2022年5月30日の特選銘柄

フィスコ社提供の今週のeワラント特選銘柄です。
提供:フィスコ社

<今週の東京株式市場見通し>

今週(5/30~6/3)の東京株式市場は下値を固める展開か。日経平均株価の週間予想レンジは26,400円~27,500円。今週は重要な経済指標が目白押しなため、模様眺めムードが支配的となりそうだが、リバウンド機運が高まる前の底値固めの局面と考えたい。

米中二大国で経済指標の下振れが相次ぐなか、景気後退入りの懸念が一段と強まっている。しかし、少しずつだが明るい兆しも見られつつある。20日にはタカ派で有名なセントルイス連銀のブラード総裁が、条件付きはとはいえ、2023年以降からの再緩和の可能性に言及。また、23日にはアトランタ連銀のボスティック総裁が9月に利上げをいったん停止する可能性を示唆するなど、これまでタカ派一辺倒だった米連邦準備制度理事会(FRB)高官に、スタンスの変化が見られつつある。

こうしたなか、市場では利上げの過度な織り込みが後退しつつあり、景気後退懸念も相まってのことだが、米10年債利回りは先週2.7%台まで低下、5月6日の3.14%をピークとした低下基調が鮮明になっている。期待インフレ率の指標とされる米10年物ブレーク・イーブン・インフレ率(BEI)も低下基調にある。インフレピークアウト感が漂うなか、10年債利回りから期待インフレ率を差し引いた実質金利も上昇が一服して安定してきており、高い変動率が続いていた株式市場の落ち着きに寄与し始めているとみられる。

また、百貨店のメーシーズが高インフレ下においても高級品需要が持続していることを背景に、通期利益見通しを上方修正し、株価が急伸した。これにより、ウォルマートやターゲットの小売大手の決算を受けて急速に懸念が強まっていた米国個人消費の動向についても、懸念が緩和されている。

今週は中国の購買担当者景気指数(PMI)のほか、米国ではサプライマネジメント協会(ISM)が公表する製造業・非製造業の景気指数や雇用統計が発表される。投資家の関心がインフレや金融政策から景気後退の可能性に移ってきているなか、指標結果に対する注目度は今まで以上に高まっていると言える。今週はこうした指標結果を、固唾を呑んで見守ることになるため、神経質になりやすいだろう。

一方、米国債利回りに対する社債の上乗せ分、いわゆるクレジットスプレッドの動きなどに注目したうえで、複数の機関がほぼ同じタイミングで、ボラティリティーがピークを迎えたこと及び株式市場の底打ちが近いことを指摘した。相場は徐々に反転トレンド入りするタイミングに近づきつつあると考えられる。このため、今週は神経質ながらもリバウンド局面を迎える前の底値固めの週になると期待したい。

今週は31日に4月失業率・有効求人倍率、4月鉱工業生産、5月住宅着工統計、中国5月製造業PMI、米3月S&Pコアロジック・ケース・シラー住宅価格指数、米5月消費者信頼感指数、6月1日に1-3月期法人企業統計、中国5月財新製造業PMI、米5月ISM製造業景気指数、米地区連銀経済報告(ベージュブック)、2日に米5月ADP全米雇用リポート、米4月製造業受注、3日に米5月雇用統計、米5月ISM非製造業指数などが発表予定。

<今週の注目銘柄>

ローム(6963) コール56回
権利行使価格10,400円(原資産:10,590円)デルタ:0.58

車載向けや産機向けにアナログ半導体の需給逼迫が続いており、事業環境は良好。中期経営計画で掲げる26年3月期の売上高目標は4,700 億円以上から6,000 億円以上へと大幅に引き上げている。将来の成長ドライバーとして期待されているSiC事業も当面は先行投資期間となるが、想定よりも速いペースで需要が拡大しているとし、説明会に対する印象をポジティブとする向きが多い。株価も足元でリバウンド基調を強めてきている。

三菱電機(6503) プット61回
権利行使価格1,400円(原資産:1,381円)デルタ:-0.53

兵庫県などにある15製作所で新たに101件の不正・不適切行為が判明した。2018年以降から品質不正が相次いでおり、ガバナンス体制の強化の遅れが嫌気される。また、不正行為に対する追加費用の計上の可能性も一部で指摘されており、先行き不透明感が株価の重荷になりやすいだろう。

ソフトバンクグループ(9984) コール612回
権利行使価格5,600円(原資産:5,341円)デルタ:0.55

投資先企業の株価下落によるビジョンファンドでの損失計上を理由に、1-3月期税引前損益は2兆1,043億円の赤字となったが、12日の本決算発表後の株価はあく抜け感からリバウンド基調となっている。27日には、同社の資産価値の大部分を占めるアリババ株が、市場予想を上回る好決算を発表したことで急騰したことも追い風となった。足元で、過度な金融引き締め懸念が後退し、米ハイテク・グロース株の底打ち感が台頭してきていることもあり、同社株のリバウンド基調の強まりに期待したい。


(提供:株式会社フィスコ)

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