越し、その間の売り越し額は7兆8,600億円に上る。ただ、例年4月1週からは現物株への買い越し額が膨らむことがよくある。いずれにしても、海外投資家が日本株を買わないと相場の上昇は続かない。株価が高水準を維持するなかで円高になれば恩恵を受けるのは海外投資家であり、今年も4月に向けて投資スタンスに変化がみられるかが注目される。

 主要な国内の経済指標の発表は、2月貿易統計(3/19)、2月消費者物価指数(3/23)に注目。一方、海外の経済指標やイベントでは、G20財務大臣・中央銀行総裁会議(~3/20)(3/19)、FOMC(~3/21)(3/20)、パウエルFRB議長記者会見、米2月中古住宅販売(3/21)、米2月景気先行指数(3/22)、米2月耐久財受注(3/23)などが材料になる。

(提供:DZHフィナンシャルリサーチ 日本株情報部 東野幸利)

<今週の注目銘柄>

三菱商事(8058) コール 169回
権利行使価格3,200円(原資産:2,931.5円) デルタ:0.4

 3月期末を目前に控えているが、高(好)配当銘柄の代表格である商社株のパフォーマンスが全般的に芳しくない。同社に関しては、第3四半期決算を経てのカバレッジ証券各社の評価が「買い」「強気」で一致しているにも関わらずである。年度末を控えて、金融機関の一部やファンド筋が利益確定売りを出しているという解説は分からなくもない。パフォーマンスの良かった銘柄ほど利食いの対象となるため、その点では、2017年の三菱商事株は5月の2,100円台から1,000円以上も一時は上昇したため、下値で買いを入れてきた機関投資家の多くで利の乗った状態と考えられる。しかし、1月下旬~2月上旬に全体相場がリスク回避に傾き、株価の値を崩した銘柄の多くで、その後リバウンド基調を見せているのとは対照的に、戻り切れずにいる。

 この点については、新年度の事業環境が見通しにくく、2018年度の会社計画を見極めたいとのムードが少なからずあるためと推測している。すなわち、同社株への期待値は高まっておらず、むしろ、マイナス材料を織り込んでいるとみる。商社セクター、資源セクターへの「悪くはない見通し」が広がり、新聞などで観測が伝えられるにつれ、商社株の代表格である三菱商事の株価のベクトルは上向くと予想。なお、短期目線ではやはり、3月期末を控えての権利取りの買いが「それなりに」入ることも見込まれる。その場合、日足チャートの一目均衡表で、3月20日前後に「雲のねじれ」が3,060~3,070円レベルで観測されており、これを機に「強気相場」に復帰する可能性があることも付け加えておきたい。

日本ライフライン(7575) コール 8回
権利行使価格3,500円(原資産:3,340円) デルタ:0.5

 好業績の成長株との見方は依然として優勢であり、株価は堅調地合いを保っている。2017年11月に野村証券を割当先とする第三者割当による新株予約権発行が発表され、希薄化懸念で株価は2,103円まで弱含む場面が見られたものの、年が明けても株価上昇は続き、3月9日には3,780円まで上値を伸ばした。この間に野村証券による新株予約権の権利行使は順調に進んでいるとみられ、需給面での懸念は払しょくされたもよう。マーケットの目線は業績に集まっているが、1月31日には、今18.3期通期計画の上方修正が発表された。各品目区分での販売が好調で売上高が計画を上回ったほか、広告宣伝費をはじめとする経費予算の執行が全般的に抑えられていることも寄与したとされている。

 同社のように、医薬品、医療機器などを扱う銘柄は、目先の1~2年にとどまらず、中長期のスパンで株価評価を行うべきである。来19.3期は薬価改定による減益要因のほか、Heartlight内視鏡アブレーションカテーテルなど他社製品発売による自社製品比率下落と採算性悪化により、業績的に厳しい年度になるとの見方が、カバレッジの入る証券各社でほぼ一致している。一方、さまざまなマイナス材料の払しょくにより、20.3期以降は業績が回復する見通し。なお、Q3決算時には配当性向の引き上げ(21%→29%)も明らかにされており、株主を重視する姿勢は評価できよう。株価は高値圏でのもみ合いを経た後に、再度上値トライとみている。

英ポンド ポンド安(プット)型 352回
権利行使価格160円(原資産:147.62円) デルタ:-0.5

 米金利上昇に端を発したマーケットのリスク回避ムードの高まりを背景に、英ポンド円は2月2日高値156.60円から3月2日安値144.98円へと下落した。ただし、3月に入ってマーケットに落ち着きが見られ始めたことで、その後は過度な円買いが一服しており、クロス円通貨ペアは軒並み円安に傾き、3月中旬にかけて値を戻している。英ポンド円の日足チャートをみると、一目均衡表では今週中ごろまで152円レベルで「雲のねじれ」が観測され、これを機に雲の上に上抜けて「強気相場」に転換する可能性は確かにある。だが、値動きの荒い、値の飛びやすい英ポンドとはいえ、よほどの強気な材料が浮上しない限り、その確率は高くないとみている。「雲のねじれ」での上抜けに失敗すれば、目先ではその雲が148.50円レベルにまで、厚みを増しながら切り下がってくることも観測されており、いったんは、雲に上値を阻まれるとみている。前述した2月2日高値156.60円→3月2日安値144.98円の半値戻しが150円の水準で、ここまで上昇すると戻り待ちの売りが出やすいとみるべきであろう。

 今週は22日に英国中央銀行(BOE)の政策金利発表、四半期インフレ報告、カーニー総裁の会見が予定されている。サプライズはないとみられるものの、それでもやはり、投資家の警戒感は少なからずあるとみられ、英ポンド円を安値でロング(買い持ち)とした投資家はポジションを手じまいたいところである。また、英国のEU(欧州連合)離脱交渉は難航していると伝えられており、不透明感が強い中では、ここからの英ポンド買いは限定的であろう。円サイドに目を転じると、前週は日本の株式市場が底堅く推移したが、しょせん買い戻しに過ぎず、日米の政治リスクの高まりもあって、投資家の警戒感は根強い。なお、米ドル円は105.40~105.50円での底堅さを確認できたものの、107.00円のオプションバリアを破ることが容易ではないということも確認され、円安にはなり難い、すなわち、クロス円での円安の余地も限られよう。マーケットの地合いしだいでは、リバウンド一巡から、3月2日にサポートされた145円ちょうどレベルの下値を再度確認しに行く展開もあり得るとみている。

(提供:DZHフィナンシャルリサーチ 日本株情報部 小林由二)

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