2022年3月14日のeワラント特選銘柄

フィスコ社提供の今週のeワラント特選銘柄です。
提供:フィスコ社

<今週の東京株式市場見通し>

今週(3/14~3/18)の東京株式市場はもみ合いか。日経平均株価の週間予想レンジは24,500円~26,000円。15~16日の連邦公開市場委員会(FOMC)を睨んだ神経質な展開が予想されるほか、引き続きウクライナ情勢にも注意を払う展開となりそうだ。

先日のパウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長の議会証言により、3月FOMCでは0.25ptの利上げ決定されることが濃厚。注目点は四半期に一度公表されるFRBメンバーによる経済見通し及び政策金利見通し(ドットチャート)と、バランスシートの縮小(QT)の開始時期への言及などだ。市場は現在年内に残る7回全てのFOMCで0.25ptの利上げが行われることをほぼ織り込んでいる。このため、ドットチャートの結果がタカ派サプライズとなる可能性は低い。むしろ、ドットチャートの中央値が市場予想より少ない利上げ回数を示唆する可能性もあり、この場合は相場の下支え要因となりそうだ。

また、QTについては年明け以降の高官発言や議長の議会証言により、年央からの開始や3年程度の時間をかけて行われていくことなどは既に分かっている。ウクライナ情勢を背景とした景気減速懸念を考慮して、この開始時期を遅らせるかどうかが注目される。一方、欧州中央銀行(ECB)は10日の定例理事会で、資産購入プログラム(APP)の縮小ペースをむしろ加速させるなどタカ派寄りの政策決定を下し、ややサプライズ感があった。このため、FRBが従来通り年央からのQT開始を示唆しても、大きなネガティブサプライズにはならないだろう。

ただ、パウエル議長は経済データ次第ではこの先0.5ptの利上げもあり得るとしている一方、市場はこの点についてはまだ十分に織り込み切れていないとみられる。米2月消費者物価指数(CPI)は前年同月比+7.9%と、40年ぶりとなる過去最大の伸びを見せたが、これにはウクライナ情勢の緊迫化後に起きた資源価格高騰の影響がほとんど反映されていない。このため、5月のFOMC以降での大幅利上げの可能性は十分に残されており、今回のFOMC通過だけで相場が本格的に持ち直すとは考えにくい。あく抜け感などから相場が反発しても、息の長い上昇にはなりにくいと予想される。

また、ウクライナ情勢にも依然として目配りが必要だ。欧米諸国はロシアの一部の銀行を国際銀行間通信協会(SWIFT)の決済網から排除し、さらに、米国はロシア産の原油や天然ガスの輸入を停止するなど、経済制裁については既にかなりの内容を織り込んだ。また、ロシアとウクライナの初の閣僚級会合だった外相会談では目立った進展が見られず、失望感を誘ったものの、逆に混乱長期化というシナリオをかなり織り込んだとも言える。このため、ウクライナを巡る地政学リスクが株式市場に及ぼす影響は徐々に和らいでくるだろう。今後は、経済制裁そのものよりも、制裁が景気や企業業績に及ぼす実質的な影響を見極めていく局面になろう。

それでも、ロシア軍による攻撃がエスカレートするなか、首都キエフへの総攻撃も時間の問題とみられ、短期的にはヘッドラインに反応する展開がもうしばらく続きそうだ。一方、中国の王毅外相が、ロシアによるウクライナ侵攻について、「必要な時に、国際社会とともに仲裁を行う用意がある」と述べ、国際社会と連携して仲裁にあたる考えを示した。ロシアとウクライナの双方と近しい関係をもつ中国にとっては仲裁役としての立ち回り方は非常に難しく、すぐに行動に出るかは不透明だが、仮に仲裁に向けて動くような新しい報道が出れば、その際には相場が急反発する可能性もあるため、頭の片隅に置いておきたい。

そのほか、米国と中国で小売売上高のほか企業の生産動向や景況感を示す経済指標が多く発表されるため、米国の力強い個人消費が続いているかどうかや、中国で景気の底入れ感が確認できるかどうかに注目したい。また、日銀金融政策決定会合もあるが、こちらは、これまでの黒田総裁の発言から、特段の大きな影響はないと考えられよう。

なお、今週は15日に中国2月鉱工業生産、中国2月小売売上高、米FOMC(~3月16日)、米3月ニューヨーク連銀景気指数、米2月生産者物価指数、16日に2月貿易収支、パウエルFRB議長会見、米2月小売売上高、17日に日銀金融政策決定会合(~3月18日)、1月機械受注、英国金融政策発表、米2月住宅着工件数、米3月フィラデルフィア連銀景気指数、米2月鉱工業生産、18日に黒田日銀総裁会見、2月全国消費者物価指数、米2月中古住宅販売などが発表予定。

<今週の注目銘柄>

三菱ケミカルホールディングス(4188)プット 62回
権利行使価格775.0円(原資産:750円)デルタ:-0.56

ウクライナ情勢を巡るロシアへの経済制裁の影響を懸念し、幅広い商品市況で高騰が続いているが、石炭価格の急伸ぶりが特に目立つ。行き過ぎた脱炭素への急速シフトや新規投資不足などで元々石炭市況は高止まりしていたが、、ロシアへの経済制裁による原油高に伴う代替需要観測も高まっており、市況逼迫の長期化が予想される。セメント業界にとってはコスト増が当面続くこととなり、需要が弱いなかで厳しい環境が続きそうだ。ウクライナ情勢を巡るロシアへの経済制裁に伴い、原油先物相場が高騰・高止まりしている。足元で石油輸出国機構(OPEC)による増産期待が高まっているが、産油国の立場はバラバラですぐに増産が実現するかは不透明。一方で、米国がロシア産原油を輸入禁止とし、英国も年末までの完全禁止を予定した段階的な縮小を決定し、需給逼迫への思惑は今後も続く公算。そうしたなか、原油由来の原燃料から商品を生み出す化学メーカーにはコスト増による業績圧迫懸念がつきまとう。株価も昨年9月からの下落基調がきつく、株価は当面上値が重そうだ。

商船三井(9104) コール131回
権利行使価格11,200円(原資産:11,170円)デルタ:0.40

物流網混乱は、ウクライナ情勢を巡るロシアへの経済制裁の影響により一段と長期化する可能性が高くなり、これに伴い、運賃高騰への思惑も更に強まっている。このほか、9%という高い配当利回りから、3月期末に向けては配当権利取りを意識した動きも想定され、地合いが悪いなかでも堅調な株価推移が期待される。

AGC(5201)コール133回
権利行使価格5,200円(原資産:4,635円)デルタ:0.32

ウクライナ情勢を巡る不透明感から、欧州関連株として売り込まれる局面があったが、7日に、非開示だったロシア事業の売上高規模が連結全体に占める割合は2%程度と公表。現時点で経済制裁による影響は発生していないとしている。前期大幅増益に続き、今期も増益予想で、中期目標値も大きく引き上げるなど、直近好材料が確認されているだけに、見直し余地は大きそうだ。


(提供:株式会社フィスコ)

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