2019年3月25日の特選銘柄

DZHフィナンシャルリサーチ社提供の今週のeワラント特選銘柄です。
提供:DZHフィナンシャルリサーチ

<今週の東京株式市場見通し>

今週(3/25~3/29)の日経平均株価の予想レンジは21,300円-21,800円。

東京株式市場は年度末相場を迎える。連邦公開市場委員会(FOMC)では年内の利上げ休止が示唆され、資産縮小の9月終了も示され期待以上のハト派的内容となった。

ただ、GDP成長率やインフレ見通しが引き下げられるなど、景気減速懸念が示されたことで円高が進行。米国株も不安定な動きを見せる場面があった。

重要イベントが通過したことで、再び米中通商交渉の行方や米国経済の先行き見通しをにらんだ展開となりそうだ。

円高への警戒感が上値を抑える一方、3月本決算銘柄への権利・配当取り目的の駆け込み買いや、年度末のドレッシング買い(お化粧買い)期待なども下支え要因となる。

ちなみに、昨年の年度末の日経平均株価は21,454円であった。

3/26の権利付き最終売買日や権利落ち日の3/27の寄り付き近辺では、大口投資家による「配当再投資の買い」が入る。

配当権利落ちは日経平均株価が180円程度、TOPIX(東証株価指数)が17.6ポイント程度と見込まれている。

3/20の日経平均株価でみると権利落ち比率は0.83%、TOPIXは1.09%程度である。日経平均株価やTOPIXに連動する資金が世の中にいくらあるかで異なるが、仮に日経平均型のパッシブ資金が15兆円、TOPIX型が36兆円あるとすると、5,170億円(15兆円×0.83%、36兆円×1.09%)程度の株式配当落ち分の目減りが生じる。

実際の配当金の支払いは2~3カ月程度先になるため、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)を始めとする年金資金などは目減り分をカバーするため、先物買いで代用する傾向がある。

これが市場への買い需要となる。相場が好地合いであれば、先回り買いや売り控えの行動が堅調さを維持する要因となる。

一方、米国のVIX指数(恐怖指数)が低水準から急騰するなどを通じて、米国株に波乱が生じるタイミングに遭遇する場合などは、相場の下支え要因としては限定的だろう。

中国経済の減速を要因とした輸出や生産の落ち込みによる景気減速ムードはいったん消化しつつあるものの、イギリスのEU(欧州連合)離脱問題が混迷を深めている点や、米中貿易交渉が長引いている点などが、今後ヘッドラインなどを通じてボラティリティを高める要因になる。

メイ首相が再び欧州連合(EU)と修正案を話し合うのか、または首相が採決に反対している議員の説得に回るのかなど打開策が不透明である。

英下院議長が現状と変わらない首相の離脱案の場合、3回目の本採決を行わないと発言した。

離脱期限の3/29までは1週間程度しかなく、週末までは予断を許さない状況が続きそうだ。

米中交渉は「罰則条項」や現在の制裁関税の撤回時期などで対立しており、長引けば米中首脳会談は6月までずれ込むとの見方も出ている。

6月にずれ込む場合は10連休のゴールデンウィークを挟むため、前倒しでリスク回避姿勢が強まる公算が大きい。

国内の経済指標では、2月有効求人倍率、3月都区部消費者物価指数、2月鉱工業生産指数(3/29)が注目される。

海外では、独3月Ifo景況感指数(3/25)、米2月住宅着工件数、米2月建設許可件数、米3月消費者信頼感指数(3/26)、米2月個人支出、米3月シカゴ購買部協会指数(3/29)などが材料視されやすい。

(提供:DZHフィナンシャルリサーチ 日本株情報部 東野幸利)

<今週の注目銘柄>

TDK(6762) プット 114回
権利行使価格9,000円(原資産:8,840円) デルタ:-0.5

同社は19.3期4Qで、米中貿易摩擦問題の深刻化による中国経済の減速などを踏まえて通期の連結営業利益予想を従来の1,200億円から、市場コンセンサス並みとなる1,100億円(前期比22.6%増)へと引き下げた。

国内大手証券ではスマホ需要失速を受けてリチウムポリマー電池に対する業績懸念が生じているほか、センサーの収益性改善も遅れていることなどが市場の懸念と指摘。現在の市場環境では不透明感が意識されやすいともしている。

株価は年初から堅調な値動きを続けてきたものの、3月に入ってからは26週移動平均線が上値を抑えつけている。

不安材料の多い現状で通期営業利益の市場予想上振れも期待しづらく、さらに同線を上抜けできなかった点を踏まえると、いったん市場では年初からの上げ幅の利益を確定する動きが活発になると考える。

東レ(3402) コール 122回
権利行使価格800円(原資産:740.8円) デルタ:0.3

株価は2月以降さえない動きを継続してきた。13週移動平均線がレジスタンスとなり、株価は今現在730円付近で推移。

原料高、機能化成品の需要鈍化、繊維の下期失速で苦戦を強いられている。

しかし、国内大手証券では来期以降は炭素繊維複合材料が利益成長局面に回帰するほか、中期的には買収したTCAC社とのシナジーも見込めると指摘している。

加えて、バリュエーション面でもうま味が出てきている。今期予想PERは13.1倍と割高感はないと考える。

同社のROEは直近3期で9~10%と継続的に高く、株式益回りも7.7%と良好となっている。

これらを踏まえると、株価は心理的節目である700円より上の水準で下げ止まり、一転して反発の局面に入ると考える。

エービーシー・マート(2670) プット 8回
権利行使価格6,000円(原資産:6,600円) デルタ:-0.3

年初からの上昇基調で割高感が強まりつつある。今期予想PERは業態に似合わず18倍台と高め。

ROEは12%台と高めなものの、時価総額が膨らんだことで株式益回りで見ると5%台にとどまり、投資家から見た魅力は大きく低下している。

今期の業績計画についても、営業利益は439億円と市場コンセンサスである445億円に届いておらず、事業展望について期待はなかなかしづらい。

こうしたファンダメンタルズ要因に加え、これまでの強い値動きの継続もあって目先では利益確定の売りが非常に出やすいとみる。

利益確定売りが出ることで株価の上昇トレンドが崩れ、それによって調整局面入りし、ゆくゆくは株式益回り7%台となる5,000円台前半に収束すると考える。

(提供:DZHフィナンシャルリサーチ)

※記載の銘柄情報はDZHフィナンシャルリサーチとの情報利用契約に基づき、eワラント証券が利用料を支払って掲載しています。また、分析対象の選定およびコメントは、DZHフィナンシャルリサーチ独自の調査・判断に基づくものであり、eワラント証券による投資情報ではありません。