2018年9月3日の特選銘柄

DZHフィナンシャルリサーチ社提供の今週のeワラント特選銘柄です。
提供:DZHフィナンシャルリサーチ

<今週の東京株式市場見通し>

 今週(9/3~9/7)の東京株式市場は方向感に欠く展開か。日経平均株価の予想レンジは22,600円-23,100円。トランプ大統領が中国に2,000億ドル規模の追加関税を発動したあとの米中関係の悪化懸念や、アルゼンチン・ペソの大幅安など新興国通貨の下落懸念が重荷となる。指数の上値は重く、必然的に個別株物色に焦点が向かいやすい。指数の動向は先物主導というよりも、どの業種やどの個別株が物色されるかで変動幅が左右されそう。

 日経平均株価が23,000円の心理的フシを明確に上回っていけないのは、TOPIX(東証株価指数)の方が依然として7月高値のフシを上回っていないことが要因の一つである。つまり、短期的にTOPIXが相場を主導し、フシを上回れるかがカギとなる。8/30に発表された8月第4週の投資主体別売買動向では、先物・現物合算ベースで海外投資家は4週ぶりに買い越しに転じたが依然として様子見姿勢が強く、短期筋による日経225先物ベースの売買にとどまっている。ドル円が比較的安定していることで、下落する場面でも下げ幅は限定的だろうが、TOPIXに寄与度が大きい銀行、通信、電機セクターなどが揃って上昇する環境にならないと、7月高値超えはすぐには難しいといえる。

 一方、東証1部の騰落レシオ(25日)にまだ過熱感はなく、好業績に加え高配当やPERなどのバリュエーション面で割安感のある銘柄には買いが向かいやすい。また、1月の年初来高値から一本調子で下げた値ごろ感のある主力の景気敏感株は底入れの兆しが一部に出てきたようだ。

 今週から9月相場となる。月替わりでリターンリバーサル的な売買が先行する可能性もあり、8月の月間下落率上位にランキングする建設、食料品、不動産など内需セクターへの物色も意識したい。

 主要な国内経済指標では、4-6月期法人企業統計(9/3)、7月景気動向指数(9/7)に注目。海外では、中国8月財新製造業PMI(9/3)、米8月ISM製造業景況指数(9/4)、米7月貿易収支(9/5)、米8月ADP雇用統計、米8月ISM非製造業景況指数(9/6)、米8月雇用統計(9/7)など材料視される指標が多数ある。

(提供:DZHフィナンシャルリサーチ 日本株情報部 東野幸利)

<今週の注目銘柄>

明治ホールディングス(2269) プット 17回
権利行使価格8,000円(原資産:7,380円) デルタ:-0.6

 今回の4~6月期決算では、決算発表後に急落した銘柄が多く見受けられたが、同社も「衝撃的な」下げを見せた1つである。発表前に8,600円レベルで推移していた株価は7,700円の水準までマドを大きく空けて急落し、その後もジリジリと値を下げ、7,500円も割り込んできた。プロバイオティクスや牛乳類の減収により、発酵デイリー事業がさえなかった。また、菓子事業もチョコレートの大幅減収などが響いた。

 株価指標面では割高感はなく、むしろ売られすぎの印象がある。しかし、前週は8月29日付けの大和証券のレポートで「強気」から「中立」へと格下げされ、株価は一段安。30日の株価は安値引けとなった。株価の下方圧力は強いもよう。直近では3月にかけての株価下落の際に7,480円で下げ止まり、リバウンドに転じた経緯から、今回も7,400円台で下げ一服となる可能性がある。それでも、上値では売りそびれた投資家のポジション、反発局面を狙った売り参入などで、次の第2四半期決算まではアタマの重さは続くであろう。戻りがあっても、節目の8,000円までが限度と見る。なお、月足チャートでは、今回の急落で一目均衡表の雲の中に入ってきた点には留意したいところ。この雲の上限が2019年いっぱいは切り上がるため、雲の中で推移しても結果的にじり高となる可能性はある。しかし、雲の下限まで値を下げると、現状では6,300~6,400円までの下押しリスクがある。足もと、後者の可能性、すなわち6,500円割れの公算のほうが大きいと見ている。

メタップス(6172) コール 4回
権利行使価格2,900円(原資産:2,594円) デルタ:0.5

 仮想通貨関連の一角として物色され、2017年10月には4,740円の高値をつけたが、その「賞味期限」が切れると短期資金、投機資金が一気に逃げ出し、2018年に入って2月には1,900円の安値をつける場面も見られた。4~5カ月足らずで、株価が3分の1近くまで目減りしたということになる。テーマ株物色の難しさ、恐ろしさを改めて実感した株価推移であったが、ここに来て再び、その「芽」が出てきているようだ。今度は「電子決済関連銘柄」あるいは「QRコード決済関連銘柄」としての注目度が高まってきている。きっかけは、政府がモノやサービスの決済の電子化(キャッシュレス化)を進めるための支援に乗り出すとの新聞報道だ。

 もともと、LINE、メルカリなど、スマートフォンのアプリを手がける各社が「電子決済」や「QRコード決済」に経営資源を傾けていく方針が伝えられていた中で、政府も動き出したことで、息の長いテーマになる可能性がある。夏休みから市場関係者がマーケットに戻り、4~6月期決算を踏まえて、業績相場の様相になるとの前評判であったが、日本の株式市場は盛り上がる様相がみられない。引き続き、短期筋や投機筋によるテーマ株物色がしばし続くとの見方が広がる中、メタップスに資金が流入する公算は大きい。日足チャートを見ると、目前に一目均衡表の雲が迫っているが、この調子ならば失速せずに、そのまま雲の中に突入しそうである。その雲の上限は、9月上旬から中旬にかけて3,000円→2,750円と一気に切り下がるため、株価が横ばいで推移しても結果的に、雲を上抜けて「強気相場」に転換する。全体相場がこう着すればするほど、幕間つなぎ的に資金が流入し、節目の3,000円から、さらなる高みを目指していく展開も十分に想定されよう。

米ドル ドル高(コール)型 947回
権利行使価格112円(原資産:111.00円) デルタ:0.4

 9月7日の米国雇用統計の発表直前というタイミングであり、本来であれば、その結果を見極めてから相場の方向性を探るのが無難なのかもしれないが、米ドル高・円安の方向でポジションを持ってみたい。注目の米国ジャクソンホール会合では、パウエルFRB議長はこれまでのスタンスを堅持し、利上げ継続の意向を示した。事前に、トランプ米大統領が利上げ継続、米ドル高をけん制していたが、中央銀行としての独立性は保たれたとして、市場関係者の間から安堵の声が聞かれる。年内のFOMCであと2回の利上げが行われるとの市場コンセンサスは変わりはなく、雇用統計発表後の米ドル円は上昇すると予想する。結果が強ければ素直に米ドル買いとなり、仮に弱くても深押しはなく、ショート(売り持ち)筋の買い戻し、踏み上げで米ドル円は上昇するとみている。

 米中貿易戦争の影響はいずれ出てくるであろうが、目先ではまだ顕在化しないとみる。すなわち、米国株の堅調地合いは保たれ、米ドル高の材料になり得ると考える。また、トランプ政権のレパトリ(本国への資金送還)減税の効果が“意外と大きいようだ”と指摘するニュース、証券会社のレポートも散見され、これは米ドル買いの要因だ。日足チャートを見ると、一目均衡表の雲の中で推移しており、転換線や基準線は上回ってきた。雲の上抜けから節目の112円を超えてくると予想。ただし、7月19日につけた113.17円の直近高値をブレイクするほどの強い上昇モメンタムには至らないと見ている。9月下旬から10月に入る頃には、米国の中間選挙に対する警戒感がいよいよ高まってくると見られ、米ドル高は一服すると予想する。

(提供:DZHフィナンシャルリサーチ 日本株情報部 小林由二)

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