2021年8月10日の特選銘柄

フィスコ社提供の今週のeワラント特選銘柄です。
提供:フィスコ社

<今週の東京株式市場見通し>

今週(8/10~8/13)の東京株式市場は堅調か。日経平均株価の週間予想レンジは27,500円~28,000円。企業決算が終盤戦となる。今週は国内祝日の関係で立会は4営業日と限られるが、それでも企業決算の数は前週と同水準の1,100社以上となる。外部環境の不透明要素(新型コロナウイルスの感染動向、政権求心力の低下など)がくすぶる限り、海外投資家による本格的な買いは期待できそうになく、指数は引き続き方向感が乏しくなりそうだが、個人投資家を中心に決算を受けた個別株物色は引き続き旺盛となりそうだ。

連休明けは7月の米雇用統計の結果を受けた米株市場の動向を吸収することになる。月曜日の東京市場が祝日で休場となるため、雇用統計発表後の2営業日分の米株市場の動向を映すことになる。前回6月分では非農業部門雇用者数が85万人増と大きく伸び、今回も市場予想では87万人増と大幅な回復が期待されている。

前週、米連邦準備制度理事会(FRB)のクラリダ副議長は足元の物価や雇用の動向を踏まえて「政策金利の引き上げに必要な条件は2022年末までに達成されているだろう」と述べた。また、FRBのウォラー理事も、「7月、8月分の雇用統計はいずれも“非常に高い数字”が出ると期待している」と述べた。一部では100万人増の強気予想もあるようだ。市場予想通りの力強い労働市場の回復結果が示されれば、景気回復期待が強まり、景気敏感株の追い風となりそうだ。足元で長らく低下基調にある米長期金利が上昇傾向に転じれば、連動性の高い日本株への支援材料にもなろう。

一方、強気に傾いている市場予想に反して雇用者数の伸びが大きく鈍化するようなことがあると波乱となりうる。米中二大国の景気指標にピークアウト感が出てきており、米長期金利の低下基調と併せて景気減速懸念が強まっているなか、労働市場の回復ペースにも明確な鈍化が見られれば、景気回復に対する疑念が一段と強まりかねない。その場合、足元では世界的に新型コロナウイルスのデルタ変異株の拡大が影を落としている中でもあり、景気敏感株の売り材料となる可能性がある。

そのほか、今週は米国で消費者物価指数(CPI)や企業物価指数(PPI)が発表される。前回6月分のCPIでは前月比で伸びが鈍化するとの市場予想を大幅に上回り、前月比での伸びは2倍程加速した。今回、市場予想では前月比で伸びが半分程に鈍化する見込みとなっているが、仮に今回も市場予想を上回り前月比で伸びが加速するとなると、これまでFRBが繰り返し強調し、投資家の間でも浸透してきた「インフレは一過性」との前提が揺らぐ恐れがある。可能性としては低いが、その場合、足元で低下基調の米10年物国債利回りが再び上昇傾向に転ずる可能性もある。市場では“インフレ加速・長期金利上昇”を前提としたリフレトレードが再来することになるだろう。

また、10日にはソフトバンクG(9984)が決算を発表する。日経平均株価への指数寄与度も大きいだけに注目される。前回の本決算発表時には過去最高となる最終利益を叩き出したが、株価はむしろそこから本格的な下落トレンドが始まり、日経平均の軟調さにもつながってきた。相場全体のムードも左右しかねないため、決算と株価反応に注目したい。

なお、今週は9日に中国7月消費者物価指数、中国7月生産者物価指数、国内市場は山の日振替休日で休場、10日に7月景気ウォッチャー調査、独8月ZEW景況感指数、11日に7月工作機械受注、米7月消費者物価指数、米7月財政収支、12日に7月都心オフィス空室率、米7月生産者物価指数、13日に8月限オプション取引に係る特別清算指数算出(SQ)などが予定されている。

<今週の注目銘柄>

アルファベット(GOOG) コール 161回
権利行使価格2,600米ドル(原資産:2,725.03米ドル) デルタ:0.64

2021年12月期第2四半期(4-6月)の売上高は前年同期比61.6%増、EPS(一株当たり利益)は27.26ドル(前年同期実績:10.13ドル)だった。経済活動の正常化が進むなか企業のオンライン広告への需要が強まった。コロナ禍での打撃が大きかった小売や旅行、娯楽関連の産業からの需要も拡大した。広告収入は前年同期比69%増、2年前同期比でも55%増と大きく伸びた。YouTube広告も同84%増と伸長。グーグルクラウドの売上高は同54%増と前四半期の同46%増から成長が加速し、営業赤字幅も大幅に縮小した。GAFAM銘柄の中でも頭一つ抜けた強い決算になったといえよう。

TDK(6762) プット 154回
権利行使価格13,500円(原資産:12,130円)デルタ:-0.66

7月28日に第1四半期決算を発表、営業利益は前年同期比67.2%増の308億円と、大幅増益となったものの、市場予想の370億円程度を下回った。中国などでのスマホ需要の減速、原材料価格上昇の影響などで、エナジー応用製品が市場期待と比べて伸び悩んだ。収益柱となる同分野が期待に応えられなかったことで、株価反発のきっかけは遠のいたといえよう。

日本製鉄(5401) コール 247回
権利行使価格2,150円(原資産:2,114.5円)デルタ:0.52

3日に第1四半期決算を発表、事業利益は2,170億円の黒字となり、前年同期275億円の赤字から大幅黒字に転換。また、上半期計画は従来の2,500億円から3,500億円に、通期では4,500億円から6,000億円に上方修正している。世界経済の回復、中国の粗鋼減産など好環境ななか、スプレッド改善のほか海外グループ会社の収益改善が寄与。未定としていた中間期末配当金は前年同期無配から55円としている。これまでの構造改革の効果も表れてきており、粗鋼生産量は2014年度比で2割少ないものの、事業利益は過去最高を記録している。


(提供:株式会社フィスコ)

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