2019年6月3日の特選銘柄

DZHフィナンシャルリサーチ社提供の今週のeワラント特選銘柄です。
提供:DZHフィナンシャルリサーチ

<今週の東京株式市場見通し>

今週(6/3~6/7)の日経平均株価の予想レンジは20,500円-21,100円。東京株式市場は引き続き神経質な展開が予想される。上昇には為替市場での円高一服や欧米株式の下げ止まりが条件とみられるが、主力大型株の直近の下値固めが月初高につながるかが焦点となりそうだ。

海運・鉄鋼・非鉄金属・機械株など、このところ通商問題で大きく下げた銘柄が下げ渋りつつあり、売られ過ぎたものが買われるリターン・リバーサルの戦略が意識されそうだ。米中ハイテク覇権争いに不透明感が残る中でも、米半導体株指数の下げ止まりを通じて、半導体製造や電子部品株など関連業種に連想買いが入るかが指数の反発力の決め手となろう。

一方、懸念要因が払しょくされたわけではない。米中通商協議の行き詰まりによる唐突的なトランプ大統領の発言、中国の報復措置として米国が80%依存しているレアアース(希土類)の対米輸出制限を検討しているとの報道、イタリアの財政問題などの先行き不透明感が台頭している。急速に円高に振れたことで業績への警戒感も残っており、ファンダメンタルズやバリューの側面から主体的な海外投資家による買いが入る環境ではないようだ。

注目は米長期金利(米10年債利回り)の動向である。これまで米中貿易摩擦の影響による景気への影響が懸念されてきたが、足元では米10年債利回りが急低下しており、相対的に強かった米国株までも景気減速を織り込むような動きになっている。

今週は米5月ISM製造業景況指数(6/3)、米5月ADP雇用統計、米5月ISM非製造業景況指数、ベージュブック(6/5)、米4月貿易収支(6/6)、米5月雇用統計(6/7)など重要指標が目白押し。6月FOMC(米連邦公開市場委員会)直前のデータになるため常時結果待ちのムードになりやすく、日本株も取引時間中は薄商いの中で動意に欠ける展開が続きそうだ。空売りの買い戻しで時折戻る場面もあるだろうが、ダマシでない反発材料は上述した米景気指標の結果や、それを通じた長期金利やドル円の動向次第だろう。

日経平均株価の過去6月相場を簡単に振り返ると、1996年~2018年までの23年間における騰落状況は16勝7敗と大幅に勝ち越し。2015年は年間の高値、2016年は英国のEU離脱の賛否を問う投票があり年間の安値を付けた。

(提供:DZHフィナンシャルリサーチ 日本株情報部 東野幸利)

<今週の注目銘柄>

東レ(3402) コール 124回
権利行使価格750円(原資産:746.9円) デルタ:0.5

今後は業績拡大期待を背景に買われそうだ。同社は14日、20.3期通期の連結営業利益予想を1,600億円(前期比13.1%増)とすると発表。グリーンイノベーションやライフイノベーションなどの成長分野を中心に事業拡大を進めるという。

市場予想は1,588億円であり、期待に沿う見通しとなっている。これを受け、外資系大手証券はレーティング「買い」を継続。石油化学市況の軟化やスマホ市場の悪化、自動車生産の低迷により業界各社は増益要因に苦しむ局面となっているとした一方、東レは炭素繊維やセパレーターのけん引により2ケタ増益を十分に狙えると予想している。

前4Q(1-3月)では炭素繊維複合材料事業が前四半期比33%増と大きく伸びた。市場では先行投資コスト増大が一服し、今後は事業拡大が利益に寄与する局面に入ったとする見方も広がっている。今期市場予想ベースの株式益回りは約8%とリスク対比で魅力的な水準であり、バリュエーション面でも買いを期待できるとみる。

ジーエヌアイグループ(2160) コール 9回
権利行使価格2,800円(原資産:2,855円) デルタ:0.6

今後は上昇トレンド入りを予想する。まずは子会社のIPOに伴う利益計上が期待される。同社は4月下旬、子会社の北京コンチネント薬業を事業主体とする英領ケイマン諸島籍子会社が香港証券取引所メインボード市場に上場申請したと発表。これを受け、市場は買いで反応。

続いて同社は北京コンチネント薬業がアイスーリュイのじん肺治療薬としての治験許可(IND)申請に関して、国家薬品監督管理局(NMPA)より承認を取得したと発表。中国には約43万3,000人のじん肺患者がおり、さらに充実した診断を受けていない患者が最大60万人いると推定されている。

これら材料を受け、短・中期的な利益計上期待と長期的なトップライン拡大期待が高まりやすいと考える。株価は2018年2月から長期的に下落基調が続いているが、足元では25日移動平均線を明確に上抜けており、週足では13週移動平均線の上抜けが期待されている。現状のポジティブ材料を踏まえれば強い動きが継続する可能性は高く、今後は上昇トレンド入りも狙えるとみる。

ソニー(6758) コール 334回
権利行使価格5,500円(原資産:5,257円) デルタ:0.5

同社は買い材料が豊富である。まず大きなものは米マイクロソフトとの提携だ。5月17日付けの日本経済新聞で、ソニーが同社とクラウドサービスや人工知能(AI)分野で提携すると報じられた。ゲームソフトをネット配信するクラウドサービスで共同開発に乗り出し、同分野に参入する米グーグルなどに対抗するという。また、上限6,000万株・2,000億円の自社株買いも、自己株式を除いた発行済株式総数に対する割合が4.8%と高めなだけに資本効率向上が期待されて買いを誘いやすい。

加えて、今期業績計画も評価されつつある。国内大手証券は、旺盛な需要を受けて半導体分野で高水準の投資が続き、トップラインの伸びにつながると見通しており、投資判断「買い」を継続した。これだけの材料がありながらもバリュエーション面では割高感はない。

今期市場ベースの株式益回りは約8%と適正な水準にみえる。株価のボラティリティーは多少気になるが、これら要素を受けて買いは継続しやすいと考える。

(提供:DZHフィナンシャルリサーチ)

※記載の銘柄情報はDZHフィナンシャルリサーチとの情報利用契約に基づき、eワラント証券が利用料を支払って掲載しています。また、分析対象の選定およびコメントは、DZHフィナンシャルリサーチ独自の調査・判断に基づくものであり、eワラント証券による投資情報ではありません。