2022年5月9日の特選銘柄

フィスコ社提供の今週のeワラント特選銘柄です。
提供:フィスコ社

<今週の東京株式市場見通し>

今週(5/9~5/13)の東京株式市場は引き続き神経質な展開か。日経平均株価の週間予想レンジは26,000円~27,500円。週半ばに発表予定の米4月の消費者物価指数(CPI)と卸売物価指数(PPI)が非常に注目され、結果を受けた米株市場の動きに翻弄される展開となりそうだ。

5月3-4日に開催された注目の連邦公開市場委員会(FOMC)では、予想通り0.5ptの利上げと6月からの量的引き締め(QT)の開始が決定された。一方、市場でほぼ100%織り込まれていた6月会合での0.75ptの利上げの可能性については、連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が「積極的には検討されていない」と言及したことで市場では安心感が先行、4日の米株市場は終盤にかけて大幅高となった。

ただ、FRBが高インフレを抑制することは困難との見方も根強く、投資家心理が定まらないなか、翌5日の米国市場ではNYダウが一時1,300ドル超下落するなど急反落。FOMC直後に一時低下した米10年債利回りは3.1%と、2018年11月以来の水準を付けるなど再び上昇に転じた。

欧州連合(EU)はロシア産石油の輸入を年内に停止する方針を示した。また、石油輸出国機構(OPEC)と非OPEC主要産油国で構成するOPECプラスが小幅な増産ペースを維持する姿勢を堅持したことなどから、原油先物相場は再び上昇基調を強めている。さらに、英イングランド銀行(中央銀行)が10月にインフレ率が10%を超えるとの見通しを示したこともあり、今後も世界的なインフレ懸念が根強くくすぶり続けるだろう。こうしたなか、市場は、FRBが積極的な利上げ姿勢を示せば、警戒感から下落。一方で0.75ptの大幅利上げの可能性が後退しても、結局、インフレを抑えられないのではとの懸念から下落するなど、非常に脆い状態が続いている。

米国では11日には4月CPI、12日には4月PPIが発表予定で、非常に注目される。インフレ懸念がくすぶるなか、インフレピークアウトを示唆した3月のCPIの結果に続き、4月のCPIでより明確な伸びの鈍化が示されれば、市場は安心感から再び上昇基調に転じる可能性が高い。その場合、FOMC前からすでに市場のセンチメントは機関も個人もかなり悲観的に傾いていたことから、リバウンドが長めに続く可能性があろう。一方、CPIやPPIの結果が予想を上回り、インフレピークアウト期待を打ち消す場合には、相場は一段の深押しが警戒される。今後も高いボラティリティー(変動率)が続きそうで、下落した時には買い、上昇した時には即座に売るといったこまめな逆張り戦略が引き続き求められよう。

国内では決算発表が本格化する。9日には日本郵船(9101)や川崎汽船(9107)、10日にはソニーG(6758)のほか、三菱商事(8058)伊藤忠商事(8001)日本製鉄(5401)住友鉱山(5713)AGC(5201)、11日にはトヨタ自動車(7203)富士フイルム(4901)INPEX(1605)、12日にはソフトバンクG(9984)東京エレクトロン(8035)などと注目決算が目白押しだ。直近の相場動向を踏まえる限り、海運やコモディティなどの市況関連株の好決算には素直に買いが入りそうで、利益確定売りが先行した場合でも持ち直しは早そうだ。一方、需要のピークアウト懸念や金融引き締め懸念から、ハイテク株は好決算でも買いが手控えられることが予想される。物色動向としては、引き続きハイテク・グロース株は相対的に厳しく、コモディティ関連やディフェンシブ性の強い銘柄が好まれよう。 今週は9日に日銀金融政策決定会合議事要旨(3月17-18日開催)、3月毎月勤労統計調査、中国4月貿易収支、10日に3月家計調査、11日に3月景気動向指数、中国4月PPI、中国4月CPI、米4月CPI、米4月財政収支、米10年国債入札、12日に日銀金融政策決定会合の主な意見(4月27-28日開催)、4月都心オフィス空室率、4月景気ウォッチャー調査、米4月PPI、米30年国債入札、13日に5月限オプション取引に係る特別清算指数(SQ)算出などを控える。

<今週の注目銘柄>

アサヒグループHD(2502) コール 138回
権利行使価格5,000円(原資産:4,925円)デルタ:0.48

欧州や豪州でのビール販売を中心に国際事業が堅調ななか、国内事業でも「アサヒスーパードライ 生ジョッキ缶」や「アサヒ生ビール」などのヒット商品を多数生み出していることで復活の兆しが出てきている。4月下旬にはビールや缶チューハイなどの酒類162品目の値上げを発表。来年になると見込まれていた値上げの早期実施は、今後の業績に対する自信の表れともいえよう。

アマゾン・ドット・コム(AMZN) プット 155回
権利行使価格2,600米ドル(原資産:2,328.14米ドル)デルタ:-0.86

1-3月売上高は前年同期比7.3%増と2001年以降で最も小幅な伸びにとどまり、増収率が2四半期連続で10%を下回る初めての事態となった。巣ごもり消費の減速などを背景にネット通販事業の売上高が同3%減となったことが響いたほか、インフレ圧力が強まるなか、各種コスト増が重しとなった。4-6月期の売上高見通しも市場予想を下回り、総じてネガティブな内容。金融引き締め懸念が根強いなか、バリュエーション調整が続きそうだ。

商船三井(9104) コール 135回
権利行使価格3,850円(原資産:3,275円)デルタ:0.24

22年3月期経常利益は7,218億円で会社計画の6,500億円を大きく上振れして着地。23年3月期は前期比27.3%減の5,250億円と市場予想を1,000億円強下振れたが、コンテナ船市況の見通しが保守的に見積もられていることもあり、株価のネガティブな反応は限定的だった。一方、配当性向目標が20%から25%に引き上げられ、年間配当計画は株式分割考慮後で前期比50円減額となる350円を計画。大幅な減配が警戒されていたなか、配当性向の引き上げと高い配当利回りの維持が見込まれる形となった。物流網逼迫に伴う運賃高止まりも予想され、海運株は今後も堅調な値動きが期待される。


(提供:株式会社フィスコ)

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