2022年3月28日の特選銘柄

フィスコ社提供の今週のeワラント特選銘柄です。
提供:フィスコ社

<今週の東京株式市場見通し>

今週(3/28~4/1)の東京株式市場はもみ合いか。日経平均株価の週間予想レンジは27,500円~28,700円。需給環境の改善を背景とした急速なリバウンドは一服し、週末の米雇用統計を控えるなか、こう着感の強い展開となりそうだ。

日経平均は3月11日からの約2週間で一気に3,000円程も上昇した。米連邦公開市場委員会(FOMC)の通過後にあく抜け感が台頭。ウクライナ情勢を巡る悪材料も目先かなり織り込んだとの見方もあるなか、月末、四半期末に向けた年金基金のリバランス(資産配分の再調整)目的の買いや、配当権利取り、機関投資家の配当再投資を見越した先回り買いなどを背景に、需給環境の改善が後押ししたようだ。

しかし、こうした良好な需給環境も、29日の権利付き最終日を境に一巡してくる。また、米株市場に特に当てはまるが、急速なリバウンド局面においての出来高は少なく、上昇の主体はほとんど短期筋によるものと思われる。そのため、月替わり前後のタイミングからは再び調整リスクが高まると考えられ、ウクライナ情勢などの動向には注意が必要だろう。

週末には米3月雇用統計を控えており、結果を見極めたいとの思惑から、一段の上値追いを躊躇させるだろう。3月のFOMC後、米連邦準備制度理事会(FRB)の多くの高官から、0.5ptの大幅利上げも辞さない姿勢が相次いで示された。同時に、次回5月会合でのバランスシート縮小(QT)開始の公算も高くなってきており、その縮小ペースも前回に比べて「かなり早い」ものが想定されている。

0.5ptの利上げを実施しつつ、同時にQTも進行させるというのは異例の引き締めプロセスだ。大量に溢れた緩和マネーが今まで相場を下支えてきたことを踏まえれば、QTの影響には注意が必要だろう。5月FOMCでの利上げ幅やQTのペースを巡るヒントを得ようと、週末の米雇用統計への注目度は高い。米10年物国債利回りは2019年半ば以来の高水準にあり、結果を受けた金利の反応は、グロース(成長)株を中心とした相場動向を占ううえで注目されよう。

相場は大分ウクライナ情勢に関して反応が乏しくなってきたが、依然として油断は禁物だろう。ロシアの生物兵器、化学兵器、核兵器の使用可能性が警告されており、仮に実際に使用されれば、欧米諸国は一段と経済制裁を強化する方針。一方、ロシアのプーチン大統領は欧州諸国に燃料の購入にルーブルでの支払いを要請し、ルーブルでの支払いがなければ、即座に供給を停止するとも警告している。欧州のロシアへの燃料依存度は非常に高く、仮に供給停止となると、足元再び強含みで推移している燃料価格の急騰につながりかねない。この場合、株式市場が再び大きく調整する恐れがあり、留意したい。

そのほか、米国で発表される住宅価格や消費者センチメント、景況関連の指標にも注目だ。足元でスタグフレーション(物価高と景気後退の併存)リスクが懸念されるなか、直近、欧米諸国で発表されている経済指標では既にそうした兆候が見られ始めている。こうした懸念を一段と裏付けるような内容となれば、景気敏感株を中心に下押し圧力となるため、内容を見極めたい。 今週は28日に米2年国債入札、米5年国債入札、29日に日銀金融政策決定会合の主な意見(3月開催分)、2月失業率・有効求人倍率、米1月S&Pコアロジック・ケース・シラー住宅価格指数、米3月消費者信頼感指数、米7年国債入札、30日に2月商業動態統計、米3月ADP全米雇用リポート、米10-12月期GDP確報値、31日に2月鉱工業生産、2月住宅着工統計、中国3月製造業/非製造業PMI、米2月個人消費所得・個人支出、4月1日に3月日銀短観、3月新車販売台数、中国3月財新製造業PMI、米3月ISM製造業景気指数、米3月雇用統計などが発表予定。

<今週の注目銘柄>

トヨタ自動車 (7203) コール 372回
権利行使価格2,150円(原資産:2,189円)デルタ:0.41

23日に発行済み株式数の0.58%に当たる8,000万株、1,000億円を取得上限とした自社株買いを発表。ここ1年間で3回目の自社株買い実施となり、継続的な株主還元策への評価に加え、今後の業績に対する自信の表れなどとポジティブに捉えられている。また、ドル・円が2015年12月以来となる1ドル=122円台を付けてきており、輸出採算の改善期待も高まっている。

アップル(AAPL) コール 192回
権利行使価格170米ドル(原資産:174.07米ドル)デルタ:0.59

「iPhone(アイフォーン)」などハードウエアのサブスクリプション(定額制)サービスを検討していると伝わり、注目されている。強力なブランド力を背景に、インフレ環境下での価格転嫁能力も高い同社については、今後も好調な業績が見込まれている。こうした新しい取り組みによる注目もあり、相場環境が改善しつつあるなか、今後も底堅い株価推移が見込まれる。

太平洋セメント(5233) プット 112回
権利行使価格2,000円(原資産:2,042円)デルタ:-0.46

2月の国内セメント販売量は、前年ハードルが低いなかにも関わらず、前年比1.8%減と伸び悩んだ。原材料の高騰や労働者不足を背景に、国内建設業界などの景況感が回復していないことが背景にある。一方、セメントの原料となる石炭の価格は需給逼迫の長期化を受けて記録的な高値水準が続いており、販売価格から原料価格を差し引いたスプレッドの悪化が続いている。当面、厳しい業績が続きそうだ。


(提供:株式会社フィスコ)

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