2019年6月10日の特選銘柄

DZHフィナンシャルリサーチ社提供の今週のeワラント特選銘柄です。
提供:DZHフィナンシャルリサーチ

<今週の東京株式市場見通し>

今週(6/10~6/14)の日経平均株価の予想レンジは20,750円-21,150円。東京株式市場は方向感に乏しい展開か。日経平均株価は直近安値から反発基調が続くが、戻り売りの強い水準に差し掛かり上値が抑えられやすい。一方、円高一服で時価総額の大きい自動車関連株に下値買いが入りだしたようで、相場全体の底割れ懸念を遠ざけるとみる。来週にはFOMC(米連邦公開市場委員会)を控えており、利下げ期待が下支え要因にもなろう。

米雇用統計など重要経済指標の発表が一巡し、相対的に材料難の週となろう。6月メジャーSQを前に先物のポジションを一方向に傾ける売買は期待薄であり、9月限へのロールオーバー中心の商いにとどまる見込み。米国と中国やメキシコとの貿易摩擦への影響は織り込みづらく、債券・為替を含め不安定な状況と思われる中、現物市場でもリスクオンに急変することは想定しがたい。

米連邦準備理事会(FRB)の利下げ観測の高まりがドル円の上値を抑え、米中貿易戦争や日米通商協議への警戒感が相場や投資家心理の重荷となっているようだ。米中貿易戦争ではトランプ米大統領は対中制裁関税第4弾(約3,000億ドル)の発動を、大阪サミット(6/28-29)での米中首脳会談の結果を見極めた上で決断すると述べている。

日米通商協議に関しては7月の参議院選挙後に本格的な交渉が先送りされたものの、6/10-12には日米実務者級通商協議(産物、工業製品に関する貿易交渉が行われる模様)の開催が予定されている。

国内の経済指標では、1-3月期GDP改定値、5月景気ウォッチャー調査(6/10)、5月工作機械受注(6/11)、4月機械受注(6/12)に注目。一方、海外では、中国5月貿易収支(6/10)、中国5月固定資産投資、中国5月鉱工業生産、中国5月小売売上高、米5月小売売上高(6/14)などが注目される。

日経平均株価のテクニカル面では2/8安値(20,315円)や昨年12/27高値(20,211円)を下値で意識し、強い反発に転じる格好となった。6/5のマド形成で直近2日間の動きがアイランドリバーサルの底入れパターンになる可能性があり、RSIのボトムアウト(30%超え)とともに、戻りがしばらく継続するかが焦点となりそうだ。

一方、5/14安値(20,751円)を割り込んだことで、現時点では4/24高値(22,362円)起点に二段下げの調整パターンが継続中。中短期の移動平均線の下落基調が続いていることや、一目均衡表でも「三役逆転」の弱気局面が続く。下のマドを早々に埋め戻す可能性も依然として高く、2万円をいったん割り込むケースも想定しておきたい。

上値メドは、5/24安値20,922円、25日移動平均線(21,146円 6/7)、200日移動平均線(21,727円 6/7)、3/4高値21,860円となる。下値メドは、6/4安値20,289円や、4/24高値(22,362円)から5/14安値(20,751円)までの下げ幅を安値からさらに下げたE計算値19,140円前後が考えられる。

(提供:DZHフィナンシャルリサーチ 日本株情報部 東野幸利)

<今週の注目銘柄>

NTT(9432) コール 115回
権利行使価格5,100円(原資産:4967円) デルタ:0.5

20.3期通期の連結純利益予想(IFRS)予想は8,550億円(前期比0.1%増)と、市場予想8,454億円をわずかながら上回る見通し。移動通信事業の大幅減収を見込んでいることが主な減益要因となるものの、その他事業の増収でカバーし、前期比並みを維持する計画のようだ。加えて評価できるのは株主還元の姿勢だ。同社は本決算と併せて5,300万株・2,500億円を上限とした自己株取得枠を設定すると発表。毎度本決算は自社株買いが期待されるが、今回は市場の期待通りとなっているようだ。

国内大手証券などでは「グローバル事業の本格的な利益貢献およびB2B2Xの収益寄与の兆候待ち」というエクイティーストーリーが期待されている。現状、米中貿易摩擦の激化懸念を受けて資金の逃避先として物色されることで、株価は強いモメンタムを示している。週足では、5月に13・26・52週移動平均線を一気に上抜け。年初来高値を更新する動きも見せており、テクニカル的なポイントもあって今後も買いは向かいやすいとみる。

JT(2914) プット 121回
権利行使価格2,550円(原資産:2,488円) デルタ:-0.6

業績は一見堅調に見えるものの、実質的には物足りない感が強い。同社の19.12期1Qの連結営業利益(IFRS)は1,826億円(前期比24.4%増)だった。しかし、調整後営業利益は7%増にとどまる。医薬の契約解消に係る一時金収入を計上したことが大きく寄与した形だ。なお、通期業績予想は据え置いた。

国内大手証券では、業績は最悪期を脱しつつあるが収益の回復は鈍いと指摘。国内たばこはシェア回復に向けて足踏みの懸念がみられるほか、主要国ロシアの失速が気になるとされている。

電子たばこの台頭で市場の競争構造は不安定化、国内では規制強化の流れも急速に強まっており、低バリュエーションが是正される可能性は低い。加えて海外リスクへの意識からディフェンシブが強い相場となっている中でも、同社に買いが向かう兆しは見えず、モメンタムが改善する見込みも当分薄いと考える。

エムスリー(2413) コール 12回
権利行使価格2,200円(原資産:2,018円) デルタ:0.5

同社の前19.3期は連結の営業利益が前の期比12%増の308億円。主力のメディカルプラットフォームセグメントは先行投資の負担増がありながらも増益を確保。全セグメントで売り上げ・利益が伸びており、今期も同14%増の350億円と、一段の利益成長を見込む。営業利益見通しこそ市場予想を下回っているものの、強い業績モメンタムは維持される計画で、業績拡大期待は高まりやすいと思われる。

決算発表後の4月25日の株価は売り反応となったが、翌26日は大幅高となり、その後は強い動きが続いてきた。6月に入って相場環境の悪さなどから売られるも、75日・13週移動平均線上で下げ止まるという底堅さを見せた。これらを受け、外資系大手証券でも高評価されている。グローバルに構築した医師ネットワークを活用した事業展開で、営業利益は順調に拡大するとの見方が強く、高めのバリュエーションも違和感はないとされる。こうした良好なファンダメンタルズを受け、今後も株価は堅調な動きを見せると考える。

(提供:DZHフィナンシャルリサーチ)

※記載の銘柄情報はDZHフィナンシャルリサーチとの情報利用契約に基づき、eワラント証券が利用料を支払って掲載しています。また、分析対象の選定およびコメントは、DZHフィナンシャルリサーチ独自の調査・判断に基づくものであり、eワラント証券による投資情報ではありません。